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ムッシュ・カステラの恋
自分のほしいものやいっしょにいたい人、心地よい場所。幼いころに発見する人もいれば、一生分からない人もきっといる。財も地位も築いた、いい大人になってから気がつくことだって珍しくはない。ちょうどこの映画のムッシュ・カステラのように。
タイトルの通り、ムッシュ・カステラは恋をする。妻帯者で父親。企業の経営者で、いつでもボディーガードと運転手を伴うような身分の彼。それでもすとんと舞い降りてきた恋に素直
もしも阿佐ヶ谷姉妹がメルセデスベンツに乗ったら
もう乗ってるかもしれないし、もちろん乗ったとしてもどうってことはないのだけれど。
「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」を読んだ。テレビで観るイメージ通りの、お二人の慎ましく朗らかな毎日が綴られているエッセイだ。ほっこりする。あまり自分の生活と変わらないなと思う。
でもでも、彼女たちはもはや相当な売れっ子だ。エッセイが書かれた頃とは違う。その後、生活、変わってないのかな
変えたくなってないのかな
The Water method man
平穏な生活を送っていると、それを破壊するかもしれない少しの歪みに敏感になり、微かな兆しにも怯えてしまう。仕事で失敗すれば、クビになることを恐れ、恋人と喧嘩をすればそのままフラれるのではないかと心配する。世界は不安に満ちていて、ありったけの知恵で予防線をはらずにはいられない。
でも、仮に不安が現実として迫ってきても、なんとかやり過ごせるものかもしれないし、それほど不幸ではないのかもしれない。この本は
サイダーハウスルール
例えば、「助けて」と本気で叫ぶとき、誰の顔を思い出すだろうか。例えば、自分の歩いている道に自信が持てなくなったとき、誰の言葉を検索するだろうか。この本を読んで、そんなことを少し考えた。
主人公ホーマーは孤児だ。引き取られることを拒否したり、拒否されたりを繰り返しているうちに、孤児院で最年長になり、「役に立つ人間」になるべく、親代わりの3人の手伝いをするようになる。孤児院の「主人」であるドクター・