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『∀stralbringer -蓋影のアーカリウム-』でSTGの新たな境地を体感せよ【ゲーム】

自分にはゲームを作る才能も未来への洞察力も無いので、「こんなにすごいゲームが出たらもう新しいアイデアのゲームなんて作られないでしょ~」とつい思ってしまうが、創造者«クリエイター»はそんな凡人の発想など優に超える作品を創り出す。STGはさまざまな方向性で進化し続けている。

ACT+STGの良いとこどりの圧倒的全能感

『アストラルブリンガー』はマウスとキーボードによって自機を操作する珍しいタイプのアクションSTGだ。スマホでプレイするSTGに操作感が近く、従来のゲームパッドでの挙動とは違う、直感的な超軌道で自機を動かせる。

この超軌道で接敵し、メインウェポンであるブレードで斬る爽快感とカッコよさは最高だ。

ここにマウスの左右クリック、5種のキーボードに割り振られた7種の必殺技…メソッドを駆使する。アーケードスタイルのSTGが八方向2~3ボタンなのに比べると、操作量はそれなりに多い。

敵も自機の性能にふさわしい物量で襲ってくる。しかも出現は後ろから来ることもあり油断できない。

大抵の場合は短い時間無敵状態付与メソッド「インビンシブル」で無効にしつつ基本武器である「ブレード」で攻撃するのが基本となる。

自機の周りのシャボン玉のようなバリアを展開させて敵弾を無効化する。

無敵と言っても一部の攻撃は例外で、レーザーは無効にすることができない。なので避けるか、レーザーを吸収する設置型爆弾「フェノムトラップ」を使う必要がある。そのほか、隙も大きいが強力な「バーストランス」、シールドゲージを消費するが、従来のSTGのボム感覚で使える「レイディアンス」、360度方向に撃て雑魚散らしに最適な「マルチショット」を駆使していく。

目まぐるしく変わる戦況。全方位から襲い掛かる敵。それらを超軌道で躱し、必殺のメソッドで殲滅するこの圧倒的全能感こそ、『アストラルブリンガー』の醍醐味だ。


とはいえ、それなりの難易度があるこのゲーム。何度「勝てるワケない…」と思ったことか。それでもなぜか何度もリトライを繰り返して進めようと思えてしまう。その理由をひとつ挙げると、楽曲が超絶カッコイイのだ。
STGでなくとも、ゲーム内容に沿ったカッコいい音楽はゲームにおける重要な要素だ。脳の闘争本能を刺激し何度でも戦場に駆り立ててくれる音楽は、時にゲームシステムを抜きにしてリプレイ性を高めてくれる。

1面から疾走感のあるピアノサウンド。事故でマヤ(鬼)と融合して«鬼憑き»となってしまった少女・アイ(主人公)が、組織に追われながら夜の街をバックに戦闘しているストーリーとマッチしている。

くだらないと思っていた日常から離れていく淋しさと、ほんの少しの高揚感。その旋律の上に敵を斬り刻む音が重なり、非日常が加速していく。

1面道中。
背景の疾走感がとても良い(ちょっと見ずらいけど)

2面ボスのウツギ戦では最初はジャズ調のムーディーな楽曲から始まり、奥の手を開放する場面になると、ベートーヴェンの『月光』が流れながらウツギの武装が展開して、それが終わると同時にカットインが入って極太レーザー(それってサテライトキャノン…)が照射される。音楽に併せた必殺技演出は必見。本当に素晴らしいの一言だ。


アーケードスタイルSTGにアクションゲームのエッセンスを加えたアクションSTG。これもSTGの進化と可能性の一つであり、エンドレスシラフのSTG前作である『∀kashicverse』から更に進化したゲームとも言える。
インディーゲームの展示会があるたびに触ってきて、体験版も幾度となくプレイしてきた。そんなゲームがようやくSteamで発売された。こんなに嬉しいことはない。何度でも言おう。めっちゃ嬉しい。

『∀stralbringer -蓋影のアーカリウム-』はSteamで早期アクセス開始中。メロンブックスなどではパッケージ版に販売されている。徐々にアップデートしていき、今年の8月にはEXステージやサントラ販売を予定しているそうだ。早くサントラ買いてぇ…!



攻略のヒント?

『アストラルブリンガー』はリプレイ性も高く、繰り返すことで突破口も見えてくるようにデザインされているが、やはり難しい部類のゲームには間違いない。なので参考程度の攻略情報を書いておきます。

たとえやられてしまってもチェックポイントから即リトライ可能。
かつ一度ショップに行ったりゲームを終了しても、チェックポイントを通過さえしてれば途中からプレイ可能なのもリプレイ性が高くて良い。

敵の攻撃を避けてから攻撃

ブレード一撃で倒せない敵、もしくは出てきた瞬間を狙えなかった場合は攻撃してくるのをあえて遠くで待つ。敵の攻撃を確認したら一気に接近してブレードを叩き込むことで安全に敵を処理できる。

レーザーでエネルギーを回復

レーザーを撃つ敵は非常に厄介だ。インビンシブルを貫通してくる上にホーミングもしてくるので、ブレードを振った後の硬直時間にくらって何度やられたことか…。しかしレーザーはチャンスでもあり、上手いことカスればメソッドの使用に必要なエネルギーゲージを即満タンにできる。あえてレーザーを撃つ敵を1体だけ残してエネルギーをチャージして次の敵に繋げるというのもひとつの手だ。

大型の敵はスルー?

下部の大型2体はすぐにフェードアウトするので、無理に撃破しなくてもいい。

種類は少ないが、時間が経てば画面外にいく大型敵もいる。無理に倒すことはせず攻撃をインビンシブルでやり過ごすのもアリ。

武器のカスタマイズ優先順位

ゲームをプレイすれば直感で優先度は分かると思われるが、一応。
まずメインウェポンとなるブレードの長さを伸ばすのを一番最初に。伸ばすことで大型の敵に多段ヒットでダメージ量が増える。
ノックバックの性能はそこまで必要無いが、フェノムトラップの位置調整のために便利だったりするので余裕があれば上げる程度でいい。ある程度長さ伸ばしたらブレードACT2、3も取っておくと素早く連撃が出来るようになりダメージを与えやすくなる。

初期状態は敵に密着するほどの長さだったブレードも数段階伸ばせば一気に使いやすくなる。

その次はブレードを安全に叩きこめるようにインビンシブルの発生時間。3~5つほど上げるだけでもだいぶ使いやすさが変わってくる。

3つ目としてはエネルギーゲージとシールドゲージも上げたい。シンプルに攻撃の回数と生存時間が延びる。多少お金が必要になるが、効果は絶大だ。

その他は各自必要になった時にメソッドの拡充をしていけば問題無い。お金が必要になった時は1面を何度も繰り返して動きの基礎に慣れていけば2面以降の攻略にも役に立つハズだ。




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