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女優ペ・ドゥナ代表作とは?~ソウル国際女性映画祭で特別上映へ~

韓国で8下旬に開幕するソウル国際女性映画祭で、女優ペ・ドゥナの代表作7作品が上映されるそうです。

映画祭公式Facebookなどの情報によると「子猫をお願い」のデジタルリマスター版も別に上映されるそうなので、それを入れて8作品ですね。

いいな~行ってみたいなぁ。
でも行けないので、早速おうちで「一人特別展」開催です(笑)

映画祭で選ばれし8作品とは?

「ほえる犬は噛まない」(2000年、ポン・ジュノ監督の長編デビュー作)
「子猫をお願い」(2001年、チョン・ジェウン監督)
「復讐者に憐れみを」(02年、パク・チャヌク監督)
「リンダ リンダ リンダ」(05年、山下淳弘監督、日本初進出作品)
「グエムル―漢江の怪物―」(06年、ポン・ジュノ監督の大ヒット作)
「空気人形」(09年、日本作品、是枝裕和監督)
「ハナ 奇跡の46日間」(12年、ムン・ヒョンソン監督、1991年世界卓球選手権大会での南北合同チームのドラマを描いた)
「私の少女」(14年、チョン・ジュリ監督、カンヌ国際映画祭出品作)
企画したキム・ヒョンミン氏は
「どんなキャラクターであれ、自分のものにして現実の中にしっかりと両足で立たせる具体性がある。フィルモグラフィーから、女優の神髄に触れることができる作品を悩んだ末に選び出した」と説明した。

文句なしの傑作ぞろい

8つの作品を並べてみると、どれも「文句なしの傑作ぞろい」です。

確かに文句なし。でもちょいと私の意見を述べるとしたら(笑)、3つほど言いたいことがあります。

1つ目。
日本人の私が選ぶとしたら、「ハナ」を次点に落選させて、「クラウド・アトラス」を入れるかもしれないですが、韓国の方にとっては「ハナ」は落選できないでしょうね。

8つじゃなく9つにしましょう~と提案することにします。(笑)

ハリウッド進出作品は入れなくていいの?

2つ目。
ハリウッド進出作品「クラウド・アトラス」(2012年)、「ジュピター」(2015年、どちらもウォシャウスキー監督)が入らなかった。

「国際女性映画祭」なので入っていてもよさそうです。

「どんなキャラクターであれ、自分のものにして現実の中にしっかりと両足で立たせる具体性がある。」という理由なら、
まさに「クラウド・アトラス」はピッタリなんだけどな。。。

「クラウド・アトラス」(2012年製作)は、
ペ・ドゥナは複数の役を演じていて、アメリカ人やメキシコ人にもなっているのですが、

メインの役、労働専用のクローン人間ソンミ451は、アジア女性だと分かるし、衣装も扱いもちょっと酷くて辛くなります。パッと見、アジア女性蔑視に見えることも関係しているんでしょうか?

最後まで見ると壮大なテーマが分かり、スケールの大きさに驚く映画です。映画全体で見たら、そこは重要なところなのです。

参考までに、ウォシャウスキー監督がのちに作ったドラマ「センス8」は、人種の多様性が尊重されていて、私は好きでした。

こちらは、ペ・ドゥナは韓国人として演じていますが、サンというキャラクターは人種に限定されない自由さがあり、ユーモアもたっぷり。

ただ、これは映画ではないので選ばれないですよね。

傑作だけど古い映画が多くない?

3つ目。
傑作を集めたら古い映画ばかりになってしまいましたね。
一番新しい作品「私の少女」で2014年、7年前です。

それはそれでいいのですが、その後も「トンネル」「麻薬王」などいい映画があります。それらが選ばれなかったのは、女性が主役ではなかったからでしょうか?

今回「映画祭」なので、当然ドラマは対象外

あえて「女優の神髄に触れることができる作品」というならば、ペ・ドゥナにとっては最近のドラマ、上記の「センス8」や「秘密の森」「キングダム」「最高の離婚」は外せません。

これらのドラマがあれば、現実味のある女性(「秘密の森」のヨジン)から、歴史パラレルワールドの女性(「キングダム」のソビ)まで役の広がりが見られますし、

ご本人曰く、自然に水が流れるように演じた「秘密の森」から、洪水のごとく水が流れた?(gokigendane511の勝手な主観)「最高の離婚」まで、振り幅の広さはペ・ドゥナの真骨頂。

30代の分岐点的な作品「私の少女」以降のペ・ドゥナの歩みは、ドラマやNETFLIX抜きに語れないような気もします。


無理にでも入れてもらえないか?(笑)

10作品まで入れていいよ、と言われたら、愛すべき2作品を入れてほしいです。

「頑張れ! グムスン」

2000年代の時代の空気が感じられます。
B級映画と言われても、愛すべき作品。


「チャンオクの手紙」

web公開の短編でソフト化されていませんが。優しいテーマの作品です。



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