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正義とは?正しさとは?真実とは?

29年前の昨日、地下鉄サリン事件がありました。
あの日は、ちょうど前日に結婚式をした友人が新婚旅行に向かう日。
私は、結婚式に感動し、幸せな時間を心から楽しんだ翌日、いつも通り仕事をしていました。
そんな中、突然舞い込んだニュース。一番に確認したのは、友人の安否。地下鉄に乗ることはなかったようなので、胸をなでおろしたけれど、あのニュースに悲惨さには身の毛がよだつ思いでした。

最初は、地下鉄の爆発では?と思っていたが、徐々にわかってきて、一部の偏った考えを持つ集団の犯行だとわかった時には、更に恐ろしさを感じた人は多かったでしょう。

どんな理由があったとしても、人の命を奪うことが許されるはずはないはず。
でも、そう思わない人もいる。この事件を首謀した団体は、まさにそう。
実行犯の彼らは、マインドコントロールされていたわけですが、彼らのベクトルで見た正しさを信じ、行動した。

ここで話したいことは、彼らの行動の是非を問いたいわけではない。前述したとおり、許されるはずがないことは明白なのです。

ただ、人の考え方の正しさ、正義、真実というものは、その立場によって変わってしまう、という事実があることを言いたいのです。

例を身近な職場に移してみましょう。
パワハラが一向に減らない原因もここにあると思います。
パワハラする人は、自分がパワハラをしているという実感を持っている人は少ないのです。「彼(彼女)のためにあえて言ってるんだ」と、自分は正しく教育していると思い込んでいるケースがとても多いのです。
だから、いくらパワハラの研修をしても、自分がやってることとは全く違う話としか受け止められない。

パワハラをする側の立場に立ってみると、例えば部下の行いが悪い時、改善させたいと思うがあまり、つい声を荒げたり、部下にもっと気合をいれてほしくて罵倒したり、という行動に出てしまう、いわゆる「親心」だと思い込んでいる行動なのです。

他にも立場が違うと、同じ目的に向かうとしても、行動が変わってしまうことはよくあることです。

自分の立場からだけで、人の行動を変化させようとしても、立場が違えば、信念が変わってしまうわけですから、理解してもらえるわけがないということです。

立場が変わっても、やってはいけないことはダメ。

では、どうするか。

★信念を変えるのは難しい。でも行動を抑制することにメリットを感じさせること
★時間をかけてでも、信念を変えていくこと

いずれかの方法しかないです。
企業であれば、管理職やリーダークラスがメンバーに訴えられたり、と生産性が低下する懸念がありますし、離職者が増える心配もあります。
組織全体に大きな影響を及ぼすところには、時間と手間をかけてでも手当する価値があるのです。
「人の心理」に働きかける方法で、結果を大きく変えることができるのです。


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