[解説と設問を発表]モノ言う株主と日本型企業統治の変化【英語で学ぶ大人の社会科】第56回 7/30(日)20時~@オンライン

日本型企業統治と資本主義の変化を考える。英語上級者にお薦めの知的イベント!

3月末決算が多い日本の企業では6月が株主総会のピークでした。かつて、欧米で「日本的経営」が脚光を浴びた時期もありましたが、この30年で日本的経営は様変わりし、それを支えてきた日本型企業統治も変革を迫られています。そのうちの一つの大きな流れが「モノ言う株主」の登場です。今回は変わりゆく、日本の「企業統治」のありかたについて、一緒に学習したいと思います。このワークショップの解説と設問を発表します。

ワークショップ「モノ言う株主と日本型企業統治の変化」

80年代後半から加速した「経済のグローバル化」により、日本的経営(Japanese management)に関する関心は薄れ、最近ではほとんどこの言葉を聞かなくなりました。そこで、改めてその意味を確認したいと思います。以下、グロービス経営大学院はこの定義を簡単にまとめています。

日本的経営 (Japanese management)

日本的経営とは、1970~80年代に経済成長を続けた日本の大企業の、際立った競争力の源泉とされる日本独自の経営システム。ジェームズ・C.アベグレンは『日本の経営』(1958年)の中で日本企業の特徴として企業別組合、終身雇用、年功制を指摘し、この3つは、日本的経営の「三種の神器」と呼ばれるようになった。

グロービス経営大学院

日本的経営について、データも交えてさらに詳しく解説しているのが、以下のサイトです。

【日本的経営とは】特徴・課題をデータからわかりやすく解説 - リベラルアーツガイド

しかし、日本的経営は、90年代以降衰退し、代わりに「グローバル資本主義」が勢いを増してきました。くわえて、近年は、米国が主導してきた「グローバル資本主義」も修正を迫られ、「新しい資本主義」が「ニュー・スタンダード」になりつつあります。日本で、最近脚光を浴びている「モノ言う株主」は、この変化の狭間で、新しく生まれてきたムーブメントだと理解することができるでしょう。

6月ロイター企業調査:物言う株主の提案、7割「増加へ」 半数は対応決めず

三菱UFJ信託銀行の6月14日付リポートによると、東京証券取引所に上場している6月総会企業2343社のうち、株主提案があった会社は90社と、過去最高だった前年の77社を上回った。

ロイター

この機会に「日本型企業統治と物言う株主」の関係性について、外国人にも説明できるように、以下の記事を使い、英語で議論したいと思います。

Japanese companies see record number of shareholder proposals | NHK WORLD-JAPAN News

改めて「企業統治」のあり方について、一緒に考えてみませんか?このワークショップの詳細は以下の通りです。

日時: 2023年7月30日(日)20時~21時30分
場所: オンライン
定員: 10名程度まで
費用: 初回または見学のみ: 800円~

このワークショップの解説・設問は参加申し込み者、サロン会員、有料ニュースレター購読者及び後日発表するnote記事購入者にのみ送付します。過去のワークショップと同様の設問を設定しますので、以下のマガジンの2020年4&5月の記事(設問を公開しています)を参考にしてください。

【英語で学ぶ大人の社会科】世界の知性が語る現代社会

【チケット】

チケットの申し込みは以下のYahooチケットサイトから、または銀行振り込みでお願いします。

モノ言う株主と日本型企業統治の変化【英語で学ぶ大人の社会科】第56回 7/30(日)20時~@オンライン

【銀行振込での申し込み】

振込用紙は以下のサイトからダウンロードお願いいたします。

解説

上記の「日本的経営」の主要な要素には含まれていませんが、日本型企業統治を語る上で、欠かせない特色の一つが「株主総会」です。日本の株主総会は、かつては「シャンシャン総会」と呼ばれ、その形骸化が問題視されてきました。また、何のトラブルもなく、型通りに株主総会を終えるために、かつて一部の企業の経営陣は、株主総会で企業の醜聞をもとに脅しをかける総会屋を排除するために、彼らに資金提供することさえありました。

その後、企業経営のグローバル化に伴って、企業の経営情報やリスクの開示に向けて法改正が次々実施されました。このプロセスの過程で、総会屋などの「反社会的勢力」と企業との繋がりは徹底的に排除されることになりました。そして、多くの日本企業は投資家に向けて、積極的に情報開示に努めるようになっています。この流れの中で登場したのが、いわゆる「モノ言う株主」です。

ここから先の情報、設問はイベントへの申込者、サロン/メンバー/有料ニュースレター会員、note記事購入者に公開します。

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