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元企業英語講師、農家になる①<嫌いだった英語、興味無かった農業が私の仕事>

「好きを仕事にしなくてもいいんじゃない?」って思っている。 
中学・高校と1番苦手な学科は英語だった。高校の担任は英語の先生で、私が英語の道を選んだ時心底驚いていた。
その後、高校の英語の授業で度々私の話をしたそうだ。「学校のテストの成績が悪くても、その後の人生の選択肢には関係ない実例あるからねー」どんだけ成績悪かったんだ、あたし(笑)
でもまあその通りで、2年続けて大学受験に失敗した私が選んだのはもう1年浪人ではなく、英語の専門学校だった。そして、専門学校を卒業する時の就職面接で出会った面接官に強く留学を勧められる、というプロセスを経て、3年くらい留学。
帰国後、実家山形で5年ほど友人の英会話スクールで働いてから、結婚して東京へ。そして、企業で英語を教える英語講師になったのが2001年。
「学生時代から、英語得意(好き)だったんでしょうねー」って言われて何度否定してきたか。通信簿見せてもいい(笑)

今の私にとって英語は、英語しか通じない人とのコミュケーションツールであって、もはや得意とか「好き・嫌い」ではない。

そんな英語を「教えること」を仕事に選んだのには3つ理由がある。
1- 人と話すのが好きだし、人前で話すのが得意だから。
2- 英語が使えると時給がいい。仕事として考えると、時給がいい方がいいもんね。
3- 英語が苦手だったから、今英語が苦手な人の気持ちがよくわかる(笑)
フリーランスの英語講師として何社か登録してけっこう忙しく働いていた。東京で10年弱経った頃、思うところあって那須高原への移住を決めた。

移住して1ヵ月経った頃、旦那さんがサラリーマンを辞めて、その数ヶ月後、農業の道を選んだ。私は当時、初めて好きなものを仕事にしていた。パン屋さん🥖でパンを作る仕事🍞🥐。¥1000以下の時給で働くのは久しぶりだった。でも「好き」を仕事にできたから、満足だった。
そして、東日本大震災。
パン屋さんも営業困難になり、シフトも減って。残念だったけど、パン屋さんは辞めることにした。
週末は友人のドッグコテージを手伝って、平日は種まきや野菜作りを手伝っていた頃、「私って単純作業が苦手かも」「野菜を作ることには興味持てないかも」と感じてはいた。
とはいえ人もいないので、そんなにテンション上がらなくても手伝いましたよ。でも何時間も働くけど、私はお給料も無し。これじゃ、やる気も出ない。
旦那さんが就農して7年くらい経ったころ、アルバイトを1〜2人雇えるようになり、私は野菜作りから離脱した。そしてこたろうファームの収穫・袋詰め・イベント・マルシェ・SNS担当になった。

私が「野菜を作らない、けど農業をする」を選択した理由は3つ。

1- 農業は野菜を作っただけでは終わらない、と思ったから。直売農家は販売までが農業でしょ。
2- 人と話したり、写真を撮ったり、文章を書いたりするのを楽しめるから。
3- イベント・マルシェでは、私の努力がすぐに現金化して見えるから。やった分だけ帰ってくる。

農業をしない選択肢もあったと思う。雨の中収穫したり、真夏でも真冬でも収穫するのは辛い時もある。でも、興味の持てなかった農業の中にようやく興味のある仕事を見つけた。

「好き」を仕事にできたらいいだろうな、とは思うし、「嫌い」なことは仕事にはならないと思う。でも仕事を「大好き」じゃなくてもいいと思う。「大好き」なことは仕事以外の時間にすればいい。
だから、私は毎日野菜を使って料理をしてお酒を飲む。夕食後は仕事をしない。あ、眠くなっちゃうからかも(笑)

これからパートナーが農業を始める方、農業を手伝うかどうか、どんな風に関わっていくか、自分で決めてください。
「好き」じゃなくても仕事はできる。農業を始めたパートナーを支える、手伝って当たり前、とかそういうのじゃなくて、自分の仕事として農業を選んでほしい。だって、自分の人生だもの。
#農業 #新規就農 #田舎暮らし #農家の嫁 #私の仕事

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