見出し画像

【中3公民#2】多数決は万能じゃない!少数意見に配慮する重要性

前回からだいぶ日が経ってしまいましたが、再開します。

中学3年生の公民、東京書籍版の教科書ではp24~35くらいまでの内容です。

前回の記事と内容が連続していますので、復習に前回の記事も併せてお読みになることをおススメします。

あわせて読みたい
対立を解決し合意を目指すときに必要なもの ~効率と公正~


☆問題意識のおさらい


コペルくんがTwitterである投稿をしたところ、次のようなリプがきました。

「自民党は選挙に勝った、つまり多数決で選ばれたんだから、自民党の決定にはみんな従うべき。文句を言うべきではない。」

…さて、このリプで言っていることは本当なのでしょうか。


☆ルールはなぜ必要なの?


前回学習したとおり、社会的存在である私たちは、効率と公正という観点に十分に配慮しながら、対立を解消していく必要があります。

しかし、対立が生じるごとに、イチイチ最初から議論していると、無駄に時間もエネルギーもかかります。

そこで、同じような対立が何度も起こることを防ぐために、一定の基準をあらかじめ決めておく、という工夫がなされるようになりました。

その基準こそがルール(決まり)です。

国会議員が作る法律も、ルール(決まり)の一種です。


☆ルールを決定する方法


ルールを決めるにはどのような方法が考えられるでしょうか。

まず、「全員で話し合う」という方法が考えられます。

全員で話し合えば、みんなの意見が反映されやすくなります。

しかし、全員で話し合うとなると、意見がまとまるまでにかなり時間がかかってしまうことが多くなるでしょう。

また、日本人1億人が全員で話し合うことは物理的に不可能でしょう。

前回の内容にからめて言えば、全員で話し合うという方法は、

公正の観点からは最高ですが、効率の観点に難がある、ということになります。

では、たとえば学校なら生徒会長、国なら総理大臣が、

一人で決めることにしたらどうでしょう。

これは、「全員で話し合う」方法とはまったく逆になります。

つまり、決定には時間がかからなくなる反面、みんなの意見が反映されなくなってしまいます。

そこで第三の方法として、「複数の代表者で話し合う」という方法が採られることが多いです。

学校の委員会や、国会議員などは、この「代表者」に当たる存在として捉えることができます。

これであれば、みんなの意見がある程度は反映されるし、全員で話し合うことに比べれば、かなり短い時間で物事を決定することができます。


☆ルールを採決する方法

例えば文化祭でクラスの出し物を決めるときに、

全員が賛成しないと決められない(これを「全会一致」といいます)となると、永遠に文化祭ができなくなりそうです。

そこで、十分に話し合う時間を持ったけれどもなお意見が一つにまとまらないときには、

「多数決」という方法を採るのが一般的です。

これまで見てきたとおり、この「多数決」と言うのは、言わば妥協の産物であることに十分に注意が必要です。

私たち人間は、効率という観点と公正という観点、どちらも満足する完璧な決定・採決の方法を知りません。

そこで、「仕方なく」多数決によって物事を決めているのです。


☆多数決をするときに大切なこと


ですから、物事を多数決で決める場合、以下のことに注意してください。

〇採決をする前に、話し合いの時間を十分に確保すること。

〇特に、少数意見が反映されにくくならないように十分に配慮すること。

物事の性質によっては、多数決という方法がふさわしくない場合もあります。

例えば、いわゆる性的マイノリティーの問題などを多数決で決めてしまうと、

少数者の権利がいつまで経っても実現されないことになってしまいます。


☆まとめ


以下のことについて考えてみましょう。

解答は記しませんので、自分なりに考えてみてください。

問1 とある理系進学クラスは、クラス全体で40人います。内訳は、30人の男子に対して女子が10人です。

このクラスで文化祭の出し物を多数決で決めると、どのような問題が起きることが考えられますか。

問2 現在、世界でも日本でも少子高齢化が進んでいます。

若者にもお年寄りにも1人1票とすることに何か問題はあるでしょうか。

問3 前回の衆議院議員選挙で、れいわ新選組から2人の障害を持つ方が国会議員となりました。

多数決の性質を考えた場合に、このことにはどのような意義があると考えられますか。

問4 安倍政権になり、法案が「強行採決」されることが多くなっています。

このことの問題点について考えてみましょう。

問5 冒頭の「問題意識のおさらい」をもう一度載せておきますので、

あなたがコペルくんの立場なら、どのように反論するべきか考えてみてください。

(再掲)

コペルくんがTwitterである投稿をしたところ、次のようなリプがきました。

「自民党は選挙に勝った、つまり多数決で選ばれたんだから、自民党の決定にはみんな従うべき。文句を言うべきではない。」

…さて、このリプで言っていることは本当なのでしょうか。


結論
多数決は決して万能じゃない。ただの妥協の産物である。



*このnoteが役に立った、誰かにオススメしたいと思ってくれた方へ

✅このnoteのスキ💓ボタンをおす

✅このnoteについて、以下をつけてツイート

・ @Girls_Study_com
・ このnoteのリンク

この2つをしてもらえるとめちゃくちゃうれしいです😂

たくさんの人に読んでもらいたいので
ぜひ拡散・応援よろしくお願いしますm(*_ _)m💕

✅コペルくんwithアヤ先生は、コロナ禍で苦しむ皆様に思いを馳せ、

当分の間、すべてのnoteを無料で公開します。

(余裕のある方はぜひサポートしてください…m(*_ _)m💕)

この記事が参加している募集

自己紹介

スキしてみて

あなたのスキ・コメント・サポート&おススメが励みになっています!本当にありがとうございます🙇‍♀️いただいたサポートは 🍎noteを書くための書籍購入、資格検定の受験料 🍰アヤ先生の胃袋へスイーツ補給 に主に遣わせていただきます😋私と一緒にハートフル社会を築きましょう💕