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年齢:ある 性格:ある 特技:ない note限界集落でひっそり暮らし。22夏・23春ピ…

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年齢:ある 性格:ある 特技:ない note限界集落でひっそり暮らし。22夏・23春ピリカGPゲスト審査員、小雑誌umineko寄稿、ノトコレ参加、ひと色展など、自分がおもしろいと思うことに関わるのがすき。

マガジン

  • note ほしいも部

    • 185本

    note干しいも部です。2021年創設。調べたり作ったり食べたりしてます。知識と経験と干しいもは人類の宝なので、マガジンは販売価格ゼロ円です。Special Thanks to さち さん(マガジン画像と、いろんなアドバイスに感謝です)

  • 夏ピリカグランプリ応募作品(全138作品)

    • 124本

    2022年・夏ピリカグランプリ応募作品マガジンです。 (募集締め切りましたので、作品順序をマガジン収録順へと変更いたしました)

  • 夏ピリカグランプリ

    • 110本

    2022年・夏ピリカグランプリ、記事収納マガジンです。

  • 音楽のおもちゃ箱

    そのとき聴いていた曲

  • ぎっくりしゃっくり昼下がり

    ぎっくりしゃっくり昼下がり

最近の記事

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はやて 【ウミネコ童話集】

geek : 文 KaoRu IsjDha : 絵 一 むかし、村に「はやて」といわれる子どもがおりました。この子どもは幼くしてふた親を亡くし、悲しさのあまり誰とも口をきかなくなったのでした。そしてしんせきの家に引き取られたのでした。  小さなころから誰よりも足が速く誰よりも遠くまで走っていくので、はやてというあだ名がついたのですが、あまりに毎日走り回っているので本当の名前で呼ぶ者がだれもいなくなりました。  はやては毎日走り回るだけの体力がありながら、ちっとも手伝いができ

    • テメェら、ここでグツグツグツグツ……もう白いままじゃいられねぇなァ! 湯豆腐なんてもんじゃねェんだよここは! 激辛を存分に浸み込ませてやんからよ、後戻り出来ねェなぁ! ……え? はい、あの、麻婆豆腐です……いつもの。下茹でしたお豆腐で、何にもやましいこと、いや、ない、でです……

      • 祈る

        祈りというお題でちょっとした文章を書かせていただいた。 それとは別に、祈るということにまつわるはなしを書いていた。 祈るというのは、個人の思う「そこにくるべき未来・期待」といったものを引き寄せようとする行為なんじゃないかと思う。引き寄せようとすることがらをしまっておくための箱をあつらえて、「ここに箱がありますよ」とアピールし、それが箱におさまるのをじっと待つ行為ではないか。 それは、自分の中で、事実や経験から見えることがらを整理・再構築して、新しいnarrativeを語

        • 今日4月25日は、世界ペンギンの日だそうです。あのカフェ🐧では何かイベントがあったのかもしれませんね。 いつもどおりに過ごすこと。いつもどおりに過ごせること。きっと今日もチリンチリンとなじみのお客さんがくることでしょう。

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        はやて 【ウミネコ童話集】

        • テメェら、ここでグツグツグツグツ……もう白いままじゃいられねぇなァ! 湯豆腐なんてもんじゃねェんだよここは! 激辛を存分に浸み込ませてやんからよ、後戻り出来ねェなぁ! ……え? はい、あの、麻婆豆腐です……いつもの。下茹でしたお豆腐で、何にもやましいこと、いや、ない、でです……

        • 祈る

        • 今日4月25日は、世界ペンギンの日だそうです。あのカフェ🐧では何かイベントがあったのかもしれませんね。 いつもどおりに過ごすこと。いつもどおりに過ごせること。きっと今日もチリンチリンとなじみのお客さんがくることでしょう。

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        • 音楽のおもちゃ箱
          217本
        • ぎっくりしゃっくり昼下がり
          20本
        • 自己紹介のおもちゃ箱
          14本

        記事

          孤立と孤独とは違う。孤立はこれをいいかえると「見殺しにされる」状態かもしれない。状況を知っていながらポケットに手を突っ込んだまま何もしない傍観者。先発投手の力投を打線は見殺しにした、のような言い回しがある。これは対象をなじる言い方だ。他人との関係が断絶した状態。で、断絶の本質はk

          孤立と孤独とは違う。孤立はこれをいいかえると「見殺しにされる」状態かもしれない。状況を知っていながらポケットに手を突っ込んだまま何もしない傍観者。先発投手の力投を打線は見殺しにした、のような言い回しがある。これは対象をなじる言い方だ。他人との関係が断絶した状態。で、断絶の本質はk

          曇り。日差しがないうえに空気の密度が高くて息ぐるしい。向かい風も重くて進むのにひと苦労だ。長期予報によると重水を含む湿気の影響らしいがばかばかしくて聞いてられない。水面を見るとどろんとした液体に景色が反射している。行き交う人のため息が重くてあちこちで地面に落ちる音がした。

          曇り。日差しがないうえに空気の密度が高くて息ぐるしい。向かい風も重くて進むのにひと苦労だ。長期予報によると重水を含む湿気の影響らしいがばかばかしくて聞いてられない。水面を見るとどろんとした液体に景色が反射している。行き交う人のため息が重くてあちこちで地面に落ちる音がした。

          あなたの夢はなんですか

          小中学生にきくとどんな答えが返ってくるか。その返答をきいたオトナが「それは、変ですねぇ」ということがある、例えばのはなしだけど。 この場合、無意識に共有されている社会背景に規定された価値観、それも質問者自身が理解可能な価値観に収まる回答のみが許容される。 質問された側はそれを肌で感じて、差し障りのない言葉を返すのかもしれないが、その言葉で(意識するしないに関わらず)自分を縛ることもあるだろう。 こうやって「あなたの夢」は世代を通じて共有され、ある輪郭を持つ。輪郭をもった

          あなたの夢はなんですか

          じぶんの書いたもの

          そうなんだけど。 そうなんですけどね。 こういうものやこういうものが自分のなかから出てくるなんて。意外よね。 自分ひとりじゃでてこないけれど、他の人から同じようなものが出てきていないのだから、やっぱり自分から出てきた、ある種独特なものなんだね。どちらも着想に至るインスピレーションをもらって、自分の感覚をゆっくりと通過して加工していったらこうなった、という感じ。 自分で自分のなかをのぞいてみると、こういうものは自分で「ああ、書きそうだよね」と思う。 自分のことというのは

          じぶんの書いたもの

          待っている

           何にせよお誘いいただけるのはありがたいことである。 ・飲みにいこうぜ ・走りにいこうぜ ・書いてみようぜ ・しゃべってみようぜ などなど。 すこしまえに「待つ」行為に込められたものをなんとか言葉にして捉えようと試みたのだけれど、どうしてなかなかうまくいかない。それを別の言葉でいいかえるとどうしても平べったい言い回しになる。自分の見える「待つ」の少し向こう側をどう伝えればいいのか。それはだれかが紡いだ文章をとおして初めて伝えうるものかもしれない。あなたのつかったあの言葉

          待っている

          この先、戻れません 注意書きがなくとも、人生とはそういうものである。 おや、人生において荷物をお預けに、なられましたか? 預け荷物がある方は、後方の…………ヒヒッ。いえ、何でもございません。ひと言だけ申し上げておきますと、あのゥ、ええ。この先……戻れません。ヒヒヒッ。

          この先、戻れません 注意書きがなくとも、人生とはそういうものである。 おや、人生において荷物をお預けに、なられましたか? 預け荷物がある方は、後方の…………ヒヒッ。いえ、何でもございません。ひと言だけ申し上げておきますと、あのゥ、ええ。この先……戻れません。ヒヒヒッ。

          ニャマハ! 横浜の赤レンガ倉庫でヤマハのイベントを見かけて、バイクに跨ってみた。メーカーの人に「昔乗ってたんですよ〜わっはっは」というのは憚られた。昔そのように声をかけられて、面倒だなと思った記憶からだろう。わたしの中で連続する世の中と目の前の現実とは違う、と思うた。

          ニャマハ! 横浜の赤レンガ倉庫でヤマハのイベントを見かけて、バイクに跨ってみた。メーカーの人に「昔乗ってたんですよ〜わっはっは」というのは憚られた。昔そのように声をかけられて、面倒だなと思った記憶からだろう。わたしの中で連続する世の中と目の前の現実とは違う、と思うた。

          読書感想文 クリームイエローの海と春キャベツのある家

          読み終わってからどうも胸の辺りがふつふつとするようで、いくつもの観点から感想を書きたくなるものがたりを読んだ。 クリームイエローの海と春キャベツのある家 創作大賞2023にて朝日新聞出版賞受賞っ! そして重版決定!! おめでとうございます!!! いち読者ながらうれしい!!!! わたしはこの作品を 喪失から回復へのものがたり と捉えた。  喪失からの回復とは、必ずしも喪失する前のそうであったであろう状態に戻ることを意味しない。それは、近くに他人の存在を感じることで自分は

          読書感想文 クリームイエローの海と春キャベツのある家

          わたしの身体はさまざまな元素で成り立っている。水素、炭素、窒素、酸素を中心として。しかしわたしの身体に含まれていない元素があることに気づいた。それは、質素である。しかし質素というのはそもそも周期表にあったのだろうか。わたしにはおぼえがない。新たに発見された元素なのかもしれない。

          わたしの身体はさまざまな元素で成り立っている。水素、炭素、窒素、酸素を中心として。しかしわたしの身体に含まれていない元素があることに気づいた。それは、質素である。しかし質素というのはそもそも周期表にあったのだろうか。わたしにはおぼえがない。新たに発見された元素なのかもしれない。

          わたしには、不来方のお城の草に寝転んでいる人に見えました。

          わたしには、不来方のお城の草に寝転んでいる人に見えました。

          書き留めること

          限界集落に来なければ、僕の文章は読めません。 思考の袋小路かもしれないし、論理や喩えのわかりづらさ、風変わりな日本語の言い回し、つまりある種の読みづらさ、大衆メディアには無い素人臭さでもあり、わけのわからなさ、意味のなさ、下手くそな表現、無駄な画像、そういうものが組合わさることによる予想もしなかった面白さ。 「読みやすい、誰にでもわかりやすい文章」を目指して書くと「あなたの代わりはいくらでもいます」に行き着くような気がして、「あなたの代わりはいくらでもいます」に行き着くと

          書き留めること

          気づいたら涸れてました。ありがとうございました。南信州の一本。

          気づいたら涸れてました。ありがとうございました。南信州の一本。