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メンタルヘルスに大切なこと

「こんなことで不安になってしまう自分を変えたい」
「これくらいで落ち込まないようになりたい」

時々このような悩みを聞くことがある。
というか、私自身もこう思うことがある。
だから相談を受けると思う。

「わかりみが深すぎる」

ちょっとギャルっぽくなってしまった。
でも本当にそう思う。それくらい普遍的な悩みなのだと思う。

人は誰しもネガティブな気分を抱えたくはないし
できればずっとハッピーでいたい。
だからこそ、ネガティブな気分にならないように保つ方法を知りたい。

ただ、相談を受けるとどうしても思うことがある。

「そりゃあ不安にもなるよ」
「むしろ落ち込いようにここまで気張ってきたんですね」

そう、そもそも不安になって当然、落ち込んで当然のスーパーエピソードをひっさげてなお、不安になりたくない、落ち込みたくないと言うのだ

無理を言うんじゃあない!!

とお節介で言いたくなってしまう。

精神科臨床の現場にいると、ついつい「不安」や「落ち込み」はもぐら叩きのように見つけたらどうにかしてしまいたくなる。
しかし、不安になってもしょうがないエピソード、落ち込んで然るべきエピソードもある。

不安は本来「この先何か予想のつかないことが起こるよ」
落ち込みは「何か大切なものを失ったよ」

など、大切なことを知らせてくれるシグナルだ。

そんな感情に蓋をして、聞こえないようにすると
お腹が痛くなったり、頭痛がしたり、きっと違う方法であなたに知らせようとするのだろう。

だからあなたに言いたい。
自分が抱いた感情は「抱いてはいけない」「そう考えるなんて変だ」なんて思う必要はないと。
不安でいいんです。落ち込んでいいんです。
自分だけは自分が抱いた感情を責めないであげてほしい。

そして、できれば自分に合ったストレスとの付き合い方に目を向けてほしい。
日頃自分を押さえ込んでいるなら、エネルギーをどんどん外に出してほしい。
人に愚痴ってもいいし、枕に向かって叫んでもいいし、ボクシングを始めたっていいい。
ゆるゆるすぎて苦しんだ人は、スケジュールに沿った日々を送ってみてもいいし、きっちりしすぎて苦しんだ人は、ズボラに生活してみてもいい。

抱いた感情はそれでいいと認めて
自分が外向けに被っている仮面を少し外して
落ち着ける場所で本当にあなたが「こうありたい」という自分も少しだけ解放してあげてほしい。

そんな、苦しむ皆様へ捧げる
僕からのささやかなメッセージです。


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