【交通事故を防ぐ、デジタル·ハード·意識を高める】日経新聞ピックアップ#38 24/4/6

交通事故、デジタルで防ぐ:日本経済新聞

本日は毎週土曜掲載の「データで読む地域再生」から交通事故を防ぐ取り組みを見ていきたい。

記事ではデジタルから得られるデータをもとに効果的な施策を打ちだした事例を挙げており、ハードとソフトを組み合わた施策の重要性がうかがえる。

紙面では、事故件数·死者数·負傷者数から都道府県の「交通安全度ランキング」を掲載している。福井、新潟、長野を中心に北陸·信越地方では交通安全度が高い。

新潟県は偏差値57.2で全国で2番目に交通安全度が高いとの結果だが、信号機のない横断歩道での一時停止率は全国でワーストと言われている。運転者は歩行者が横断しようとしても気にせず走行を続け、横断歩道での歩行者優先が守られていない。

横断歩道上の歩行者優先を守らせるには、歩行者の多い交差点に信号機や標識を設け歩行者がいるかもしれないと意識させるのが効果的だろう。
ハードとソフトを駆使してシステム的に防止策を講じるだけでなく、運転者の安全運転意識を醸成させることも欠かせない。

新潟県では、新潟市中心部を走るバイパス上に安全運転の標識を設置しているが、新潟県をホームにするサッカーチーム「アルビレックス新潟」に関するワードを使うことで地域住民からの感心も高い。応援歌チャントに含まれるフレーズや、ゴール、イエローカードといったサッカー用語などを効果的に用いている。

ただ車社会ゆえに自動車同士のマナーは順守する傾向にあるが、歩行者に対する意識は欠けているのではないか。前の車が良ければ自分も許されるだろうという油断や、急に止まると後続車に追突される心配もありルールがあってもそれが必ずしも適用されるか怪しいケースもある。車社会で育った子供たちは車が通りすぎるまで横断歩道の手前で待っている様子も見受けられる。

交通事故を一掃するのは、社会システムの複雑な絡みを地道に紐解いていくほかない。

e-karas


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?