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【9/2開催】創造的に考えるワークショップ「クリエイティ部」Vol.2

 こんにちは、グローカルセンターインターン生の高津です。
 本記事では、9月2日(土)にStudents Labで開催した創造的に考えるワークショップ クリエイティ部Vol.2の様子をご紹介します。今回のワークショップの司会進行は、インターン生のみぞ(溝川彩夏)とみさきちゃん(伊原実咲)のダブル司会で行いました。みさきちゃんは、8月から新たにインターン生として関わってくれている大学生で、初めての司会担当でした。

ダブル司会の様子
ワークショップのゴール

 今回のワークショップの参加者は、高校生、大学生、大学院生など10名ほどでした。アイスブレイクを行う前にチェックインとして、「名前」「所属」「今の気持ち」「今日期待すること」を一人ずつ共有しました。

▼期待すること
・普段とは異なる大学生や高校生と交流して、楽しみたい
・どんなことをするか楽しみにしている
・前回のワークショップに参加して楽しかった。今回グルーガンを始めて使うからどんなことができるか楽しみたい
・何をするか知らずにきたけど、楽しみたい
・持ち物として子ども心を持ってきた

ペアインタビューと他己紹介

 前回と同様に、アイスブレイクは「ペアインタビュー」と「他己紹介」を行いました。ワークショップが始まっていきなり全員の前で話すのはハードルが高くなるため、まずペアになって話す機会を設けました。その後、他己紹介によって、全員に自身のことを知ってもらう形で、アイスブレイクを終えました。

アイスブレイク
ペアインタビューの様子

アクティビティ① つまようじブリッジ

 1つ目のアクティビティは、つまようじブリッジです。つまようじブリッジとは、つまようじとボンドを使って、島と島を繋ぐ橋を作り、その橋の耐荷重を競うゲームです。ボンドだと固まるまでに時間がかかるため、今回のワークショップでは、グルーガンを用いました。グルーガンは、乾燥時間が早い接着用樹脂を噴出する道具で、練習さえすれば、誰でも簡単に扱うことができます。

アクティビティ①
グルーガンで練習した作品

 グルーガンを扱う練習を行った後に、ペアになり、チームで50分間の制作に取り組みました。厳密に計算から始めるチームや、制作しながら形を考えるチームなど、チームごとに多様な取り組み方がみられ、成果物にも様々な違いが見られました。

計算するチーム
作りながら形を考えるチーム

 50分が経過した時点で、全5チームの橋の耐荷重を測るテストを行い、その後、ふりかえりを行いました。橋の耐荷重は、S字フックに吊るしたビニール袋の中のおもりの個数で計測しました。

完成したつまようじブリッジ
耐荷重テストの様子

記録の一覧
1位 おもり12個以上
2位 おもり 10個
3位 おもり 10個
4位 おもり 8個
5位 おもり0個

 どの橋がどの順位だったかは、ここでは割愛します。ぜひ皆さんも予想しながら、実際にチャレンジしてみてください。少なくとも運営側が事前にデモンストレーションした時よりも、みなさん耐荷重が大きい橋を制作していました。
 前回のクリエイティ部のワークショップで行ったマシュマロチャレンジと同様に、つまようじブリッジは「重さ」という1つの明確な評価の基準がある課題です。一方で、マシュマロチャレンジと異なる点としては、知識や経験をもとにした試行錯誤が重要だったのではないでしょうか。そのためこれまでの見てきた橋はどのような構造だったか、真ん中に荷重がかかると橋全体でどのような力が加わるのかというようなことに頭を巡らしながら制作している様子がうかがえました。もしかすると建築学や物理に詳しい人と、そうでない人では着眼点が異なるかもしれません。
 このように創造性を発揮して問題を解決する際には、単にアイデアを生み出すということだけでなく、知識も必要になることが往々にしてあると思います。それを体感できるワークだったと思います。

ふりかえりの項目

▼結果のふりかえり(一部抜粋)
・たわむことは予想出来たけど、接合部分が弱かった。元々のコンセプトは1本より、複数本の方が強いというコンセプトで、他のチームにみたいに三角形を作ろうとしたが、資源が足りないと思い、1本の束の橋にした。
・自分たちが作った橋は、全体に荷重がかかれば強いと思うけど、細かい部分は弱かった。特に、つまようじはそもそも真ん中が折れるので、端っこの接合部分を意識するだけでなく、真ん中の部分の強度を考慮すべきだった。
・組み立て担当とグルーガンの接合担当と役割分担して進めることができた。

▼やってみて感じたこと、気づいたこと、学んだこと(一部抜粋)
・100本ならもっといろんなことができたし、50本なら他の方法を取らないといけないので、資源をどう活用するかはカギだと思う。
・橋を作ると聞いた時、アーチ状をイメージしたが、その現実の橋をイメージすると逆に先入観になり、上手く形作ることができなかった。

アクティビティ② ブレインストーミングとインプロ

 2つ目のアクティビティは、ブレインストーミングを使った問題解決を行いました。ブレインストーミングとは、グループやペアになって、頭(ブレイン)で、嵐を巻き起こす(ストーム)ように、アイデアをたくさん創出する問題解決の手法です。
 ブレインストーミング(以下、ブレスト)は、①質より量を出すこと②誰かのアイデアに乗っかること③否定しないことなど、アイデアをたくさん出すためのルールが共有されている環境づくりが必要です。本ワークショップでは、その環境構築を行いながら、ブレストを体験できるブレストカードを用いました。

ブレストカードについて
ブレストカードの進め方

 ブレストカードは、ブレストのルールが共有された「環境づくりを行うこと」と、個人あるいはグループの「アイデアの創出力を高めること」の2つの目的を同時に達成することができる有益なツールです。
 本来であれば、ブレストは付箋とペンを使って、何のトリガーもない状態で、アイデアを出すことが多いですが、イラストの描かれたカード(ブレストカード)を用いることで、そこから連想したり、一見関係のないものを組み合わせてアイデアを生み出すことを誘発します。ブレストカードを用いる練習として、以下のようなお題を行いました。

実際は高津君は朝早く起きれます
ブレストカードの様子

 ブレストカードで練習した後、以下の創造的問題解決を行ってもらいました。

ブレストカードで解決する課題
ブレストカードを用いた問題解決の様子

 たくさんアイデア考えてもらった後に、その中から1つを選び、インプロビゼーション(即興劇)で各チームに発表してもらいました。ここでインプロを取り入れたのは、単にアイデアを考えて終わるだけでなく、それを表現するところまでを組み込むことで、アイデアのプロトタイピングを行ってもらうためです。また、インプロは、誰かと即興的に考えるコラボレーションのプロセスを通して、創造的な態度を涵養することに繋がると考えました。
 各チームは30秒で内容を相談し、演技を行いました。全力で演技をする学生や、人間役以外の役も作ったチーム、身の回りの物を演技の道具に見立てて利用するチームなど、個性豊かなインプロとなりました。即興にも関わらず、どのチームも独創的なインプロを披露してくれました。

インプロの様子

ふりかえり

 2つのアクティビティの終了後に、チェックアウトとして、「今日1番印象に残っていること」「今日の気づきや学び」「感想」を全体で共有して、終了しました。

▼今日の気づきや学び・感想
・アイデアを出すときは、準備体操と一緒で、段々アイデアが出せるようになっていくんだなという感覚がした。
・アイデアを出す時に悩むことはこれからもあると思う。アイデアを出すためのスピード感と、ふつうは組み合わせないものを組み合わせることの大事さを学べた。
・今回はカードから連想してアイデアを出したけど、これからアイデアをだすときには周りの物を観察して、その何かと繋げてアイデアを出せるのではと思った。
・チームワークの大切さを改めて学べた。人の意見を聞くことで、自分のアイデアが深まるのだと気づいた
・ブレストカードでアイデアを出す時に「めっちゃいいやん」という声かけがあるのが良かった。周りの環境でアイデアの出しやすさは変わるのだと感じた。
・次回あったらもう一回参加したいと思う

インターン生みぞの感想

 今回もとっても楽しかったです!
 つまようじブリッジは小学生の頃の図画工作の授業を彷彿とさせる楽しさが満点でした。デモンストレーションでは、自分の作った橋がどこまで耐荷重があるかが純粋に楽しくもあり、自分で作った橋だからこそ、自分の橋に愛着がわいて耐荷重テストではつい自分の橋を応援しちゃいました😊
 運営メンバーも楽しく取り組めたアクティビティを、参加者の皆さんにも楽しんでいただけてよかったと思います。

 また、クリエイティビティについて、「複数人でアクティビティに取り組むよさ(作業効率があがったり一人では思いつかない発想を生み出せたりすること)」「アイデアを組み合わせることの可能性(ゼロからイチをうみだすことだけがクリエイティビティじゃない)」「アイデアを生み出すときの周りの環境(アイデアを受け入れてくれる環境かどうか)によって、アイデアの出しやすさが変わる」「アイデアをとにかく出してみることが大事」など、参加者みなさんがそれぞれの気づきを得ていて、ワークショップの運営側としても、とても嬉しく楽しい1日となりました。

 改めまして、本ワークショップにご参加いただいたみなさん、運営をサポートしてくださったスタッフのみなさん、ありがとうございました。また今後もつづけていきたいと思いますので、よろしくお願いします!

全体の執筆者:
グローカル人材開発センター インターン生
大阪大学 大学院人間科学研究科 博士後期課程1年
高津 遥

感想の執筆者:
グローカル人材開発センター インターン生
溝川彩夏

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