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dead or live

自殺の直前のサイン

さて、自殺の直前にはどのような行動の変化が現れるのでしょうか。結論を先に述べると、これま でに説明してきた危険因子を数多く満たしていて、潜在的に自殺の危険が高いと考えられる人に、何 らかの行動の変化が現れたならば、すべてが直前のサインと考えるべきです。

自殺に至るまでには長い道程があり、この準備状態こそが重要です。直前のサインは自殺につなが る直接の契機とも言い換えられます。準備状態が長年にわたって固定していき、自殺の引き金になる 直接の契機はむしろ周囲から見ると些細なものに思える出来事である場合のほうが圧倒的に多いので す。
このような点をまず指摘したうえで、自殺の直前のサインを取り上げてみましょう。いくつかは十 箇条の項目と重なりあっています。
●感情が不安定になる。突然、涙ぐみ、落ち着かなくなり、不機嫌で、怒りやイライラを爆発させる。

●深刻な絶望感、孤独感、自責感、無価値感に襲われる。

●これまでの抑うつ的な態度とは打って変わって、不自然なほど明るく振る舞う。

●性格が急に変わったように見える。

●周囲から差し伸べられた救いの手を拒絶するような態度に出る。

●投げやりな態度が目立つ。

●身なりに構わなくなる。

●これまでに関心のあったことに対して興味を失う。

●仕事の業績が急に落ちる。職場を休みがちになる。

●注意が集中できなくなる。

●交際が減り、引きこもりがちになる。

●激しい口論やけんかをする。

●過度に危険な行為に及ぶ。(例:重大な事故につながりかねない行動を短期間に繰り返す。)

●極端に食欲がなくなり、体重が減少する。

●不眠がちになる。

●さまざまな身体的な不調を訴える。

●突然の家出、放浪、失踪を認める。

●周囲からのサポートを失う。強い絆のあった人から見捨てられる。近親者や知人の死亡を経験する。

●多量の飲酒や薬物を乱用する。

●大切にしていたものを整理したり、誰かにあげたりする。

●死にとらわれる。

●自殺をほのめかす。(例:「知っている人がいない所に行きたい」、「夜眠ったら、もう二度と目
が覚めなければいい」などと言う。長いこと会っていなかった知人に会いに行く。)

●自殺についてはっきりと話す。

●遺書を用意する。

●自殺の計画を立てる。

●自殺の手段を用意する。

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