Sanae Ishikawa

詩人で朗読者/詩誌「火片」、総合文芸誌「新芸象」、朗読グループ「朗読 喜楽会」所属。

Sanae Ishikawa

詩人で朗読者/詩誌「火片」、総合文芸誌「新芸象」、朗読グループ「朗読 喜楽会」所属。

マガジン

  • Poetry night

    詩と朗読と映像と。

  • 早苗草紙。

    語録のような、詩のような、エッセイのような。 季節のイラストや写真とともにどうぞ。

  • sanae放言

    いいかげんなつぶやき。

  • 絵暦

  • 描けば書くほど。

    描いたものと、添えた言葉と。

最近の記事

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スタエフ始めました。

stand.fmというアプリで音声配信を始めることにしました。 チャンネル名は「poetry night」、 ユーザー名は「郎女(イラツメ)」。 詩の朗読を中心に、あとは追々考えます。アプリの使い方もそのうち上手くなる予定。思いついたら配信する、というペースでやっていきますので、聴いていただければ嬉しいです。 第一回は「うつくしいひと」

    • 詩とカウンセリングの共通点とコラボ朗読

      GW帰省の二日目は、詩人の先輩である須藤三智穂さんとデート。 ランチをご一緒してから須藤さんのお宅にお邪魔し、コラボ朗読を収録した。 初めてお逢いしたのは四半世紀ほど前だ。名古屋と岡山で離れてからも、詩を通したお付き合いをずっと続けていた。 2年前、須藤さんから音声配信のツールを教えていただきstand.fmを始めて音声配信仲間にもなり、今日という日を迎えた。不思議で素敵な御縁に感謝。 また、お話しているうちに、須藤さんのされているカウンセリングと私が詩作講座で受講された方々

      • れんげ摘み/詩と朗読 poetry night 第80夜

        厳しかった季節はもう終わり さわさわ揺れる緑葉を踏みながら わたしのほうへ 歩いてくるひとがいる 💎「詩と朗読 poetry night」 第80夜は「れんげ摘み」。 スキマ時間に聴いていただければ幸いです。↓ 「れんげ摘み」 昨夜あんなに降った雨のあと たくさんの蝶がとまっているような 小さな花が 春田(はるた)で次々と開いた 厳しかった季節はもう終わり さわさわ揺れる緑葉を踏みながら わたしのほうへ 歩いてくるひとがいる 遠くからでもすぐわかる頬 手を振っている

        • calling〜薇(ぜんまい)/詩と朗読 poetry night 第79夜

          💎詩と朗読 poetry night 第79夜は 「calling〜薇(ぜんまい)」。 スキマ時間に聴いていただければ幸いです。↓ 「calling 〜薇(ぜんまい)」  ひらいてごらん 微か(かすか)に湿りを帯びた 温かな声に そろそろと眼をあけた  あなたの祈りが届きました  わたくしはあなたのしもべであり  共に歩む者  心を安んじて  生まれなさい 首をもたげ 祈りのカタチをほどき 天に向かって ゆっくり腕(かいな)を伸ばしていく 私を呼ぶ声がする 私を呼

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        • ~恋する野菜~ 詩とイラストのzine
          1本
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        記事

          九份の猫と「春暁」/詩と朗読 poetry night 第78夜

          人もまばらな裏通りも歩きました。 あちこちに猫がいて観光客に撫でられたりしていましたが、見上げる観光客(=私)を一顧だにしない猫もいました。 ***** 💎詩と朗読 poetry night 第78夜は、 台湾旅行の話「九份の猫」と漢詩「春暁」。スキマ時間に聴いていただければ幸いです。 ↓ 「春暁」/孟浩然 春眠不覚暁 処処聞啼鳥 夜来風雨声 花落知多少

          九份の猫と「春暁」/詩と朗読 poetry night 第78夜

          詩作講座と「無限の朝」/詩と朗読 poetry night 第77夜

           3月17日は、岡山県赤磐市の永瀬清子生家にて「そろそろ詩が書きたくなってきた人のための詩作講座」が開かれ、その講師を務めさせていただきました。詩作講座の講師は2年ぶりで、前日までめっちゃ緊張してましたが、当日の朝になったら落ち着いてなんとかなりました。講師に来てくださった方々には、私が緊張症だということはわからなかったと思います。  永瀬清子さんは明治39年生まれ、岡山県赤磐市出身の詩人で「現代詩の母」と評されており、農家の仕事など生活の中から立ち上がってくる言葉、女として

          詩作講座と「無限の朝」/詩と朗読 poetry night 第77夜

          無題(エールのようなもの)/詩と朗読 poetry night 第76夜

          心なんて もうとっくに折れてる でも歩く 折れてても 雨が降ってても 傘をさしてaruku 💎詩と朗読 poetry night 第76夜は「無題(エールのようなもの)」。 スキマ時間に聴いていただければ幸いです。↓

          無題(エールのようなもの)/詩と朗読 poetry night 第76夜

          「病院で《聴く》ということ」/詩と朗読 poetry night 第75夜

           過去に書いたものを整理していて見つけたこのエッセイ。30代前半で書いたものだが、なぜ朗読を始めたのか、そのときどんな状況だったのかが簡潔にわかる。  このときの思いが今に続き、朗読配信をし、朗読会や朗読劇などをしているんだよと、あのときの私に教えてあげたい。びっくりするだろうな。 「病院で《聴く》ということ」(1998年/H10) 膠原病(全身性エリテマトーデス)になって十三年、ついに腎臓がイカれて入院した。治療に専念して二ヶ月、経過は良好のように見えた。ところが、 免

          「病院で《聴く》ということ」/詩と朗読 poetry night 第75夜

          再生

          夕方散歩

          春直前の畔道を歩く。

          再生

          君の原石/詩と朗読 poetry night 第74夜

          💎詩と朗読 poetry night 第74夜は「君の原石」。スキマ時間に聴いていただければ幸いです。 「君の原石」 薄明るい夜の底 深紅に輝く 君の原石を見つけた 砂に埋もれた 私の腕(かいな)に 宝石の鼓動 君の心臓(ハート)は 内なる火を持つ 紅い原石 その輝きは 闇の中でも 私の道標となり ああ もうすぐ夜明けだ

          君の原石/詩と朗読 poetry night 第74夜

          「夜香蘭(ヒヤシンス)」とコロナ禍のこと/詩と朗読 poetry night 第73夜

          🌿詩と朗読 poetry night 第73夜は「夜香蘭(ヒヤシンス)」とコロナ禍のこと。 スキマ時間に聴いていただければ幸いです。 ↓ 「夜香蘭」(ヒヤシンス) 不意に 甘い香りに包まれた 部屋の中で水栽培している ヒヤシンスが咲いたのだ 無数の美しい根っこに支えられ ぐんぐん伸びた茎 六芒星に似たピンクの花 ぼんやりしていた気持ちの境目が くっきりするような 鮮やかな芳香 禍(わざわい)からのダメージを恐れ ことさら曖昧に暮らしていた 楽しいことも  感動も遠ざけ

          「夜香蘭(ヒヤシンス)」とコロナ禍のこと/詩と朗読 poetry night 第73夜

          立原道造『詩集さふらん』と《ヒアシンスハウス》と「浅き春に寄せて」/詩と朗読 poetry night 第72夜

          脳髄のモーターのなかに  鳴きしきる小鳥たちよ 君らの羽音はしずかに 今朝僕はひとりで齒を磨く (立原道造「詩集さふらん」より) 🌒詩と朗読 poetry night 第72夜は、立原道造『詩集さふらん』と《ヒアシンスハウス》と「浅き春に寄せて」です。スキマ時間に聴いていただければ幸いです。

          立原道造『詩集さふらん』と《ヒアシンスハウス》と「浅き春に寄せて」/詩と朗読 poetry night 第72夜

          愛の山越え/詩と朗読 poetry night 第71夜

          愛の山越え私は往こう 温かな風に胸はふくらみ とまどいの谷も 渡らば渡れ 🌒詩と朗読 poetry night 第71夜は「愛の山越え」です。スキマ時間に聴いていただければ幸いです。 ***** 「愛の山越え」 愛の山越え私は往こう 温かな風に胸はふくらみ とまどいの谷も 渡らば渡れ 哀しみの森を抜けて私は往こう  失くしたものが返らない 後戻りの川に身を映し 繰り返しながら 時は過ぎて 歌った歌を誰が聞いたろう 道逢う人のやさしさは 逢えば逢うほど私に積もり 山の

          愛の山越え/詩と朗読 poetry night 第71夜

          ランダム朗読・八木重吉/詩と朗読 poetry night 第70夜

          今日の「詩と朗読 poetry night」は八木重吉の詩を読むことにしました。どの詩とは決めず、八木重吉の詩集をめくりながら、心にとまった詩をランダムに読んでいこうと思います。作業をしながらとか、寝る前のひとときとか、ながらで聴いていただければ幸いです。 ↓

          ランダム朗読・八木重吉/詩と朗読 poetry night 第70夜

          立原道造『散歩詩集』より3篇/詩と朗読 poetry night 第69夜

          或る魚はよいことをしたのでその天使がひとつの願をかなへさせて貰ふやうに神様と約束してゐたのである。 (立原道造「魚の話」より) ***** 🌙詩と朗読 poetry night 第69夜は立原道造詩集『散歩詩集』より「魚の話」「食後」「日課」。 スキマ時間に聴いていただければ嬉しいです。

          立原道造『散歩詩集』より3篇/詩と朗読 poetry night 第69夜

          近況報告/立原道造「薊の花のすきな子に Ⅰ 憩らひ」/詩と朗読 poetry night 第68夜

          風は 或るとき流れて行つた 絵のやうな うすい緑のなかを、 ひとつのたつたひとつの人の言葉を はこんで行くと 人は誰でもうけとつた 🌙詩と朗読 poetry night 第68夜は 近況報告と 立原道造詩集『優しき歌 Ⅰ』より 「薊(あざみ)の花のすきな子に      Ⅰ 憩(やす)らひ」 スキマ時間に聴いていただければ嬉しいです。 ***** 立原道造詩集『優しき歌 Ⅰ』より 「薊(あざみ)の花のすきな子に       

          近況報告/立原道造「薊の花のすきな子に Ⅰ 憩らひ」/詩と朗読 poetry night 第68夜