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バリスタ、オーストラリアに家を買う。ー起ー

コーヒーの事ではないですが、結果的に言うとバリスタなのに家を買えてしまった。日本だったら雇われバリスタで家を一人で買う事なんてなかっただろうから、一応番外編という事で記事にしたいと思います。
この先オーストラリアで家をそろそろ、と思っている人達の為にシェアしておきたいと思います。
この記事には必要な書類などは書いてないのでスキップしても良いです!w
ただのイントロダクションです!

2022-23年のコーヒーに対する思い、悩み

2023年の私は実はずっと何個かある人生のアイディアの間で迷っていた。このままオーストラリアに雇われバリスタのまま過ごすのか?自分の店が持ちたいのか?オーストラリアなのか?日本で自分が知ってることをシェアする仕事でもいい。親も高齢だし、帰って親と過ごしながら儲からなさそうだけど自分の城があるのもいいかもしれない。

オーストラリアのバリスタの中でも上位20%に入れるくらいのスキルも付いた。でもこのままでいいのか?
バリスタはあくまでも抽出する専門のコーヒーのスキルであって、焙煎や買い付けなどは全く別のスキルになるし、バリスタを自分の年までやってる人間は大体マネージメントや経営に回るか、焙煎する方に進むか、コーヒーマシンのテクニシャンとしてサポートジョブに進む。
それらはまだコーヒーインダストリーにいるからこの先も顔を合わせる事も多い。
殆ど80%は30ー35歳目安位でコーヒー業界から離れる。
もともと繋ぎだった、もう飲食業のストレス下で働きたくない。どんなにスキルがあっても、毎日美味しいかどうか研究しながらプレッシャーにまみれて仕事をしたくない。怪我。経営者は金が稼げればいいからコーヒーの味なんてどうでもいい。もっとお金を作れるシェフの方が大事。

スペシャリティーコーヒーのみならず、コーヒー屋、カフェの難しいところは、大きくお金を稼ぐことが労力や時間をかけたの割に少ない事だと思う。
これはオーストラリアだけでなく日本もそうだし、世界中どこでもそうだと思う。
オーストラリアというコーヒーが日常にある場所で自分の店をもって勝負するべきか?このままアホなボスの下で安定した給料をもらって過ごすか?日本でゆっくり喫茶でもやるか。また24時間年中無休で働く地獄のような飲食に戻らないように安いコーヒーで経営が成り立つのか?
ずっと答えは出なかった。

家で水漏れ発生、オーナーと会う

2023年2月、ある土曜日、出かけている間に不動産屋から電話があって、下の階の人から連絡があったから今すぐ家に帰って確認してほしい!今どこ?といわれ急いで家に帰った。
洗濯機が古くて時間がかかるから回したまま出かけたせいで、水道管と洗濯機をつなぐチューブから水が滝の様に噴き出していて、洗濯機がキッチンにあるという謎の作りのアパートのせいでキッチンから壁越しに水道かんがつながっている裏のバスルームは水没、水はキッチンからリビングルームを通りベットルームのカーペットまでぐしゃぐしゃに水を吸って濡れていた。
何とか水を止め、何が起きていたか不動産屋に報告、原因が部屋のオーナーの所持品の洗濯機だったために私がこの事故で払ったお金は0だったのは本当に救いだった。
大変なダメージなのでオーナーがすぐに電話をくれた。

オーナー『大変でしたね!実は一昨日私の家でもパイプバーストが夜中に起きまして、掃除したばっかりだったんですよ!』
私『確かに前の家も前の前の家もパイプが破裂したの夜中でしたね』
オーナー『そうなんですよ!なぜか夜中か土日のプラバーが仕事が終わってる時間か値段が高い時にしか破裂しないんですよ!わっはっは』
私『あるあるですね!ははは』

*追記*水道管破裂はオーストラリアでは年間行事レベルで何故か起きる。日本では起きないから最初はビビるけど慣れる。

オーナーはとても気さくで白髪で杖をついてて、色んな事に興味があります!という様な、絵にかいた様な優しいおじいさんだった。引退する前は不動産屋で働いていて、リタイア後は不動産経営をしているから、この同じアパートにも他にも部屋を持ってたり売ったりしたとのことだった。
私が住んでる今の部屋も実は買ったのは二回目で、前の売った会社が倒産したから安く買い戻せたんだよね!あれはラッキーだった!わはは!という事だった。
色々とやり取りをしているときや家の掃除をしている間に家が欲しければ売ってもいいというニュアンスの事を言われたので、正社員になって前金が溜まったころに状況が変わってなければ是非買いたいです!とこの時伝えておいたのは後々とても影響する。
タイミングはお互い連絡を取り合って話し合いましょうとだけ伝えておいた。


正社員に昇格、オーストラリアで日本人の私はどのように評価されるのか調査!

スタッフの入れ替えやマネージャーが2022年の11月にボスと喧嘩してしまって辞めてしまったので新しいマネージャーが働き始めたのが’影響して2023年1月から約束していたのに9月にずれてしまった。
どちらにせよオーストラリアの飲食店業界で正社員契約(フルタイム)になる事は稀で、ほぼほぼカジュアルワーカーという日本でいうバイトの契約で働いている事が多いので、ちゃんと評価されているという能力の証明になるし、万が一今の職場を辞めても給料の話し合いで次回から基本の年俸の最低額が決まるのでオーストラリアで住むには大きな一歩だった。

正社員になってすぐに私がしたこと、それはモーゲージブローカーに会って自分の給料と信用がどのようなものなのか知りに行きました。

*Mortgage broker ローンブローカー:銀行との仲介役になって銀行とやり取りをし、ローンを借りれるところを探してくれる仕事をしている人。
本来は銀行がやるべき業務を代行する仕事なので、ローンを組むのに成功した場合、成功報酬が銀行から受け取れるため、クライアントはブローカーに払う金額は一切ない。

どんな書類を提出したかは次の書類用意編でまとめて書くことにしますが、この時点で私は自分の今住んでるアパートを買うためにオーストラリアでローンが組めるかどうか?を知ることが出来ていた。
モーゲージブローカーとも知り合いになっていた。
これも後々と影響したターニングポイントだと思います。

日本のでホリデー、日本の飲食業の実態や沖縄のコーヒーカルチャーを知る


正社員になった後の10月後半、日本に休暇に3週間休みを取った。休みといえど今回は日本のスペシャリティコーヒーのマネージメントや現状を知りたく、知り合いの繋がりで沖縄でカフェを営業しているN氏を訪ねに行った。
熊本の友人を訪ねたのもあり、熊本→福岡→沖縄の有名店はできるだけまわった。
ついでに言うとフライトがオーストラリアから日本行きのキャンセルされたのもあり、ブリズベン経由に変更されたのもあり、コーヒーを3時間の間に7件回り他の町の珈琲屋がどのようなサービスをしているか、コーヒーマシンのセッティングや知識なども見てまわったので3週間以内に国内外色々楽しめたし、現地のスタッフと少し話せたりしてとても面白かった。
沖縄では勉強会に混ぜてもらって一緒にコーヒーを飲んで、Qグレーダー達とコーヒーを品評したり、沖縄でコーヒー農園をしたい、という人たちに出会えてとても面白かったし、経験をシェアできてとてもいい経験が出来た。


日本でスペシャリティーコーヒーをやるメリット、デメリット

ただし、日本でスペシャリティコーヒーをやるにあたってどうしてもネックになるところは売り上げや文化の違いだろうと思った。

日本でカフェをやるにあたって良い点
1,まだまだ業界に空きがある
2,オーストラリアで学んだことを活かせる
3,家族と近くにいれる
4,自分のペースで仕事ができる

悪い点
1,薄利多売、もしくは高級路線の二択しかない
2,カフェがオープンしてる時間が長い、もしくは夜まで開けなくてはいけない
3,コーヒーを飲める機会が多いわりにコーヒーに詳しい人、味がわかる人が少ない
4,自分の得意なエスプレッソでオーストラリアと同じレベルの売り上げが見込めない

福岡のCOFFEE COUNTYさんの忙しい店舗ですら400杯/1日
これはオーストラリアでは普通のカフェの売り上げである、逆に言えばCOFFEE COUNTYさんは日本で上手くやっている方だと思う。
オーストラリアではコーヒーは朝のブースターの様な役割だが、日本はゆっくり一息つくもの、という様なイメージがあって、どちらかというとオーストラリアにいる方がいいのかな、と思っていた。


急な連絡。メンタル的にホリデー終了の’お知らせ。


色々な人に話を聞けて、まだ考えに答えが出ない頃、あと5日でオーストラリアに帰る、という時にオーナーから連絡があった。

家族の事情で直ぐにアパートを売らなくちゃいけなくなった。急で申し訳ないが、よかったら

という様なメールだった。次の記事に全文ママのせるつもりだが、急すぎて吐きそうだった。
オーストラリアの賃貸は日本ほど希望しても住まわせてくれないし、頻繁にオーナーが変わるし、家の価値が上がればオーナーが売りに出して契約期間が終わったら出て行ってね?早く出てもいいよ。という本当に投資家本位なもので、永遠に家を探さなくちゃいけない事になる。2年ごとにはこういうことが起きる。
さんざんこういう目にあって、落ち着いて住むことも許されないので、買わないという選択肢がなかった。
日本に帰るのもアリだと、3日位悩んだが、不景気な日本に今アラフォーの女が帰って今と同じお金を稼げるわけがない。
オーナーには買う。と連絡した。

その後2か月ちょっとの間、悶絶アプリケーション地獄となるのでした。

ー起ーまとめ


正直うつ病になってクリスマスホリデーは寝込んでしまった位こんなのわかるわけないだろ!と思う様な事が多かったので、今後の日本人がストレスを少しでも貯めなくていいようにシェアしようと思った次第です。
続きも長いですがこちら



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