齋藤元気

大学ボランティアセンターのボランティアコーディネーター、東日本大震災を経験した震災伝承…

齋藤元気

大学ボランティアセンターのボランティアコーディネーター、東日本大震災を経験した震災伝承者など、様々な立ち位置から見えたもの、日常と非日常の揺らぎの中でふと思い浮かんだことを記録しています。

マガジン

  • 東日本大震災と伝承とわたし

    震災伝承に取り組む中で触れたものたち

  • 大学ボラセンの日常

    大学ボランティアセンターで生まれるさまざまなこと

最近の記事

ボランティアチームで参加する「東京マラソン2024」

2月23日(金・祝)に、「東京マラソン2024」の「活動別ボランティアリーダー説明会」が開催された。 立教大学では、「立教チームとして活動する1dayボランティア」としてシリーズ化しているプログラムの一つとしてこの活動を位置づけており、今回は50名のチームで活動することになっている。 学生2人と私の3人でリーダーを務めるため、この説明会に参加したのだが、東京マラソン財団の広報担当者にお声がけいただき、インタビューをしていただいた。その記事が公開されたようなので、ぜひご覧いた

    • 「さいたまマラソン」を盛り上げる学生ボランティア

      昨日(2月12日)は、埼玉県さいたま市で開催された「さいたまマラソン」に立教大学チームとして参加。ボランティアとして、「35km地点給水所」の運営に携わった。 さいたまマラソン2019年まで開催されていた「埼玉国際マラソン」以来、4年振りにさいたま市で開催された「さいたまマラソン」は、さいたまスーパーアリーナを発着点としている。市民マラソンとして新たな船出となった今回は、1万5000人を超えるランナーが参加したそうだ。 立教チームでのボランティア活動今回は、立教大学ボラン

      • ”ボランティア”と、一括りにするとき

        現在、災害被災地にボランティアが入るべきかどうかの話題が盛り上がっているが、個人的に違和感を感じる部分がある。 特に、”ボランティア”=被災地域「外」の支援者と、一面的に捉えていること。 被災地域では当たり前のように、被災者同士が助け合いながら生活をしている。公的な支援を担っている地元行政の職員ももちろん被災者である。 避難所生活をしながら避難所運営の一部を手伝っていた自分の経験を踏まえ私は、ボランティアは「(遠くから)向かう者」だけでなく、そこで「立ち上がる者」でもある

        • 自分の言葉で捉え直す、自分の声にのせてみる。

          現在、学生たちと一緒に取り組んでいることがある。 これはボランティアセンター(以下、ボラセン)が主催する活動なのだが、「身近な社会的障壁(バリア)を知る・考えるだけでなく、解消を目指す」というものだ。私たちはそれをバリアフリープロジェクトと名付け、春に学生を募集し、その後プロジェクトをスタートさせている。 このプロジェクトのおもしろいところは、募集時点では何を実施するのか決まっていないところだ。「教職員が設定した課題に学生が取り組む」といういかにも学校教育的な枠組みを脱し、

        ボランティアチームで参加する「東京マラソン2024」

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        • 東日本大震災と伝承とわたし
          5本
        • 大学ボラセンの日常
          7本

        記事

          立教ボラセン20周年と映画「ただいま、つなかん」上映会

          12月9日(土)、私が所属する立教大学ボランティアセンターの設立20周年記念イベントを開催した。 記念礼拝、”立教らしさ”とは当日は、池袋キャンパスにある「立教学院諸聖徒礼拝堂(チャペル)」での記念礼拝からスタート。立教ボラセンのセンター長でもある大学チャプレンから「ボランティアセンターは立教の中で最も立教らしい部署である」というお話があったのだが、この日、理事長や総長も同じ話をしていたことが印象的だった。 立教らしさが意味するところは、建学の精神である「Pro Deo

          立教ボラセン20周年と映画「ただいま、つなかん」上映会

          映画『ただいま、つなかん』の上映会を立教大学で開催!

          開催直前の告知になってしまったのだが、立教大学ボランティアセンター設立20周年を記念して、学生ボランティアと宮城県の民宿のつながりを描いた映画『ただいま、つなかん』の上映会を開催する。 この映画は、東日本大震災で被災し、海難事故で大きな喪失を抱えた宮城県気仙沼市の民宿「唐桑御殿つなかん」の女将である一代さんと、震災当時に学生ボランティアだった若き移住者や仲間たちが、ともに歩み積み重ねてきた10年以上にわたる歳月の記録である。 監督は、当時テレビ報道の現場にいた現役ディレク

          映画『ただいま、つなかん』の上映会を立教大学で開催!

          震災学習・伝承で大事にしたい、「なぜ?」を巻き込む場づくり

          今年8月に、「Smart Supply Vision」主催の「ソナエトーク」に呼んでいただいた。 テーマは、『子どもたちの「なぜ?をまきこむ場づくり〜”教える”ではなく、”一緒に考える”3.11〜』だ。 本日開催された「ソナエトーク」にて、今年度の振り返りを行ったようなのだが、事前にそこで紹介されるコメントをお願いされていた。 その機会に私自身もその時の内容を改めて振り返ることができたとともに、今自分が考えていることも整理することができた。 せっかくなので、同イベントに寄

          震災学習・伝承で大事にしたい、「なぜ?」を巻き込む場づくり

          回収したペットボトルキャップの洗浄→チップ化|大学生のアップサイクル物語#2

          前回は、学生サークル「Müll(ミュル)」のビジョンとアップサイクルの取組のスタート地点までの道のりを簡単に紹介したが、ここからは実際に試行錯誤の様子を記録していくことになる。 ちなみに、現在も試行錯誤の真っ最中。この連続記事は、サクセスストーリーをお披露目するために書いているわけではない。そもそもうまく行くかわからないから自慢げに話せることなんて何もない。 暗中模索の中、たまに光が見えたような気がする程度の日常を綴っているぐらいのものであるため、あまり期待しないで見ていた

          回収したペットボトルキャップの洗浄→チップ化|大学生のアップサイクル物語#2

          震災伝承も語り部も、行政によってつくられるものではない。

          私は東日本大震災を経験した者として、あのときの教訓を生かし「新たな被災地をつくらないように」と、伝承活動を行っている。 先ほど、とある岩手県の語り部の方から情報を共有していただき、以下の報道を視聴したのだが、その内容に違和感を通り越した怒りを覚えた。 動画も残っているため、ぜひご視聴いただきたい。 岩手県大槌町の地域おこし協力隊員が、語り部として震災伝承活動を行った。その際の語りの内容が「誤解を生じさせうるもの」として、大槌町(行政)から指摘があったという内容だ。 こ

          震災伝承も語り部も、行政によってつくられるものではない。

          うまくいくのか?大学生によるペットボトルキャップのアップサイクル物語#1

          「Müll(ミュル)」と名付けられた学生サークルがある。ドイツ語でゴミを表すそうだ。 私たちの豊かな生活を支えるために大量生産され、大量消費された不要物を「ゴミ」と呼ぶ。その言葉には、なんだか汚いイメージや人々から敬遠されてしまうような暗い雰囲気が付き纏う。自分たちと生活の一部・一場面を共にしてきたものにもかかわらず、だ。 そんなゴミのイメージ変えたい。同じゴミを表す言葉でも、「Müll」と聞くと何だか可愛く思えてくる。そんなほんの少しの意識の変化から「ゴミ」への捉え方を変

          うまくいくのか?大学生によるペットボトルキャップのアップサイクル物語#1

          災害を学ぶ”場づくり”について考えてみませんか?

          一般社団法人スマートサプライビジョンが主催するオンラインライブ『ソナエトーク』にお誘いいただき、出演することになった。 ファシリテーターは、清水 葉月さん。そして秋元 菜々美さんと私がゲスト。 8月18日(金)20:00〜開催されますので、ぜひ。 ​震災をはじめとする災害を学びのテーマにする時、どうしても知っている人から知らない人への知識享受の場面が多くなってしまうが、そもそも「こうすれば”絶対”」という答えなどなく、当たり前だが、同じ災害は二度と来ない。だからこそ、我々

          災害を学ぶ”場づくり”について考えてみませんか?