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日本画や日本の画家さんの名画を気楽に紹介して好きな感想を書く記事 

以前より、国内外の著作権フリーになっている絵画を引用させて頂いて、好きな感想を書く記事をやっていますが
こちらは日本画及び日本の画家さんの作品を集めたものとなっております
例によって、美術史や作家さんについて詳しいわけではなく、ただ好きな作品を集めてここ好き~って気楽に書いている記事なので、どうかのんびり見て頂けたらと思います



小田野 直武 『不忍池図』

風景画の手前に大きく鉢植えの静物画が配置された、凝ったモダンな雰囲気です
池の澄んだ水面と、淡い色合いの空は水墨画の雰囲気もあって、和と洋の様式が調和しているのもすごく素敵です


高橋 由一 『不忍池図』

高橋由一氏は、鮭のや豆腐や油揚げの油彩の静物画がとても有名ですが、風景画も手がけられてたと知らなかったので上げてみました
先ほどの小田野直武氏の不忍池と共通する風景が描かれてますが、背景の流れる雲とそよぐ草木の瞬間が印象的で、爽やかな風を感じます


高橋 由一  『芝浦夕陽』

同じく高橋由一氏の風景画ですが、先ほどとはうって変わって、夕暮れの物寂しさと静かな海に映える夕陽を描かれていて、手前の小型の漁船の驚きの写実さが、なんとも心なごむ絵画です


山本 芳翠 『浦島図』

浦島太郎は玉手箱らしき箱を持っているので、これは竜宮城で過ごした帰りの風景なんでしょうが、こんな大勢の水妖にお供されて見送られる浦島太郎ってすごく珍しいし面白いです
蜃気楼の彼方の竜宮城らしき風景も美しく、でも空は今にも雷が落ちそうな曇天です
浜辺にたどり着いた後の彼の運命が、より悲しいものに思えてきます


南 薫造 『曝書』

曝書とは(ばくしょ)と読み、虫干しの事だそうです
うちの本もやんねえとなーって思います
そして虫干し中なのにめちゃくちゃ本読んでるところもほっこりです うちも絶対そうなる


笠木 治郎吉 『提灯屋の店先』

店先の様々な品物が雑然としているところや、提灯を飾るご婦人の優しげな表情、小さな男の子がお手伝いをしている後ろ姿、黙々と提灯の拵えをする職人さん…立ち働く人って美しいな、と素直に思う絵画です


  

佐久間 文吾 『和気清麿奏神教図』

眼光鋭い眼差しがすごくかっこいい絵画です
こちらのタイトルは
(わけのきよまろ そうしんきょうず)です
和気清麿については、とにかくエピソードに事欠かない傑物の文官なので是非NHKでドラマにして欲しい
また、こちらの作品はTwitterでも引用させて頂いたのですが、相互のフォロワーさんが
「きよまろちゃんですね!」
っておっしゃってて、きよまろちゃん呼びええですなってなりました
というわけで、自分もきよまろちゃん推しです


小林 千古 『誘惑』

ギリシャ神話で言う〈オルフェウスとエウリュディケ〉などの、いわゆる冥府降りの一幕かなと(勝手に)思ってます
旦那さんが亡くなった奥さんを恋慕って冥府に迎えに行くが、禁忌を破り還れなく(なりそうな)シーンかも知れないなあと思ってるのですが、ちょっと調べた範囲では分かりませんでした(すいません)
着物姿で目を隠した女性と、手を取る男と、天使の姿が実に妄想をそそる絵画です


青木 繁 『黄泉比良坂』

こちらははっきり、黄泉比良坂(よもつひらさか)というタイトルなので、黄泉の国に妻のイザナミを迎えに行ったイザナギが色々あって逃げ帰るところですね
古事記ネタが印象派風のタッチで描かれているので、個人的に好きなものと好きなものがかけ合わさっている作品で大好きです 暗いのもいいです

小林 永濯 『神話図』

黄泉の国からほうほうの体で還ってきたイザナギが、身を浄めて顔を洗った時に、両の眼からは太陽神の天照大神と月の神の月読尊、鼻からは荒神にして海を司る素戔嗚尊(スサノオノミコト)が生まれた、というエピソードの作品ですが、
古事記で月読尊は、このシーンに名前だけでしか登場せず、他に逸話もない影の薄い神様なのを、めっちゃ見事に表現されてて凄く好きです
こちらの絵もTwitterで引用したのですが、Twitterの画面ではタップしないとちょうど月読尊が隠れてしまう位置なので、結果として影の薄さの補強になってしまって、それもすごく好きです


本多 錦吉郎 『羽衣天女』

日本画の天女が西洋画の天使のような羽を持ち、タッチは極めて写実的で、遠景の富士山と湖は淡く描かれていて…日本画のようでもあって、まるでキメラのような絵画です
美しいけど、ぞっともするし怖くも感じるところが好きです


小原古邨 『雪の枝に白鷺』

木に積もった雪がこぼれ落ちる動きがとても写実的なのに、鷺の描き方がすごく大胆で、白黒のはっきりした切り替えのデザインの美しさが現代アートのようです
あと、宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』のポスターを思い出しますね


柴田 是真 『猫鼠を覗う図』

頭にぶちがふたつある白猫ちゃんが、うちの猫に似ててすごく好きな絵です
ネズミが食べてる柘榴も素敵です


稲垣 仲静 『猫』

うちの猫に似ててすごく好きな絵その②です
柄もさることながら、表情がめちゃくちゃ似てるんです
猫のすんなりとした柔らかさや、しっぽを巻き付ける姿が、とても猫あるあるに満ちています


竹内栖鳳 『ベニスの月』

水墨画の濃淡で、写実的な筆致の西洋の風景画をなさってて、すごくかっこよくてお洒落です
朧な月の控えめさがまた素敵ですね

五姓田義松 『人形の着物』

日本の作家さんと言われなければ分からないほど、はっきりと西洋の室内画で、猫ちゃんもアメショなので、どんな資料からこの絵は描かれたのだろうと気になります


北野 恒富 『道行』

麗しい恋人が寄り添っているシーンですが
片面に烏が二羽描かれていたり、女性の何とも言えない(悩ましげなような恍惚としてるような)表情といい…
心中に向かうところだと解釈すると納得できるんですが、どうなんだろう


小林 清親  『開化之東京両国橋之図』

懐かしの金曜ロードショーのオープニングのようで好きです
船の灯りと、川辺の家屋の灯り、橋の上の人物が持つ提灯、瓦斯灯の灯りとの精密な描きわけで新しい時代の到来を描いてるのかなと思います


靉光 『花園』

お名前の漢字が難しい作家さんですが(あい みつ)とお呼びするそうです
花園というタイトルでおどろおどろしい食虫植物や、他にも妖しいシルエットの植物を描かれてるの凄いです どういう植物なのか、蠢きが伝わるようです
その群れの中を飛ぶ蝶の可憐さが痛々しい…絶対このあと食べられる


靉光 『鳥』

なんの鳥なのでしょう
目が虚ろで、背景はどんよりして
またしても植物がうごうごしてそうで、闇深い絵です
でもこういうのが凄く好きです!
暗い絵って心が和むなあと思います


川村 清雄 『蛟龍天に昇る』

波濤の荒々しい表現とは裏腹に、龍の表情はなんだか優しげで、人間と仲良くしてくれそう…と思って調べたら 蛟龍 っていうのはまだ龍になる前の雛のような存在なのだそうです
これから天に登るところなのですね


という訳で、のんびりと日本画及び日本の作家さんの作品の紹介をさせて頂きました
ご覧頂きまして、ありがとうございます
よろしければ、おすすめの画家さんや作品ありますよーって方はご連絡頂けるとうれしいです


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