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(番外)ニューヨーク・タイムズから、いきなりの謎メイル?:ロサンゼルス在住アーティストの回顧録:2023年

もう、毎日、何がおこるか、わかりませんねー。

おととい、ちょっとネタにできるようなことが起きたので、皆様に報告いたします。これって、回顧録からだと、順序がとんでしまうのですが、まあ、そんな事もあるでしょう。笑


おとといの午後2時ごろです。

いつものように、メイルを開けたら、こんなメイルがきていたのです。

「こんにちは。ニューヨーク・タイムズに載せる著作権ついて、興味があれば、連絡してください。」

ニューヨーク・タイムズ??? あの?



いやいやいや(手を左右に振ってください)

このご時世ですよ。そんくらい、私でもわかるわい!
私のような世間知らず(ほんとかよ?)を利用した、フィッシング詐欺!

もしくは、詐欺までいかなくとも、おそらく購読の広告?
まんまと返信したら、そういうジャンクメイルが来るんだろうと思った。

ま、でも、一応夫のトッシュに「こんなのがきてるんだけど〜?」と、メイルを見せてみた。

そしたら、「多分、偽だと思うけど、ただ、メルアドがタイムズになってるから、一応、返信してみよう」と言うので、「だったら、トッシュが私になりすまして、メイルの返信を代筆してよ。」となった。で。

「これは誰の?何についてですか?もっと詳しくお願いします。お金のやりとりのある話ですか?」

トッシュが代筆したルンナの返信

そしたら、すぐに返事がきたのだ。

「これは、〇〇と言う人が書いた記事で、これに添えるイメージとして、これ(まぎれもなく、私の作品の写真が添えてあった)を使いたいのですが。175ドル払います。」

タイムズの担当者

と書いてあった。

なんですと???
私が払うんじゃなくて、くれる??ですと〜??苦笑 
私はこの$$$に反応したが、トッシュは、このライターにびっくり仰天したのだった。

この人は、ポール・クルッグマンという世界的な経済学者で、ノーベル賞レベル(ノーベル賞と言ってもいろいろあるらしいが、実際にその種のノーベル賞をもらっている)くらいの、世界では超絶すごい人らしい。

「これは、確かなディールだ!!!ワオ〜〜!!」

と、トッシュは大声をあげて、すぐに返信した。

「興味があるので、お話をすすめてください。クレジットは以下のようにお願いします。〇〇云々。。。」

トッシュが代筆のルンナ(以下トッシュ代筆)

そしたら、

「わかりました。ただ、これは今晩が締め切りなので、ともかく、すてべを早急にやらなければなりません。」

タイムスの担当者(以下タイムス)


〜トッシュは、もう俄然はりきって、テキパキと行動しだした。
(こう言う時のトッシュは頼もしいです。大工仕事はできませんが。苦笑)

彼は、すぐに、私の新しいアートディーラーのデビッド・トータに連絡した。
ニューヨークはぎりぎり夕方だ!

そしたら、留守電だったので、メッセージを残した。そして、ギャラリーにも電話してメッセージを残した。

その5分後、デビッドから、なんと!イタリアから電話があった。

そしてこの経緯を伝えたら、これまた、ものすごく興奮して、クレジットはこうこうで、すぐにハイレゾのイメージを送れるようにしといた方がいいだろう。などとのアドバイズ!

やった〜!やった〜!

とトッシュと3人で電話越しに乾杯だ〜〜〜。


このすごい経済学者様の書いた記事のタイトルは、

Trump, Load of the Ring (Around the Collar) 

言わずと知れた、あのロード・オブ・ザ・リングと、アメリカの洗剤のコマーシャルからとったRing Around the Collar (汚れの首輪)とトランプ前大統領をひっかけたもので、どうも、そのRing Around the Collarの検索で私の作品のタイトルがひっかかったのであろう。

などなど、思索をめぐらし、NYタイムズから、返事をまっていたら、

30分くらいして、やっと返事がきた!

「すみません。他の人にリーチできたので、その人にしました。ごめんなさい。」

タイムズ


え????これまた、いきなり説明なし。。。



話の流れから憶測するに、すでに何人かに同時にリーチしてみて、一番早く話がすすんだ人にしようとなっていたに違いない。

そして、私のケースよりももっと早くやりとりができた、どなたか別の人に決まったに違いなかったです。





、、、、ともかく、それまで、緊張と興奮の1時間!!!

いきなり、バーーーっと広がったこの夢物語のが、ガラガラと崩れていった。
私のメイルの時間を調べたら、我々がレスポンスを送ったのは、タイムズのメイルから、たったの55分だったのたが、、、。とほほ。もっと早くレスポンスしてればよかったんだ。
私は着信通知とか着信音が大嫌いなので、ほとんどのノーティフィケイションをオフにしているので、それも後悔した。。。。


ともかく、大騒ぎをしてしまったので、私はデビッドにメイルした。



すみません。他の人に決まったみたいで、、、残念です。大変お騒がせしました。

もう今は何事もなかったように冷静に気持ちを落ち着けようと思います。

仏教徒のルンナより

そしたら、デビッドからすぐ返信。

なんだお〜〜???
ファック!!
FACK THEM~~!!!

仏教徒の戦士、デビッドより

こんな時も、ジョークのセンスがあるのが、有り難かった!笑

ガッカリしたが、今更どうしようもないし、忘れるしかない。

トッシュは横で、気にすることないよ〜!すべては、最初っから、こういうふうになるように、できてたんだよ。と慰めてくれた。

思えば彼が一番本物の、仏教徒っぽかった、、、。苦笑



こころ落ち着かせるべく、なんかお茶でものんで、気分を変えようと、とキッチンに立って、もどってきて、再び、パソコンの画面をみたら、






またタイムズから、新しいメイルがきていたのだ!

「今すぐハイレゾのイメージを送ってくれませんか?」

タイムズ

は〜〜??
またしても、この展開にもなんの説明もなかったので、これも推測ですが、おそらく何か問題があったのでしょうねー。再度、私に打診してきたのだ。

あわてて、再びトッシュのとこに、パソコンをもっていき、メイルを見せたらトッシュがそれを食いつくように見つめ、キッと頭を起こして、私の目を真剣まっすぐに見て、

ハイレゾのやつ、すぐ出せる????

え〜〜〜、どこにあったっけ?

すぐ返事しないと!! どうする、どうする???

10分ください!!って返事して〜〜〜〜!!!!

と、送ってもらった。

その作品は私の2014年のもので、、、、えっと、ファイルはどこだったっけ? どこ???どこ???

落ちつけ!落ち着け!!10分あるのだ!!!
そして、フーフー言いながら、冷静に、冷静に!とファイルを探したら、
あった〜〜〜!!!

圧縮して、すぐに送った。(おそらくその間、9分くらいだった。)




そしたら、即レス!!

「パーフェクト!!」

タイムズ

え??本当に???

でもなんか信用できないが、、何度見ても、パーフェクト!と言うことは、これを使ってくれるってこと???



でも、なんか悪い予感がした。


そして、それは的中した、、、、。


「問題が発生しました。あなたのお名前のクレジットなのですが、
Lun*na Menoh の * が入れられないのですが、いいですか?」

タイムズ

は???? またしても「なぜ入れられないのか?」の、何の説明もない。
余程、急いでいるに違いないので、今さら質問している時間も、答えている時間もないんだろう。トッシュは「どうする?」とジッと私の目を見た。
名前の問題だ。大切だ!!
しかしパスポートなどのオフィシャルなものは「*」を入れられないというのは、自分でも知っていた。

なので、、、「いらん」 とトッシュに言った。



「名前についている * は、省いていただいて、結構です。」

トッシュ代筆


そしてまた、、じっ〜〜〜と、反応をまっていたら、


また5分後。

「これは、非常にセンシティブなお願いで、大変もう申し上げにくいのですが、この作品のタグの部分についているお名前(Lun*na Menoh)を消してしまってもいいでしょうか?」

タイムズ


え〜〜〜???
つまり、これは私の作品の一部を変えてもいいか?という事ですよ!!
普通だったら、「とんでもない!!」でしょ?

しかし、私はもうこの時点で、かなりヤケクソになっていたので、

「もー! どうにでもしてええわー!」

と、トッシュに叫んだ。

はい、いいです。作品のタグのついている名前の部分は消してもかまいません。

トッシュ代筆


そして5分たった。そしたら、お次は、

これ、白黒になりますが、いいですか?

タイムズ



私の作品はパッとみたら白黒に見えるが実はモノクロではないのです。
でも、そんな微妙な事に気が付く人もおらんだろう。

まずもって、なぜ白黒になるのか?まったく意味わからんが、


「もう、はいはい。 何でもいいいから。いいから。もうどうでもいいからぁ〜〜〜。」


と、怒鳴り散らして、トッシュに書いてもらった。

はい。よろしいです。

トッシュルンナ


それから1時間、、、、、、


もう何も連絡がなかった、、、、。





間に合ったのか、間に合わなかったのか?
それからずっとパソコンを見つめ続けていたが、何の連絡もなかった。

しーーーーーーん。



そして、2時間後に、トッシュがネットで、タイムズのページを見たら
もうすでに、ネットにアップされていたのだ。


ひえ〜〜!!


すべてが夢ではなくおわった。
しかし、なんという、このドタバタ劇!

ともかく疲れた、、、、。疲れたってモンじゃない。

こんなに疲れて、たったの$175は割が合わんとさえ思った。苦笑

、、、、、これで、この事件は、いきなり終わりました。

次の日、さっそくこのタイムズを見た人から「おめでとう!!」「よかったね〜」「すごいね〜!!」と誉められたが
タイムスに名前出ました、と言っても、別にアートのページではないのだ。

あくまで、記事の挿絵なのですよ。

もちろん、大変ありがたいし、嬉しいですよ。
決して、挿絵画家を下に見てるわけではありません。
私が言いたいのは、自分はいつも、思っているところと「違う場所」にたどり着いてしまう、、、と思うからです。

な〜んか、

あたしって、いつもズレているんだなあ、、、。


以前、ここでも書きました。

お時間を持て余している方は、是非お読みください。暇つぶしにはなりますんで。笑


自分はいつも、場違いところにいる。。。。

そんな星の元に生まれてきたのかなあ〜と、とも思います。

トッシュは、「タイムズの載ったからといって、何がどうこうなるでもなく、来週になったら、また何もなかったように静かになってるから、何も考えなくていいよ。」と。

ここでも、また、悟ったようなことを言うのだった。

一方、デビッドはこの新聞のプリント版を探すべく、今頃マンハッタンのニュース・スタンドを走り回っているだろう。
なんせ、仏教徒の戦士だから〜。笑 
インスタにもガンガン載せていたし。。。苦笑

自分はまだまだ、このアップダウンの精神的疲労から抜け出せないでいる、、、、、まだまだ、仏教徒にはほど遠いです。

ふぅ〜〜〜〜!!!


追伸。

今、タイムズをウィキってみたら、このすごいお方の隣に、、、。

ここには、自分のクレジットはありませんが、たくさんの方に見ていただいてるかと思うと、やはり、感謝しなければなりませんね。。。。。


長い記事を読んでくださりありがとうございました。

L*


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