見出し画像

子どもの心を診る(1)

子どもの心相談医に診てもらうため、長男と大学病院を受診してきた。その時の問診やアドバイス、医師から「家族にギフティッドの方はいますか?」と訊かれて考えたことなどを書いてみようと思う。

子どもの心相談医を受診するまで

約1年前のこと、長男は問題行動が見られるということで頻繁に学校から電話がかかってくるようになり、それで家庭でも険悪なムードが絶えなくなっていた。さらに塾も今よりストレスで、塾の宿題に追われての睡眠不足も合わさって、長男はかかなりストレスを抱えた生活を送っていた。

当時の主な構図としては、長男は周囲から注意されて嫌な気持ちになるし、周りも長男がなかなか直してくれないことにストレスを抱えて双方負のスパイラルに陥るといった状況だった。

長男は基本的に、当たり前にできてほしいことができず、普通できないはずの事が簡単にできる。良くも悪くも平均から大きく外れていることで周囲との差が目立ちやすかった。学校生活においてこの凸凹が両方とも凶と出てしまい、担任との相性が抜群に悪かったことも相まって、小学校の中学年の時は完全に学校生活が崩壊してしまった。そして誰も、長男も困っているのではないか?という視点を持っていなかった。

周囲は言えばわかるはず、自覚すれば直るはずと思って粘り強く言い聞かせるわけだが、周囲が長男に改善を促せば促すほど、長男は体調に異変をきたすようになってしまった。

状況の改善どころか何一つ良くならない中で、体調悪化という問題が一つ増えてしまい、これは今の対処方法がうまくいっていないと考えるしかなく、さらに自分たちだけでは抱えきれない問題に直面していて、そろそろ真剣に第三者を頼った方が良いのではないかと考えるようになっていた。

ストレス症状

長男のストレス症状は、頭痛、腹痛に始まって、めまいや喉のつかえ感が加わるようになった。さらに、服が胃のあたりにあたると気持ち悪いといって、食事の時も体を丸めて、左手を右肩にかけるようにしていないと食べられない感覚過敏のような症状も出てきた。最も深刻に感じたのは、離人症のような症状を訴えるようになったことで、「ぼーっとしているよりも、もっとぼーっとしている感じがする、死んでいるような気がする、意識が遠くにある感じがする、いつもふわふわしている、判断は問題なくできるが、無気力で意識が入っていない感じがする」など、見過ごせない症状を訴えるようになり、本格的に医療介入に頼った方が良いと判断したのだった。

またWISC-IVを受けたことで、親の方もギフティッドの関連書籍を読むようになり、長男のストレスの根本がギフティッドと関係していると感じたため、診てもらうならギフティッドの知識のある先生が良いだろうと考えるようになっていた。

(2)につづく