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月刊コグマ#3 To Look Up to The Blue Sky.

もう3月が終わりそうになっていることに正直びっくりしている自分がいる。

3月に入ったばっかりで2年生の時にやる実習の説明を受けたのがこの間だと思っていたのに、今日でもう21日なんて。

この頃、最近の3月の気温は本当に安定しないなぁと思う。

暖かくなったと思ったらその次寒くなって雪が降って。
また暖かくなったら寒くなって雪が降って。

丁度この前の日曜日まではバイト帰りでも暖かくて、そろそろ桜が咲くかななんて思ってたのに、また寒くなってしまった。

それでも来週はまた雨がたくさん降るらしいし、しっかりと春は訪れているのかも、と考えるとすこし嬉しい気持ちにもなる。

出会いの季節かぁ…
良い出会いがあるといいのだけど。



やりたいことが見つからない

親に怒られてしまった。

現在は春休み。都合が合わず遊びに行く予定もなくなってしまった。
どうしたものか。

前までは、どこに行こうかとか何をしようかとか色々と浮かれていたのに、今では何も浮かばない。

浮かぶとしても、自分が何かしでかしてしまったのか とか、いつまでも関係を引きずっていたから飽きられてしまったのか とか、マイナスな後悔ばかりが浮かぶ。

布団の上から動く気もしない。

そんなだらだらとした春休みを過ごしていたら目に余ったのだろう。
さすがに親の沸点に到達してしまったらしい。

「ここ最近はずっとだらだらして、何するでもなく布団の上にいる。
さすがに外へ出たらどうだ。こっちは仕事から帰って来て、朝からずっとおんなじパジャマ姿を見せられているのだから、イライラするのもしょうがないだろう。」

「何かやりたいことは無いのか、行きたいところは無いのか。
せっかくの大学生の休みなんだから、それを有意義に使ったらどうだ。
何にも思いつかないんだったら、せめて家族の洗濯物を畳むとか、風呂掃除をするとか、そんな家事をやってくれ。」

そんなことを言われてしまった。

自分もこのままじゃだめだ、とはもちろん思っていた。

思っていたが、だからと言って他にやりたいことも見つからないので、こんな現状に陥っているのだ。

その夜。
とりあえず映画の公開情報を見てみた。
映画なら時間もつぶせるし、もしかしたらハマる何かがあるのかもしれない。

しかし、個人的に興味のある映画は一つとしてなかった。
少しだけドラえもんが気になったが、観に行こうとまではいかなかった。
ハイキューも目には入ったが、ハイキューの概要なんて一つも知らないし、評判がいいという情報だけしか持ってないので、それだけでは行く気にはなれない。

その時ふと、美術館に行こうかと思った。

恥ずかしい話だが、自分の中では、お互いの都合が合って一緒にどこかへ行く というところまでは決まっていたので、一応行く予定のところはピックアップしていた。

結局その話はパーになったが、正直、個人的にも美術館に行きたい!という欲が高まっていたところだったので、せっかくだし観に行こうかと思った。
一人だけど。

遊ぶ場所を選ぶ段階で、さすがに相手が住んでいるところから遠いので候補から外した熱海にあるMOA美術館という場所に行こう。
そう思った。
ちょっと気になってたし。

それが決まると、少しずつやりたいことが見えてくる。

そうだ、海が見たい。
去年の夏頃は横浜の海を見たから、せっかくMOA美術館に行くんだし、熱海の海を見に行こう。

この光景をみてから、また海が見たい欲もあったし。
なら海鮮丼とかも食べたいなぁ。

なんて、たくさんの何かしたい欲が出てくる。

海外に行こうとは思わないけど、たぶんそれは海外の面白さや楽しさを自分が知らないだけで、一度行って楽しさを知ったら、また行きたい!となるんだろうな と思う。

バナナマン関連で乃木坂46を見ていたのだが、乃木坂のyoutubeで僕と同い年の 筒井あやめ 女史は一人でロンドンに行った動画が上がっていて、さすがにこれには脱帽した。
僕はパスポートすら持っていないぞ。たぶん。

家族で海外ならまだしも、一人でそれも初上陸の海外の土地に行けるというのが凄いと思う。

話を戻そう。
先月の月刊に、かつてのおともだちに連絡を取ってどこかに遊びに行こうかと言ったことを僕は思いだした。

熱海に行くだけでは、有意義に過ごしている とはならないだろう。
せっかくだし、声をかけてみようか。

そうして、三月の中旬にいくつか予定を立てた。

まず月曜日。
この日は上野に行こう。
久し振りに、国立科学博物館に行きたくなった。
化石とか見るのは幼少期から今でもロマンを感じて好きなので楽しみだ。

そして木曜日。
この日は熱海に行こう。
先に挙げたように、美術館に行くのだ。
そして、海を見て海鮮を堪能して、充実した1日にするぞ!

最後に来週の月曜。
この日と、1泊して火曜日は愛知県は懐かしき岡崎にでも帰ろう。
何をするとか考えてないけど、たぶん楽しめるだろう。
昔だってあんなに充実していたんだから。

まだ胸中には、一緒に遊びに行けなかったという後悔が残っているがそれもこの旅で冷めてくれるといいな。
後は、終わるにしろ進むにしろ自分の気持ちを伝える覚悟を決めないと。
そもそも今の調子じゃ伝えられる場が出来るかも怪しいが。

そう考えて、3月の中旬が
本当の春休みがスタートした気がした。



上野さんぽ

台東区へ行こう

現在朝の9:00頃。
弟は学校に、親は仕事に行って家には誰もいない。

今日は月曜日で、昨日のバイトの疲れが少し残っている気がする。
けれど、そんなことで予定を変えては、まただらだらとした先週の自分に戻ってしまう。

服を着て、新しく買った鞄を掛けて、靴を履いて。
久し振りに電車に乗る。

この前に大学に行ったとき以来だから、2週間ほどは空いているだろうか。
そろそろ定期券の更新も近づいている。

今回の目的は上野に行くことだ。
上野に行って国立科学博物館で恐竜の化石を見る。
これが目標。

いつも新宿まで行くのに65分ほどかかっているので、高田馬場から上野の距離を考えると家からは80分くらいだろうか。

丁度いい時間な気がする。

そんなことを考えて電車に揺られていると、上野に到着した。
通勤中のサラリーマンやお出かけ中のベビーカーに乗った赤子、部活に行く途中のJKらと出会ったが、特に広がる話は無いので、ここは端折ることにする。

国立科学博物館を目指すが、どうにも人が少ない気がする。

以前、5月頃に来た時はもっと人が多かった気がするのだが、なぜだろうか。
ここ上野恩賜公園は知っての通り、国立科学博物館だけではなく、上野動物園だって、東京都美術館だって国立西洋美術館だって、他にもたくさんのものが集まっている 俗にいう”最強スポット”だぞ?

そう思いながら進んでいくと、国立西洋美術館が見えてきた。
が、しかし。
門が閉まってるぞ。

まさかと思いながら、博物館までの道を進んでいくがそのまさかが当たってしまった。

休館日だったのだ。

前回来た時はただアイスが食べたくなったからというくだらない理由で、東京に行ったついでに上野に寄ったので、上野恩賜公園からは全くでなかったが、せっかくだし不忍池まで行ってみよう!と切り替えて進んでいくことにする。

そういえば、上野公園には徳川家康を祀っている東照宮があったっけか。
それを思い出して、まずは上野東照宮に向かうことにした。

上野東照宮

上野東照宮に向かうにつれて外国人の方々の数が増えてきているのを感じていた。
あんまり正直印象になかったが、世界的に見ればとてもすごい場所なのだろう。

そういえば余談なのだが、自分は中学の修学旅行で日光東照宮に行っていて、高校の時はクラスの人たちと久能山東照宮に行ったことがある。
そして今回の上野東照宮だ。

つまり、僕は全部の東照宮をコンプリートしたらしい。
本当に家康のあとを追っているようで、誇らしい気がする。
いや、そんなこともないが。

この後も特にエピソードは無いので淡々と紹介していくことにしよう。

東照宮に行ったその足でそのまま、不忍池まで向かった。

意外にも初めての不忍池だ。

不忍池

ここは弁天様を祀っているところらしく、今はまだ時期じゃないが、時期になると蓮の葉が咲いてとても神秘的な場所になるらしい。

外国人の方々に付いていたガイドさんが言っていたので間違いはないだろう。

たぶん、人の目が気にならなかったら一生ここに居られるよなと思うほどには、この光景は気に入っている。

アメ横で昼食をとり、おんなじ台東区にある浅草寺まで、せっかくなので行ってみることにした。

上野駅から浅草寺周辺まで進む長い通りを歩いていくと左手に大きな門が見えてきた。
この雷門も久しぶりだ。
中学の修学旅行以来か。

あの時引いたくじの結果を自分は覚えていないが、せっかくだし今回も引いてみようか。

浅草寺
(肖像権恐れてモザイク処理適当にかけたけど、なんか違う気がする)

おみくじの結果は凶だった。
せっかくお金を払っているのに凶が出たんじゃあ良い気もしない。

けれど、寺や神にそこまでお金を落とす気もないので、しっかりと紙を結んで少し浅草寺を散策することにした。

最近の不運続きは自分のせいだとは思うのだが、まぁ凶のせいに出来るという拠り所を見つけただけまだマシと思おう。

浅草寺内を歩いていると、向こうの方角にでっかいタワーが見えた。
そう言えば近いんだっけか。
東京スカイツリー。

墨田区へ行こう

時間は現在13:30くらい。
せっかくだし歩いていくか!となった。

東京スカイツリー

とりあえず、隅田川の方向に歩く。
というよりは、スカイツリーが見える方向に の方が正しいけど。

隅田川を目の前にして、今から橋を渡ろうというとき、一人の女性に話しかけられた。

彼女は外国人で、自分に写真を撮ってほしいと言ってきていた。

まさか言われるとは と思ったが快く対応し、上手くスカイツリーと彼女が収まった完璧な一枚が撮れたと思う。
その後、自分も写真を撮り、橋の方向へ歩いていると先ほどの彼女が目の前を歩いていた。

スマホを横向きにして自撮り棒を使ってカメラに向かって話しながら歩いていたので、たぶんアレはyoutuber的なヤツだろう。
まぁそういう人がいてもおかしくはないよなと思い、彼女を抜かした。

これは余談だが、隅田公園に到着したとき、ウェディングフォトを撮っているカップル(たぶんその時はまだ)の方がいた。
お互いを支え合えるのってやっぱり羨ましい関係だな なんて思ったのは内緒の話。

スカイツリーに着いて、ソラマチを抜ける。
ソラマチを抜けるとスカイツリーの入場口が見えてくる。

14:30~のヤツと15:00~のヤツが時間的にも今は買い時だろう。

結局直近の14:30の物を買ってスカイツリーの乗り場へと向かった。

やっぱり高いところは良い。

なんか抱えてる気持ちが少しの間でも晴れてすがすがしい気持ちになる。
丁度その日は青空で向こう側がかすんでいなければ富士山が見えたのではないかと思うほどには澄んでいた。

気付けば1時間は経っていた。
まさかツリーに来てからそんなに時間をつぶすとは思っていなかったので意外だ。
恐るべし といったところか。すこし見直した。

その流れですみだ水族館にも向かった。

すみだ水族館

水族館のもたらすあの雰囲気は本当にすごいと思う。
なんであんなに穏やかなんだろう。
陽ざしが暖かいとか、そういう穏やかさじゃなくって青がもたらす穏やかさだからこそ得られる安心感が詰まっていた気がする。

まぁ、カップルや家族で来ているからこそ発せられるものももしかしたら影響していたのかもしれないが。

結局、すべて回り終わるのに16:00を過ぎてしまった。
ここから帰ると何分かかるのだろう。

まぁ今は特に深いことは考えなくてもいいや。
楽しかったし。
元々の予定は大きく崩れたけど、存分に楽しめたからな。

そんな感じでその日は過ぎていった。

そして木曜日はいくのがめんどくさくなってしまったので、家でだらだらするのであった。
その代わり、次の月曜のために散髪したのでまぁ良しとしようか。



鳥曇り、再び

1日目

時間は朝 04:30。
ついさっきまでバイトをしていて、やっとお風呂だったり夜ご飯だったりが終わって寝たばっかりじゃなかったか?
と思いながら、トイレへ用を足しに行く。

まだまだ眠いが今日の予定を考えると今から準備しないとたぶん間に合わないだろう と眠い目をこすって顔を洗う。

ちょっと大きなカバンに明日の服と下着を詰めて、ついでに暇つぶしの道具も詰めて、お金などはもう一つのバッグへしまって、朝05:30頃。

僕は家を出た。

今日は1年半ぶりにかつての故郷へ帰る日だ。

前回は上野までだったが、今回は品川までなので、電車を乗る方向はいつもと同じ内回り。

品川に到着し、駅弁か何かを買おうと思ったがどこのコンビニにも人が多すぎて悩んでいる暇はなさそうだったので、朝ごはんは諦めた。

新幹線の中でうたた寝をしながら こだま で約2時間。
豊橋に到着した。

そういえば朝頃から東京では風が強かったが、こっちでもそうだったらしく電車が遅延をしていた。
あいにく、自分の乗る電車も影響を受けていたのだが、逆に前の電車が止まっていたので少し早くに出発することが出来た。

10:30頃。
久し振りにこの地を踏みしめることになった。

不思議と ただいま とは思わない。

心の中ではもうこの土地とは決着がついているので当たり前と言ってしまえば当たり前なのだが、少し不思議な感覚だった。

M田(仮称)と待ち合わせしていたところに向かうと、彼は以前、丁度1年半前にあった時よりも身長が伸びていた。

僕の身長の頭一つ分は上だろうか。

話を聞くと高校で一気に伸びたらしい。
まぁ僕たちがあって無かった期間なんてそんなもんなので当たり前なのだが。

現在は180cm以上もあるらしく、単純に羨ましかった。

M田と一緒に雑談をしながらこの街を歩く。
最近は何をしているのか、何か変わったことはあるのか、他にもとりとめのないことを話した。

しかし、ここで重要な問題が発生する。

想像以上に出来ることがないのだ。

小中学生時代では、あんなに暮らすのに困らなかったこの街が、いざこうやって遊びに来てみると何にもすることがないなんて。
2人で出来ることにも限界があるし、お互いに何をするのかを決めていなかったので、急遽助っ人を用意することに。

No,1 「O山(仮称)」
家まで訪問しに行ったのだが応答せず、少し気が引けたが電話をすることにしたがこちらにも出ない。
悔しいがコチラは諦めることにした。

No,2 「A部(仮称)」
こちらも先程と同じく、家にも電話にも出ない。
やっぱり、こっちに来ることをちゃんと伝えた方がよかったのだろうか。

家を知っていて気軽に呼べる人達はこれくらいだったので、M田に頼むことに。
すると心強い助っ人「S井(仮称)」が来てくれることになった。

S井も小学校からの仲なので、たぶんそこまで困ることは無いだろう。
とはいえ、会うのは中学卒業ぶりなので空気は違う気がするが。

結局、S井を含めた我々3人はイオンモールへ行くことになった。

どうもイオンの立ち位置というのは、個人的にペルソナ4の八十稲葉市におけるジュネスのような雰囲気を感じる。

田舎にある閑散とした商店街。
ジュネスが出来た影響で客が吸われて、商店街の住民はあまり良い思いをしていない とか。

さすがに八十稲葉よりは栄えていると思うが、それでも遊ぶ場所がイオンなどの大きなショッピングモールに限定されるのは、現実を見ているようで悲しくもあった。

イオンの中でお昼を済まし、次はどうするのかという話題に。

S井くんは17:00頃から高校の友人と焼き肉の予定があるため、それまでに時間が潰せればいいとのこと。

正直、何をしたらいいのか考えあぐねていた僕たちは彼の誘いに乗って、映画を見ることにした。
ちなみに、観る映画は「映画ドラえもん のび太の地球交響楽」。
まさかここで回収するとは。

映画が始まるまで、近くのゲームセンターでコインを使って増やしてを繰り返したり、イオンの中を散策したりした。
どうも昔から、ゲームセンターの雰囲気にはなれないよなぁと改めて感じたりもした。

道を歩いている途中、M田からこんな話を聞いた。
それは、S井くんとM田と他にあと2人(この2人も中学の同級生)の計4人でよく遊びに行っていること、最近は北海道に行ったことだった。

1月号だったかに書いたような仲間外れの感覚を今もろに受けながら、離れていた時間があるから当たり前ではあるけど、少し悲しいものがあるよなぁと心の中でしんみりした。

ゲームコーナーで2人が上手くコインを増やして減らしてを繰り返す中、自分は早くも減らしていく。
まぁ、先ほども言った通り雰囲気が好きではないので、早めに上がれたことに安堵する自分がいたのも事実だが、これは言わないでおこう。

映画はもちろん面白かった。

たぶん、もっと大きくなって真の意味で大人になったとしても、面白いなぁと思うんだろう。
そう感じるほどには面白かった。

やっぱり国民的アニメの刷り込み具合はすごいよなぁ。

イオンを出てS井くんと別れると、そのまま元自宅のあったところまで向かった。
とはいってもマンションなので簡単になくなったりはしない。

M田はインスタグラムをしていないので、インスタグラムとしっかり向き合い始めてから得られた、かつての友人のその後を話したり、自分の恋の話をしたり、それを引き合いに彼の浮いた話を聞き出そうとしたり。

道中そんな話をしながらマンション前の公園へ向かった。

この土地の駅のすぐ近くにはチャペルがある。
昔、ここのすぐ近くで演奏をしたのだが、久しぶりにその場所が見たくなったので見に行くことにした。

するとなんと、彼のいとこがここで結婚式を挙げたらしい。

あの時はさすがにちょっと結婚が羨ましくなった と言う彼のあの哀愁漂う声は今でも光景とともに耳に残っている。
面白かったなぁ。

我々はその後、その足でついでに中学校に向かうことにした。
大して変わらない通学路。あの外観。
丁度いい感じの夕焼けと相まって、センチメンタルな気持ちになった。

思いだすのはTopazなあの子の思い出。

そういえばS井くんは連絡先を知ってたんだっけ。
聞けばよかったな。

そう思ったけど、たぶん聞かなくてよかったとも思う。
今連絡先を知ったとしても、僕から言葉を何か一つでもかけられるとは思わないし。
ただ幸せであってくれたら。

その後、また駅まで戻り、その日は解散した。

2日目

駅近くのホテルに泊まり、朝を迎える。

昨日、実はO山(仮称)くんとその後連絡が繋がり、今日は学校だったが明日なら遊べるという旨の連絡をもらっていたので、朝10:00頃マンション近くの公園で集合することにした。

ここも変わらない風景だよなぁ

昨日の話だとO山くんは車を出してくれることになっているが、どうなのだろうか。

そう思って待っているとカーキの色のダイハツのタフトであろう車が公園横に止まった。

窓からは見たことのある横顔が覗いていた。

彼の車に乗り込む。
正直、もっと新車の匂いがすると思っていたのだが、そんなことは無く、もう彼の車だと思わせる雰囲気をまとっていた。

新車の匂いはあまり好きじゃないので個人的には嬉しかった。

僕も彼も音楽好きなので、彼の車の中で流れる彼のスマホからBluetoothで飛ばす音楽は今どきの曲もあれば彼好みの古き良き名曲、洋楽など多種多様だ。

そういえば、彼とも中学校の卒業式以来だが、いい意味で雰囲気は変わっていないからだろうか、以前の雰囲気のまま会話をしている気がする。

昨日歩いた道を颯爽に走り抜けて、目指すはM田の住むマンション近くのセブンイレブン。

M田をピックアップして、今日何するのかを決めることにした。

昨日O山くんと連絡を取っていた時に、お互いどこに行くのか決めておこうという宿題を出していたので、まずはそれの発表だ。

O山くんがカラオケを出してきて、自分はカラオケとボウリングを出した。

と、いうことで我々は近くのカラオケまで来ていた。

自分はあんまりカラオケが上手くないので、本当にただ楽しむつもりで来ていたのだがほかの二人が想像以上にうまい。

O山くんは持ち前のイケボ+声量で自分という大きな持ち味を残しながらしっかりと歌い上げているし、M田は声変わりのおかげか、以前よりも声が低くなっているからこそ出せる音域の広さを利用して歌い上げている。

これはまずい。

内心、そう思い焦りながら、時間は過ぎていった。

カラオケというのはすごいと思う。
ループして歌を歌っていくだけでも、一気に時間が過ぎていくのだから。
気付けば3時間経ちそうになっていたので、部屋を出る。

お昼はどうしようかという話になった。

とりあえず、彼の車に乗り込み市内を散策する。

この時の車内トークは本当に面白かった。
くだらなくて面白いって本当に最高だと思う。

ドリンクバーのおかげであまりお腹の空いてない自分と
お昼を食べたい気分じゃないM田と
お腹が空いて早く食べたいが好き嫌いが激しいO山。

道の途中で店を見かければ一人が、「俺、○○嫌いなんだよね」と言ったり。
そいつの好きなところになったかと思えば一人が「たぶん、僕こんなに食べられないわ」と言いだしたり。
また一人は中華の店が見えてきた途端、「ピザの気分になったからピザにしようぜ」と言ったり。

全く決まらないまま、結局サイゼリヤでご飯を15:00過ぎに食べた。

適当に雑談をしながら食べていったので時間は16:30近くになっていた。

そろそろ帰らなくてはいけない時間だ。

他の2人にそろそろ時間だということを伝え、まずはM田の家近くまで、その次に駅まで車を動かすことに。

結局何かあったかといえば何もなかった旅ではあったが、不思議と未来は感じた気がする。
未来を感じたからこそ車を降りる際に、ちゃんと「またね」と言ったことが自分の中で印象に残っている。

愛知にしろ静岡にしろ、今僕の家はそのどちらにもない。
帰る家は2つの故郷のどちらにもないし、もう「そんなもんだ」で割り切れるようになったからこそあっさりしているが、続いていく関係だってあるかもしれないとその瞬間はっきりと分かった。

例え時間が空いても、あの時と同じように関わり合える仲。
いずれ去って遠くに行くとしても、季節は巡ってまた戻ってくる鳥のように、離れていても繋がっている仲というのはこういうことなのかもしれない。

そう思って、帰りの電車に揺られた。

そういえば、品川から愛知に向かうときと比べて、
豊橋から品川に向かうときの電車は空いてたなぁ。

そこでも、おんなじ人たちではないけど海外のツアーらしきものに参加している外国人の方々を見かけたけど、何か見るものでもあったのかしら。



まとめ:青空を仰ぎ見るために

自分の求めてる幸せって何なんだろう
と、バイト中にふと思った。

というのも、恥ずかしい話なのだが最近はついに好きな人とのLINEが1週間以上経っても既読すらつかなくなってしまったので、とうとうやってしまったのかと落ち込み中だからである。

そもそもなんで好きな人が好きなのか とか、なんで付き合いたいと思うのか とか色々と当たり前にあるものだけど普段あんまり考えないようなことと向き合ってみると色々なことが見えてくる。

自分は今までの月刊で語ってきた通り、一言で言えば意気地なしがよく似合う男だ。
いざというときに、今言うべきだろうというところで怖くなって告白できなかったりなんて何度してきたことか。

これには 自分が告白して受け入れてくれるとは思えない という自信のなさに起因してるところもあると思う。

彼女がいたとしても僕は彼氏としての責務を全うできるとは思えない。
でも見放されるのも怖い。

どうしても子供の言い訳にしか聞こえないような理由ばかりが浮かんできてしまう。

出来るならば、誰かの指示を待つ人間であるよりは、誰かに救いを乞う人間であるよりは、自分で選んで自分の足で立っていける人間でありたいと思う。

それがどれだけ理想的で、なおかつ厨二臭いのかは分かっているが。

でも、どうしても頑張りを認めてほしいと思ってしまう自分がいるのも事実。

自分の経験上、自分で「頑張っている」と思うことは大抵頑張りが足らないことが多い。
世間的な「頑張っている」よりも程度の低い「頑張り」で認めてほしいと思ってしまっているのだ。

努力して努力して。でも報われなくて。
そうやって考えることも多いけど、世の中にはこれ以上に頑張っている人は絶対に万といるだろうし、それ以上いると思う。

結局は自分の中との葛藤なのかもしれない。

幸せのイメージは人それぞれで、
その中で自分の中の幸せというのは、
青空を見上げているような。

大切な友人や相手と青空の下で何かをするような、そんなイメージ。

辛いこと続きの理不尽だらけの生活が曇り空や雨模様だとしたら、僕の幸せは晴れであってほしい。

青空を見上げるために、仰ぎ見るために
僕は努力をする。

一般的な幸せが自分の中の幸せとは限らないけど、誰にも明け渡さない、自らの手で掴む未来が良いものであると信じて進んでいく。

今回の本当にいくつかの旅でそれを思った気がする。

まぁなんだ、恥ずかしいことだったり哲学的なことを書き殴ったが、結局は自分を信じて望む目標に進まなきゃいけないってことが言いたかったのかもしれない。

次の4月はもう大学2年生だし。

ちゃんと諦めなきゃいけないのかな。

今回はしっかりと告白までしようって決めてたけど。
いつまでも言えないし。

あー難しい。
世の中の男たちはやっぱりすごいなぁ。

僕もそうなれるように心機一転頑張らなくちゃな。

そうだ、桜が咲いたって話を聞いたら桜を見に行こう。
上野でもいいし、なんなら静岡に行って久しぶりに駿府城公園を歩いたっていい。

そう考えるとやっぱり楽しみだな。
この調子でやりたいことをどんどん見つけていけれたら良いな。

青空を仰ぎ見るために。
そしてまずは、春を見上ぐために。


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