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続・子どもの心を診る(1)

長男の心を診てもらいに大学病院を受診した話の続きになる。

WISC-IVを受けてギフティッドの可能性が高いと判明した長男に、様々なストレス症状が出ていたことで大学病院を受診していた。何度か受診して一段落ついたので書こうと思う。

もともとは頭痛をはじめとしたストレス症状の軽減が目的だった。しかし、頭痛を除くストレスの症状は薬を使わずとも環境改善で快方に向かうと言われ、治療は必要ないと言われていた。

代わりに診察を受ける中で自閉的特性とADHDの検査をすることになった。診断結果は共になしとなったが、当初受診した時にはこういった特性を持っているか否かを調べることになるとは思っていなかった。

いつか長男自身が調べたければ調べたら良いと思っていたくらいで、診断も全てを医師に委ねるのではなく、自分で納得して欲しいと思っていた。

そのため想定よりかなり前倒しではあったが、断る理由がなかったのと、必要な機会を与えないようなことはしたくないと考えて受けることにした。なお、これら発達特性の検査は長男の同意も必要で、長男が受けたくなければ受けなくても良かった検査なのだとは思う。

振り返ってみると、私の直感では長男はADHDはあまり当てはまらないと思ったが、自閉的特性の方はADHDと比較すると判断しがたいと感じていた。

しかし医師や心理士、またスクールカウンセラーからは、まず最初に自閉的特性は感じないということを共通して言われたように思う。

以降、医師、心理士、それからスクールカウンセラーや、学校からの提案で地域の発達支援センターとやりとりしたこと、また学校に医師の診断書を提出した話などを書こうと思う。

提出資料、担当いただいた医師、心理士、検査項目は以下の通り。

提出資料、診断までの各種検査

  • WISC-IV

  • 生育歴・困りごと・学校や家庭での様子を15枚の文書にしたもの

  • 頭痛ダイアリー

  • 頭痛の問診票

  • ADHD評価スケール(家庭版・学校版)

  • PARS(親面接式自閉スペクトラム症評定尺度)

  • 脳波

  • MRI

  • 採血

  • 行動観察

  • 心理検査(描画検査)

  • 診察時の問診(複数回にわたり、複数専門家と、合計数時間)

【A医師】頭痛を専門とする小児科医、子どもの心相談医

初回:長男、夫、私の3人で行き、1時間半程度問診を受けた。簡単な頭痛の検査と採血を実施。頭痛薬を処方いただく。後日MRIと脳波を撮ることに。

2回目:MRI、脳波、採血の結果説明と、頭痛の経過を確認。頭痛薬を追加処方。診察時間30分程度(長男、私)。

3回目:頭痛の経過確認。脳波についての質疑応答。10分程度(長男、私)。

【B医師】心を専門とする小児科医、子どもの心相談医

A医師より、頭痛以外の症状を診てもらうため紹介いただいた。

初回:母(私)同伴で長男が45分ほどだったと思うが問診を受け、その後長男には待合室で待っていてもらい、B医師と母だけで30分ほど会話。この日、自閉的特性の有無とADHDについても検査をすることが決定。以上の調査については、長男の同意も必要とのことで、長男同意。

2回目:心理士とのパース(自閉的特性の検査)の結果説明と、ADHDの評価説明。最終診断。今後に向けてのアドバイスと、小学校に提出するための診断書を書きたい旨告げられる。長男と私で一緒に説明を聞き、診察時間は30分程度。

【心理士】自閉的特性の検査(パース)、その他心理検査の担当心理士

B医師の初回診察の後、別の日に夫と長男で受診。

夫と心理士の2人でPARSを基に自閉的特性の有無を調査。また、記入済みのADHD評価スケール(学校版・家庭版)も持参していたため、それについても軽く触れる。

長男と心理士の2人で、行動観察も兼ねて様々な会話をした後、絵を描く心理検査を実施。

夫が心理士から検査中の会話の内容や様子、描いた絵から推察される長男の心理的状況について説明を受けた。

補足

「ADHD評価スケール(学校版)」の記載に際しては、学校の先生1名ではなく、複数名で話し合って回答いただいたと聞いている。

また、大学病院で検査する旨を長男のスクールカウンセラーに伝えた際に、自閉的特性/ADHDについてカウンセラー自身の長男に関する考察も聞くことができた。スクールカウンセラーと長男は、週に1回1時間程度のカウンセリングを、過去2年程度実施している。

なお、発達特性の用語は、基本は実際にその時使われた表現を踏襲している。

以降、B医師の診察と心理士との面談の部分から書いていく。

(2)につづく