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地方でヨソモノが発信することのメリットデメリット

鳥取でNPOを経営しているゲンヨウです。実は静岡県沼津市出身です。大学の進学をキッカケに鳥取に来ました。もう17年も事業をしているのですが、今回は情報発信について、特に地方でヨソモノ(移住者とか学生とか出身者じゃ無い人)が発信する事について考えてみました。

ちなみに、僕は「いろいろあるけど発信したほうが良い」と考えている派です。

1.情報発信の方法と言えば

1-1 SNS
 twitter、Facebook、Instagram辺りが王道なのかもしれないですが、フォロワーに向けた情報発信ツールとして使えます。文字数だったり、写真が大事だったりとSNSごとに特徴がありますね。

1-2 ブログ
 フォロワー以外にも広く知ってもらうなど、カスタマイズも含めていろいろチャレンジできます。noteは、SNSとblogの間のような感じで僕は捉えています。

1-3 新聞
 取材を受けたりすると載れます。地方紙も全国紙もローカルなネタは探していることが多いので、新聞記者と知り合いになっておくと良いです。

1-4 テレビ
 こちらも取材を受けると出られます。ローカル局もネタは探しています。そしてケーブルテレビは視聴率がかなり高いエリアがあります。ケーブルテレビもネタを探しているので、知り合いになっておくのはありです。

1-5 youtube
 最近は動画配信をやる人も増えてきました。撮影・編集のノウハウはありますが、カメラの手軽さも撮影・編集のコツなどもまとめられたりしているので、導入はしやすくなっていると思います。

2.メリットについて

2-1 ひろがる縁・つながる縁
 これは一番わかりやすいですが、情報発信をすることで「そういえば、あいつ○○やっていたな」と記憶の片隅にひっかかり、つないでもらうことができます。また「○○できる人いない?」みたいな時にもつないでもらえます。SNSとかで、情報を拾われる場合も出てきました。

2-2 深まる理解
 (1)身近な人・家族
 僕の仕事もそうですが、身近な人でさえ何屋さんかよくわからないという時に、わかりやすく捉えてもらうことになります。特に新聞やテレビなど客観的な情報発信に載ると、伝わりやすいこともあります。僕は県の広報に載ったことが義父義母にはわかりやすかったみたいです。

 (2)応援者
 応援をしてくれる人が、応援をした実感をつかむこともできます。寄付者への報告とかそうですね。また、活動の紹介をしてくれるときに活用されることもあります。応援してくれる人が紹介しやすくなります。応援者が応援者を呼んでくれます。

 (3)自分自身
 書くこと、発信することで自分のやっていることを整理する機会になります。普段の業務が忙しいと、こうやってまとめて振り返る機会などは、プレゼンでもしない限り訪れません。定期的な発信で、自分の物語も振り返ったりまとめたりできます。

2-3 情報が集まってくる
 発信をすることで、情報が集まってきます。人のつながりだけでなく、情報も発信する人に集まるようになります。動いている人だと認識されるので、役割を期待されたり、相談が来たりもします。

2-4 信頼が増す
 新聞など客観的な媒体に掲載されることで信頼度があがることがあります。特に地方では、新聞のチカラはまだまだ偉大で、地域の人への認識と信頼をあげるためには新聞にも載ることが重要になります。

3.デメリットについて

3-1 実態とは違う話が出る
 情報発信の伝言ゲームやイメージも含めて、実態とは違う話となって聞くことも出てきます。直接話して、事実をお伝えするしかないですが、修正も大変ですし、前情報として入ってたりするのを払拭するのも大変です。

3-2 ○○側という見られ方をする
 これは、政治信条などがわかりやすいですが、施策の相談に行ったりすると、○○側ですね。なんて見られ方をします。もともとNPOは政治的なことはできないですし、その辺の扱いはかなり慎重にしていますが、発信の中でそう捉えられる場合もあります。

3-3 知らない人の話題に上がる
 これは嬉しい場合も多いのですが、僕自身が活動初めて5年目くらいの時は不安になりました。具体的なことを知らない人から声かけられたりして、どこまで知っているんだ、何を思っているんだと不安になりました。

結局、いろいろ考えてもしょうがないし、自分で説明して何とかすれば良いと思ったので、最近はありがたいと思っています。でも一時期は悩んだなー。

3ー4 批判する人も出る
 これは、何やっていても変わったことすれば出てくる話なので、一定数は仕方ないかなと思います。でも、凹みますね。もちろん、ダメな部分について気づかせていただく部分もあるので、その辺もバランスかなと。

自分の周りの人と良い形でバランスを保てれば、批判も原動力にして頑張れるとも思います。一人で抱えると大変なので、無理しないように。

3-5 関係ない会議にまで呼ばれる
地方だと若手の委員会のなり手とか少ないので、名前が出るようになるとそういうものに誘われたりします。僕は最初は大学院生だったので、呼びやすかったのか、いろいろ参加しました。文化的なことしてなかったけど、文化の委員会とか。ダムの利活用検討委員とか。

どこで断って良いのか最初はわからなかったのですが、関係ないものは断っても良いと思います。

3-6 周りの人がいろいろ言われる
自分や自組織はもちろんですが、周りの人が言われる場合もあります。僕は家族などが言われたりとかそういうことは無いのですが、小さい地域の伝聞の速さは高速ですね。

3.メリット1=デメリット1ではない

これは地域でのポジションだったり、積み重ねだったり、刻一刻とバランスが変わってくるので何とも言えないのですが、メリットが多いからやるよーってものでもなく、でかいデメリットがあってやってない人もいると思うので、個人差はあるかと思います。

僕は、当初から応援してくれている人が人格者だったので、周りの批判の壁になってくれていた(と思う)。地味なことでもコツコツやっていたのがポイントだったのかもしれません。あと家族などの理解があるのもありがたいですね。

あと、ネガティブなことは基本的には書きません。3年目くらいに書いてたら、実家の母から電話かかってきて「そんなの誰もみたくない」みたいなことを言われてハッとしました。そりゃそうだ。悩むよねーくらいは書きますけど基本は前向き、悩む部分については顔をあわせて話すときにすれば良いですし。

4.地域おこし協力隊とかは発信したほうが良いです

地域おこし協力隊で地方に来たプレイヤーは、原則発信したほうが良いです。ミッションがある程度固まっていて、情報発信の必要性がない場合は良いですが、3年しかいない中でジワジワと広げるには限界もあるので、定期的な情報発信をしていくことはかなり重要なタスクだと思います。

地方の人はまだ移住者という存在には慣れていなくて、どんなことをやっているのかを把握は仕切れない。聞いたとしても覚えられない。

そんな中で、認識してもらって、定時報告を細かくやりきる時間もないと思うので、情報発信手段を持つことは大事かと思います。SNSやってるんでというだけじゃダメな場合もあって、伝えたい相手に合わせたツールを使う必要はあります。知り合いの隊員は、回覧板でまわしてもらう”隊員新聞”みたいなものを作っている人もいました。

外から来た人は原則、発信する方向を軸に考えた方が良いです。発信の仕方で悩んでいる人は、相談にのります。

5.発信することで背負うものは何か

自分の姿勢は問われると思います。最近は、何を見ているのかとか考えているのかとか、地域内でのポジションの変化による役割の変化もあると捉えています。

「で、お前はどうするんだよ」

みたいなものに、答えていく表明して動いていくということです。若い時は書くことが希望を生んでいる部分もあるなと思ったのですが、最近は行動も一緒じゃないと説得力がないなと感じることがほとんど。

アイデアベースのものもありますが、やりきるってのも期待されている部分なのかもしれません。いつまでも、面白い雰囲気をもった人で、組織でありたいものです。

20時までにあげる予定が一時間過ぎてしまった。ではでは。

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