青松花歩

こんにちは。大体2000文字ずつにして、パン職人の修造の一生について延々と続く挿絵付き…

青松花歩

こんにちは。大体2000文字ずつにして、パン職人の修造の一生について延々と続く挿絵付き小説を書いています。生きていると山あり谷あり。最後の最後に焼くパンとは、、話の内容は全てフィクションです。どうぞよろしくお願いします。

マガジン

  • パン職人の修造 101話〜 江川と修造シリーズ

    独立して江川と店を始める修造。パン職人として、経営者として、一家の主人として。頑張れ修造。

  • アップロードしたイラスト

    季節のイラストを時々載せています。アップロード専用。色々なシュチュエーションを模索しています。

  • 童話

    お友達の為に童話を描きました。

  • 短編またはお題の小説

    Noteのお題の小説です。その他短編も載せています。

  • パン職人の修造 56話〜100話 江川と修造シリーズ

    パン職人の修造 江川と修造シリーズです。 長い長いお話なので1〜55話までで一旦区切ってこちらは56話からになります。 お話の内容 口数は少ないがパンにかける情熱は人一倍の田所修造と、明るくてみんなに好かれるが実は人一倍頑固者の江川卓也がパン作りに挑戦していきます。各お話毎にテーマや主人公が変わりますのでどうぞ宜しくお願いします🤲 このお話はフィクションです。実在するお店や団体とは何ら関係ありません。

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パン職人の修造 江川と修造 初めに

パン職人の修造は、口数の少ない主人公の田所修造(たどころしゅうぞう)がパンにまつわる色々な出来事に出会うお話です。元は2021年3月に「パン屋のグロワール」のホームページのブログで始まりました。 九州から関東に出てきてパンロンドというパン屋に就職した田所修造は、妻の律子(りつこ)と緑(みどり)を日本に残してドイツにパンの修業に行き、26歳で日本に戻って2人と再会。またパンロンドの店主柚木(通称親方)の元で働き始めました。そして江川卓也(えがわたくや)や仲間達と出会います。息

    • パン職人の修造 143 江川と修造シリーズ flowers in my heart

      flowers in my heart 今日は鴨似田フーズの創立30周年のパーティーだった。 NNホテルの豪華な会場に所狭しと鴨似田フーズの商品で作られた料理の数々が並べられ、招待客達は舌鼓を打っていた。 藤岡は兼ねてからの鴨似田夫人の念願だった『立食パーティーのサンドイッチコーナーで給仕をする』為に立っていた。客の希望のサンドイッチやタルティーヌなどを皿に取り分け渡す、その時笑顔がご希望だそうなのでニコッと笑って商品の説明を加えてから渡す決まりだ。 本来なら絶対やら

      • 星あつめ

        • 小銭不足の人の為のイラスト

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        パン職人の修造 江川と修造 初めに

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        • パン職人の修造 101話〜 江川と修造シリーズ
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        • パン職人の修造 56話〜100話 江川と修造シリーズ
          43本
        • パン職人の修造 1〜55話 江川と修造シリーズ
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        記事

          パン職人の修造142 江川と修造シリーズ prevent a crisis 杉本

          「買収ですわ、異物混入事件を起こした企業が回収の為に世間にその事を知らせなければならず、企業への不信感が生まれて株価が下がった所を買い占めて乗っ取るんですの」 「株主総会で解任議決がなされて経営者が解任させられるし従業員も生活の不安にさらされる」と大和田も言った。 それを聞いた小田達も「冗談じゃないよ!私達は誇りを持ってここで働いているんだよ、あんた達にしょうもない邪魔されてたまるかってんだよ」 「そうじゃんそうじゃん」 「観念しなよ!警察に突き出してやる」と言いなが

          パン職人の修造142 江川と修造シリーズ prevent a crisis 杉本

          パン職人の修造141 江川と修造シリーズ prevent a crisis 杉本

          倉庫で縛られていた杉本は誰かが鍵を開けている音を聞いて口を塞がれながら「ふがふが〜(助けて〜)」と騒いで足をバタバタしたが、押し込まれた2人を見てびっくりした」「ふがふがふが(藤岡さん)」 「杉本」口を塞いでいたガムテープを取ると「藤岡さん何で捕まってんですかあ?得意の一本背負いで投げ飛ばしてやれば良かったのに」と捲し立てた。 「スーツが苦手なんだよ、動きにくくて。それを言うならお前だって何捕まってんだよ」 「だって後ろから両腕を捕まえられたんだもん。俺前からの攻撃しか

          パン職人の修造141 江川と修造シリーズ prevent a crisis 杉本

          パン職人の修造140 江川と修造シリーズ prevent a crisis 杉本

          次の朝 藤丸パン横浜工場の朝は早い。 もうとっくに皆働いているが杉本は6時出社と言われていた。 丁度昨日の4人が裏庭で屯している。 植え込みの影に隠れてちょっと話を聞いてみる。 「昨日パスワードを書き換え済みだ」足打が言うと 「その後で機械を操作してあれをばら撒くぞ」最上も残りの2人に言った。 「はい」 パスワード?ばら撒くの?何をばら撒くの? 4人が歩き出したのでとりあえずつけて行く事にする。 工場の中に入り、歳上の2人と若者2人は別れて歩き出したので歳

          パン職人の修造140 江川と修造シリーズ prevent a crisis 杉本

          パン職人の修造139 江川と修造シリーズ prevent a crisis 杉本

          振り向くと4人組は消えていた。 「大和田工場長いますかー」 小学校程の大きさの施設の中は概ね2つに仕切られていて、一つは工場に入らなくても通れる様になってる入口から出口まで続く通路、もう一つは巨大な工場だ。ガラスで仕切られていて通路からも中で作業をしているのかよく見える。工場は奥の機械の所から大型の装置が延々と繋がってそのまた奥へと伸びている。 「大きな工場、それにいい匂い」 機械の部屋の方からライトグリーンの作業着を着た体格のいい50代ぐらいの男が走って来た。 「

          パン職人の修造139 江川と修造シリーズ prevent a crisis 杉本

          パン職人の修造 138 江川と修造シリーズ prevent a crisis 杉本

          休みの日、由梨と藤岡はYouTube用の動画「各駅停車パン屋巡り」を撮る為に日光に来ていた。 電車を降りる前から動画を撮り始める。 電車が去って行くのを撮った後、観光客の流れに乗って一緒に日光街道を動画を撮りながら歩き始めると、すぐに目的のパン屋さんにやって来た。 1階はベーカリー、2階はカフェで2人は可愛らしい小花柄の皿に乗って運ばれてきた厚切りのパンを3切れに切ったシナモントーストを分け合って食べた。 コーヒーを飲みながら2人はこれからの行き道について話したり、さ

          パン職人の修造 138 江川と修造シリーズ prevent a crisis 杉本

          パン職人の修造 137 江川と修造シリーズ prevent a crisis 杉本

          東南駅から西に続く東南商店街 その真ん中にある人気パン店パンロンドでは今日もオーナー(通称親方)がパン工場の真ん中に立ってパンを成形していた。その周りには元ギャンブラーの佐久山浩太、のんべえの広巻悠二という古株の職人が2人と、イケメンで仕事のできるタイプで実はYouTuberの藤岡恭介、最近また髪の色が『肌の色に合うから』と明るめになってきた元ヤンキーの杉本龍樹、実家が呉服屋の花嶋由梨が忙しそうに働いていた。 由梨は綺麗な湖のほとりで藤岡に告白されて以降、夢の様なふわふわ

          パン職人の修造 137 江川と修造シリーズ prevent a crisis 杉本

          パン職人の修造136 江川と修造シリーズ パン職人NO,1決定戦 Shapen your five senses

          そして試合当日 大坂はタルテイーヌの食材を前にして園部、大坂、森岡や他の助手は自分のペアを組む選手が来るまで20人で待っていたが、どんどん脱落した選手の助手達ががっかりして帰っていく中で心細かった。 園部は黙って立ったままだったが食材の方をじっと見ているので「あ、何処に何があるのか覚えてるのかな?」と思い自分も順番に食材を見ていった。特にソースに使える物を見て組合せを考える「立花さんならどのソースを使うかな、今回色々教えてくれて助かったな」 そこにとうとう選手の鷲羽と佐

          パン職人の修造136 江川と修造シリーズ パン職人NO,1決定戦 Shapen your five senses

          パン職人の修造135 江川と修造シリーズ パン職人NO,1決定戦 Shapen your five senses

          「観客の皆さん、テレビをご覧の皆さんこんばんは安藤良昌です。NNテレビが総力を挙げてお送りするパン職人頂上決定戦のお時間が始まりました!パン職人の皆さんには何時間も前から戦いを繰り広げて頂いておりましたが、その中から選ばれた3人のシェフと3人の助手の方々に並んで頂いています」 画面にはそれぞれの経歴と名前が流れた。 江川はそれを見ながら「これって誰が勝ち上がってくるかわからないのに20人と助手の20人分が用意されていたの?」と口をポカンと開けたまま見ていたが自分の顔が映し

          パン職人の修造135 江川と修造シリーズ パン職人NO,1決定戦 Shapen your five senses

          パン職人の修造134 江川と修造シリーズ パン職人NO,1決定戦 Shapen your five senses

          「勝つのは俺だ」鷲羽は江川に向かって言った。 しかし江川の奴、細い体でよくあの生地を持ち上げられたな。基礎体力と体幹が大事なんだ、細い奴でも体幹が強ければ持ち上げられる。 「そういえば北国で育ったって言ってたな。やっぱ雪国の人って足腰が強いのか?江川」 「えっそうかな?わかんない」 「ふん」 ふんだって、相変わらずだな鷲羽君。 ところで残ったのは5人の中の誰なのか?それはそこに立ってる5人共が思ってる事だ。 はあはあ言って横に立っている人物なのか?相当急いだのか息切れが

          パン職人の修造134 江川と修造シリーズ パン職人NO,1決定戦 Shapen your five senses

          パン職人の修造133 江川と修造シリーズ パン職人NO,1決定戦 Shapen your five senses

          パン職人の修造133 江川と修造シリーズ パン職人NO,1決定戦 Shapen your five senses 分割を済ませた者は出口から出て行った。 皆ざわざわして分割を始める者が出てきた。 そんな中、じっと生地が倍の大きさになるのを待っていた。 「よし」やっと分割だ。 もはや半数が部屋から出ていた。 江川はケースから生地を出しフラットにした、そしてなるべく一発分割を心がける。 その時250gで10本分と頭の中で復唱するが「それは違うんだ」と思う。 この分

          パン職人の修造133 江川と修造シリーズ パン職人NO,1決定戦 Shapen your five senses

          パン職人の修造132 江川と修造シリーズ パン職人NO,1決定戦 Shapen your five senses

          パン職人の修造 江川と修造シリーズ パン職人NO,1決定戦 Shapen your five senses 北風が吹いてリーベンアンドブロートの駐車場の落ち葉がクルクルと舞っている。 パンを買いに来たお客さん達はいつもならテラスでパンを食べるのだが最近は店内の暖かい喫茶コーナーが満員だ。 開店当初は不慣れだったスタッフも今では無駄の無い動きをしている。 パン粉(瀬戸川愛莉)はパンの品出しをしながら工房の江川と目が合うとお互いに手を振り合う。 それを見るたび大坂は俺も

          パン職人の修造132 江川と修造シリーズ パン職人NO,1決定戦 Shapen your five senses