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大きいひとりごと。

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(大声)
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music_2024/04/16.txt

初めて、洋楽で好きな音楽ができた。

何言ってるかわかんない、とかなんとか言って置いてけぼりにしていたジャンルなのに、だ。

こうなると、他にも色んな洋楽が好きになれそうで足が浮つく。

誰に言おう?

最初、最初に。一番最初に「洋楽で好きな音楽ができたよ!」って、誰に言おう。

空も飛べそうだ。

貸した漫画を、5ヶ月も借りっぱなしにしているアイツに言おうかな。

そう思うがはやいか、俺はぬるり

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books_2024/04/13.txt

5ヶ月、友達の本を借りっぱなしだった。

桜も咲かぬ頃に借りて、もう今なんか桜ばっかり咲いている。季節の移ろいに狼狽えながらも、僕はなんとなく返す気になれなかった。

極論、返すタイミングを失ったのだ。

だって、詮索されないんだもの。友達…いや、■■に。詮索しない方も、しないほうだと思いません?とか、もう2周目に突入してしまった借りた本を読むふりなんかしちゃって、ベッドに体を許していた。もう、外

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恋人が死んだ話、聞く?

聞く?

僕はしがないしがない大学生、男、22歳。近所の居酒屋でバイトしてて、ちょっと遠方の大学に通って、なんの大会もないサークルに所属している。

うろうろ、してる。

みんなからは、「たくあん」って呼ばれてる。目が死んでてたくあんみたいな形だからだ。「かまぼこ」ではなく。そんなに黄色い汁出そうかしら。僕の目は。

はぁ。

しがない金ない人望ない僕だったが、恋人だけはいた。金色の猿を道端で見つ

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爪

※におわせ程度の性表現があります

蝉の声が五月蝿くて、一瞬聞こえなかったのだ。
赤い夏色に染まる、がらんとした教室。この世の終わりを彷彿とさせた夕焼けは、僕の心をなお焦らせた。

「あの、なんて言いました?」

聞こえなかったことをヒグラシのせいにして、なんとまぁずるい。聞きたくないからって、やらしい手を使いました。でもええねん、これぐらいのことは許して欲しいのよ、これぐらいのこと。

「なんて

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俺の指紋が家出した

俺の指紋が家出した

「もう、私への雑な扱いにうんざりしました。実家に帰らせていただきます」

大量の食器を、冬の温度でキンキンに冷えた水で洗い終わり

狭いリビングのど真ん中に鎮座する、新しめのちゃぶ台

の、上に重々しい雰囲気をまとった、ぐしゃぐしゃの紙切れ

「もう、私への雑な扱いにうんざりしました。実家に帰らせていただきます」

俺の右手の人差し指の、指紋が。家出した

なぜこうなったか。心当たりはある

肌が

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昼マック

昼マック

昨日は大変だった。

もう、とんでもない具合!

朝7時に家を出るつもりが、10時になっても布団から出ることができなかった

税理士の友人と朝マックする予定が

水に流れ、それはだんだんと小川になり、シャケが集まり、クマもやってきて、最終的にその水は昼マックへと変貌した

税理士の友人が言うのだ

「昼マック?マックは昼に食べるもんだろう?ヘンテコリンな熟語を作るな!昼という言葉と、マックという言

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