見出し画像

「真潮の河」スタート1か月

こんなことは初めての試みでしたが、「真潮の河」序話もようやく終わって、水曜日くらいから本編がスタートされます。
たいがい、序は多くても3~5回くらいですが、今回、果敢に30回有した。
よく許してくれたと、房州日日新聞社の懐の深さには感謝しかない。

これは、房日と夢酔の間だけにある、
一種、「里見への送り火」
的な行為と、思っていただけたら有難い。

里見正史は、最後の当主が滅んで「ちゃんちゃん~♪」という一面が否めない。その物語は、鳥取県倉吉にもあり、安房地域にもあった。それが事実であるし、現実だから仕方がないと思う。
でも、残された在地の、有名無名を問わぬ人々の暮らしと時間には終わりがない。
正直にいえば、これは「捕鯨」というテーマにとって、蛇足以外の何物でもない。それでも描くのは、今日の南房総に忽然と消え去ってしまった、戦国時代に敵を震撼せしめた比類なき水軍が消え去った部分に光を当てなければ、残されたその後の彼らが、いかにして「捕鯨」に生計の術を見出すかが描けないと思ったからであり、それこそ、醍醐新兵衛の前の時代の怨念と鎮魂の物語だからだ。
序話30回で描き切れるテーマじゃない。
しかし史実で残された痕跡もゼロに等しい。夢酔作品のよくある手法「点と点をつなぐ想像の線」で、今回も描いた。点在を探す苦悩だけ。それを繋ぐ作業は案外と楽しい。そして人格の想像、キャラ付。
醍醐四郎兵衛とたき
今回、二人は初夜で結ばれた。冒頭初回の、激しい睦事へのつながりが、ここで完了した。この二人の間に生まれるのが、ようやく登場する本編主人公・醍醐新兵衛ということになる。
この一家の因果と因縁と捕鯨に縛られる怨念の象徴として創作された悪魔の鯨「黒龍」の存在は、ハッキリ云って史実ではない。が、動機を決定的にして目的をひとつに結束させる強烈な敵役として、苦悶の末に想像した。
これを越えたときに、ようやく創作と史実が結び付いて、物語の真実味と厚みが増していく「からくり」になっている。そこに至るまでの群像劇も、収束させて史実へと結束させていく。

房州日日新聞を毎日楽しみとされる皆様だけにしか伝えられないエンターテイメントではありますが、
どうか壮大なプロローグの次にはじまる
「ようやくの幕開け」
をお楽しみにして頂けたら幸いです。


らじっくさんのAAは、癒されます……!
 。・゚・ ・゚・。
     Y
   / ̄ ̄ ̄\
   / 。___)
  /  /  /
)ヽ/とノ(゚д゚)つ
メノ\___ノ
    ∪∪

電子版:房州日日新聞。
全国どこでもお楽しみいただけます。
房日新聞電子版 (bonichi.com)