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【番外編】「マイルドヤンキー2.0」という新しいライフスタイル

地元嫌いが社畜になり、さまざまな気づきを通じて最終的に地元に戻ってきたヒデさんの記事を年始にリリースし、twitterで多くの反響をいただくほどおかげさまで大変好評でした。購入していただいた皆さま、シェアしていただいた皆さま、ありがとうございました!

これまでの転職記とは一味違う内容となったVol.10の記事。軸となったのは、序盤に登場する「マイルドヤンキー2.0」という概念でした。このワードはマイルドヤンキーをベースにした造語ですが、非常に引きがあり、そして想像以上に多くの方がマイルドヤンキー2.0という生き方に関心を持っていることに気づかされました。

そこで今回、急遽このマイルドヤンキー2.0とは結局どういう人たちのことかを独自に定義し、皆さんの今後のキャリアや生活の参考にしてもらえればと思い、番外編として記事を制作しました。
時代が変わっても決して色褪せることはない永久保存版です。

ぜひ読んでみてください。

●「マイルドヤンキー2.0」が生まれた経緯

そもそもマイルドヤンキー2.0という斬新なワードが生まれたのは、まさに先ほどご紹介したVol.10の記事がきっかけでした。

記事内容の編集作業を進めている過程でヒデさんから「僕の生き方ってマイルドヤンキーだと思うんだよね」と言われ、確かにそうだよなとは思いつつ、ずっと少し腑に落ちない感覚もありました。

ご存知の方もいるかと思いますが、実はマイルドヤンキーという言葉はすでにもう定義されています。例えば、幸福の「資本」論―――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」

この中で登場するマイルドヤンキー像は、その地域から出ず、仕事も私生活も趣味も生い立ちもすべてその地域で完結しているような人のことを指しているようでした。舞台となるのは、主に「田舎」と呼ばれるようなガチガチの地方です。

そう聞くとVol.10の記事で登場する千葉・柏はちょっと都会過ぎるように思えてきますよね。素直にマイルドヤンキーという言葉を使ってもいいものなのか腑に落ちなかった理由はそこにありました。

我々が考えていた「新しいマイルドヤンキー像」はざっくり言うと、一旦地元を離れ、ライフステージの変化などをきっかけに地縁の大切さに気づき、再度Uターンで地元に戻りそこで定住を決断するような人たちのことでした。

「やっぱり本来のマイルドヤンキーの概念とは違うよね」

何か別の良い言葉でそれを定義できないものか。そんな会話をしていると、ヒデさんが「じゃあマイルドヤンキー2.0だな。令和時代のマイルドヤンキーだ」と呟き、結局それでいこうとなりました。

ヤンキーかはさておき、マイルド(=穏やか)に生きながら地元で生活が完結する。似て非なる新たなマイルドヤンキーのあり方がそこにはありました。

コロナ禍で加速したリモートワークの波に押されるように、まさに今、新たなマイルドヤンキー像が生まれつつあると確信した瞬間でした。

●キーワードは「ベッドタウン」

ここからは、我々が考えるマイルドヤンキー2.0の定義をザクっと羅列していきます。

マイルドヤンキー2.0とは生活スタイルであり、価値観であり、人生です。一言で表すと「バランスの良い生き方」だと思っています。

マイルドヤンキー2.0の意味を考えていく中で、我々で気づいたことがありました。それは、我々が目にし、耳にしてきたマイルドヤンキー2.0の舞台の多くが地方ではなく、通勤可能な都心近郊の「ベッドタウン」であるということです。

ベッドタウンは文字通り、企業が集中する都市部で働く人たちが、夜寝るために帰る街として高度経済成長期ごろに整備が始まりました。大都市を囲むように発展してきたので、衛星都市とも呼ばれます。

日本では長らくベッドタウンに住み、ベッドタウンから満員電車で都心の勤務先まで通うのが平均的なサラリーマン像でした。そのサラリーマン像は、コロナ禍で働き方が変わり、意味合いも大きく変わりつつあります。

最近では、寝るだけの機能しかない街は、選ばれ続けられないとして、あちこちの自治体で多様化のための試みが行われています。
特に、急激に変化する働き方に対しては、働く場、創業・起業を支援する場をつくっている街などもあり、街ごとに変化はさまざま。自分にとって住みやすい街を選ぼうと思ったら、そのあたりの特徴、変化も調べてみると良いかもしれません。

UR  くらしのカレッジ

ベッドタウンに住んでいた人が、仕事が在宅中心になったから東京に通勤する必要がなくなった。そんなケースはザラにあるでしょう。都心に住んでいたけど、リモートワークになったから家賃が安い地元のベッドタウンに引っ越した人も多くいると思います。

もはやベッドタウンは「寝るための街」ではない。むしろベッドタウンでリモートベースで働くという新たな選択=マイルドヤンキー2.0であるという結論に達しました。

●主なベッドタウン

主に大都市圏近郊を指すことが多いですが、広義のベッドタウンは全国に存在します。具体的にはどの辺のことなのか。一例ですがこちらを参考にしてみてください。

東名阪エリアの一部抜き出してみます。

東京圏
東京:立川、調布
神奈川:藤沢、相模原、厚木
埼玉:川口、さいたま、所沢
千葉:船橋、柏、流山

名古屋圏
愛知:長久手、一宮、安城

大阪圏
大阪:高槻、豊中、吹田
兵庫:芦屋、西宮

上記はあくまで一例ですが、これに限らず地方都市の県庁所在地周辺も該当するでしょう。つまり、津々浦々どこに住んでいても、どこが地元であっても、誰にでもマイルドヤンキー2.0になる素質はあるということです。

では次にベッドタウンに住むメリットをいくつかあげていきましょう。

家賃や物価が安い

郊外なので、家賃や物価が安いことが多いです。ご紹介したURの記事にも書いてありますが、地価が都市部より安いので思い切って家を建てるという選択肢も視野に入ってきます。神奈川や埼玉、千葉などは近郊でも農家が多く、ファーマーズマーケットのような形で野菜や果物が安く買えるという地産地消のメリットもあったりします。

また、人が住むことを前提に発展してきたエリアなので、住宅街まで電車やバスでアクセスがしやすく、スーパーや薬局、病院、役所など生活に必要な施設は揃っているところ点も大きなポイントです。

都市から近い

日本の通勤時間の平均は往復1時間半程度と言われています。東京だともう少し長めで片道45〜90分ぐらい要している人が多いのではないでしょうか。ベッドタウンに住んでいる人も多いかと思います。

先ほども書きましたが、ベッドタウンに住む地理的なメリットは都市部との近さにあります。毎日通勤の仕事でも、週数回通勤のリモートベースでも、フルリモートでも、様々な働き方に対しても寛容です。特に東京や大阪周辺は企業が集中しているので、必要に応じて出社したり、取引先などに訪問することも可能です。

「都市に近い」という点が、従来の生粋のマイルドヤンキーとは一線を画すポイントの一つでしょう。

子育て世帯が暮らしやすい

大きな公園があったり、小児科など医療機関が充実していたり、歩道が整備されていたりと、子育て世帯を意識したまちづくりがされている地域が多いです。子供が成長して進学する際にも、東京や大阪など都市部が近ければ学校も多いですし、教育環境が担保できるのも大きいと思います。

ベッドタウンってだいたい地味なエリアだからおしゃれなカフェとか居酒屋が少なく往々にして地域としてはあまり注目されないですが、そもそも人が住むように設計されているので、実はめちゃくちゃ住みやすいです。

そしてマイルドヤンキー2.0を構成するもう一つの大きなキーワードが「地元」ということ。これは次の章で詳しく説明します。

ベッドタウンは、1950年代半ばから1970年代まで続いた高度経済成長期を機に生まれました。今まさにバリバリ仕事をしているアラサーからアラフォーの方々の親世代は、ちょうどこの時代に生まれた人たちが多いと思います。地元がベッドタウン、という人も必然的に多いのではないでしょうか。

ここで私たちは声を大にして言いたい。

令和のベッドタウンはもはら「寝る場所」ではない。

ベッドタウンは、もはや寝るだけの場所ではもったいない。多くの人がまだ気づいていない、潜在的な魅力がたくさんあります。

●「マイルドヤンキー2.0」の構成要素を紐解く

彼らがどこに住んでいるのかある程度明確にできたところで、何がマイルドヤンキー2.0を作り上げているのか、いくつかポイントとなる要素をあげていきたいと思います。

地元に住んでいる

マイルドヤンキー2.0を語る上で譲れないキーワード、それは間違いなく「地元」でしょう。従来のマイルドヤンキーと何が違うのか。それは前述の通り、ここで指す地元がガチガチの田舎ではなく、都市部からそこまで遠くない郊外(=ベッドタウン)ということです。

これまでのマイルドヤンキーといえば生まれ→進学→就職と地元をほぼ出ず、その地域の知り合いだけと関わりながら、狭い世界で幸福度高く暮らしている人たちのことでした。

これがマイルドヤンキー2.0になると、一度東京や海外などで仕事・生活をし、さまざまな経験を経て、価値観に触れ、「やはり地元が一番」と考えて帰還した人たちです。

外の世界を知っていて、その上で地元に戻り、そこで生活をすると決断を下した人たち。自分より上も下も、様々な生活スタイルもある程度知った上で、それでも「自分は自分。他人は他人」という身の丈にあった意識で人生を歩めるマインド。これは従来のマイルドヤンキーとは大きな違いだと思います。

両親や親族と近い距離で生活している

ヒデさんを含めて我々が知るマイルドヤンキー2.0の多くは、自分や配偶者の両親・兄弟・親族らと極めて近い距離で生活をしています。これは距離的な要素もありますが、それよりも生活する上での心理的な距離だと感じます。

例えば、ちょっと用事がある時に実家や義実家で子供をみてもらう、土日に両親を交えて食事をする、一緒に買い物に行く、etc…。同じ地元に住んでいれば、電車や車で数分〜数十分で行き来できる場所にお互い住んでいることが多いでしょう。

気楽に会えて、助けが必要な時に力をもらう。家族に自分や自分の子供の成長を間近で感じてもらう。これって最高の親孝行ですよね。まさに地元で生活をする大きなメリットの一つだと思います。

地元で生活が(ほぼ)完結している

Vol.10でご紹介したヒデさんの場合、千葉・柏に住み、平日はリモートワークで自宅周辺を出ず、休日は柏の葉公園に行くか、実家に行くか、新三郷のCOSTCOやIKEA、ららぽーとに行って買い物をする生活をしています。

新三郷は埼玉県三郷市なので厳密にいえば地元ではないですが、極めて近い地域で全ての生活が完結しています。これがまさにマイルドヤンキー2.0のライフスタイルです。

ここでちょっと友人の話をします。東京都多摩市に住む彼は、平日は自宅がある多摩センターで過ごし、休日は妻と2人の子供を連れて多摩中央公園や隣接する八王子市の大きな公園に行くか、多摩センターのココリアや多摩境のCOSTCOに買い物に行くか、南大沢の三井アウトレットパークに行くか、みたいな生活をしています。

車で20分以内の距離で生活が完結しています。東京都在住ですが、都心に出ることはほとんどないと言います。

例えばAmazonなどがあるいまの時代、わざわざ服や食料品を買いに都心のお店まで出かけることってそうないですよね。だいたいのものがネットで手に入る便利な時代です。

高級外車じゃなくて、庶民的なワンボックスカー。服はユニクロ、時計はアップルウォッチ。資産運用や副業をしっかりやり、地元で地に足ついた過不足ない生活をする。したたかさとマイルドさの両輪で生きていくマインドが、まさにマイルドヤンキー2.0のベースになります。

リモートベースで生活をしている

意外とフルリモートの仕事は少なく、リモートベースやリモート×出社のハイブリッドを採用している企業の方がはるかに多いです。「リモート可」とか書いてる会社ですね。

やはり企業としても、重要な会議がある際やトラブルが起きた時には出社をしてもらいたいのが本音で、そこが「フルリモート」という勤務形態を中々受け入れる事が出来ない要因になっているんだと思います。

私もリモートベースで働いていますが、1週間に1回か2週間に1回くらいは客先に行ったり出社したりしています。

このように、リモートベースの勤務形態で基本的にはリモートワークをしながらも必要に応じてちゃんと会社や客先に行くのもマイルドヤンキー2.0の一つの特徴です。

●「マイルドヤンキー2.0予備軍」になるためには

これからマイルドヤンキー2.0になりたいという方へ、参考になりうる情報をまとめました。

マイルドな働き方

マイルドヤンキー2.0で多い働き方はやはりフルリモートやリモートワーク中心の仕事です。ほどほどに仕事をしつつ、趣味や子育て、副業も楽しみながらストレス少なく暮らしている人が多い印象です。

よく聞くパターンは、いわゆるJTCの大手企業で激務や転勤などを経験し、結婚や子育てなどライフステージの変化を機にリモート中心の職場に転職し、同時に地元に帰還したパターンです。

Vol.10のヒデさんだけでなく、Vol.1で取り上げた私も総合商社から転職をしマイルドヤンキー2.0になりました。こちらもぜひ参考にしてみてください。

もちろん、出社のある仕事をしているマイルドヤンキー2.0もいます。働き方の柔軟性がきくベッドタウン定住のメリットですね。

配偶者との価値観合わせ

もし結婚をしている場合、配偶者と価値観が合っていることが地味に重要なポイントになってくると感じます。

なぜか。

それは、マイルドヤンキー2.0の暮らしは極めて地味だからです(笑)

無論、地味だからといって幸福度が低いわけではありません。むしろ背伸びをせず、身の丈の地に足ついた生活をできている方が真の幸福度は高められると思います。ただ、正直インスタ映えするような生活ではありませんよね。

例えば駐妻になって海外に住みたい、おしゃれなカフェや飲食店が身近にある場所で生活をしたい、という方には向いていないかもしれません。また仕事柄、お互いの地元から遠い職場に通勤しないといけない、転勤が定期的にあるというような方々も実現が少し難しい生活スタイルかもしれません。

なので、「マイルドヤンキー2.0」になるためには、ある程度「自分は自分、他人は他人」といった割り切りも必要になってきます。

ただ、マイルドな生活を送ってるからこそ、たまにする贅沢な外食や旅行を心の底から楽しむことが出来るとも言えます。

●自分に合ったライフスタイルを実現しよう

ライフスタイルのベースになるのは住む場所×働き方で、そこに給料や子育てなど生きる上で大切にしたいマインドや価値観などが要素として交わってきます。

リモートワークや副業・兼業など多様な働き方ができるようになったいまの時代、自分にとってどんなライフタイルが合っているか理解することが大切です。

これまで書いてきましたが、マイルドヤンキーは仕事とプライベートのバランスが取れた生き方で、多くの方にとってこれまで考えていなかった新たな選択肢になりうると感じます。

●まとめ

ツラツラと書いてきましたが、結局この記事では何が言いたかったのか。冒頭でも書きましたが、それはマイルドヤンキー2.0が極めてバランスの良い生き方だということ、そして我々が自信を持っておすすめできるということです。

具体的なメリットは、日々のリビングコスト、子育て&教育、環境、働き方、生活のメリハリ、等々…。

前述の通り、ベッドタウンは都心に比べ家賃や物価は安く、毎日の暮らしにかかる経済的負担が軽く済みます。広い土地があるのでショッピングセンターなどの商業施設は充実し、医療機関も整備され、生活には困りません。

都心から程よい距離にある郊外なので、自然豊かで公園も多く、子育てものびのびとできます。偏差値の高い私立校や教育レベルの高い公立校もありますし、子供が希望すれば都心の私大附属校に通わせることも可能です。都市部に近い分、選択肢が多いわけです。

そしてベッドタウンなので距離的に都心に通勤できます。広い家に住んで仕事部屋を作ってリモート中心の業務をするでも、はたまた必要に応じて週数回オフィスに出社するハイブリッドワークも可能です。フルリモートなら、仕事後に近くの公園やランニングコースを横断歩道や車を気にせず思いっきり走って運動不足を解消する、なんてこともできます。これも、選択肢の多さが魅力です。

それでもやりたい仕事があるから地元には帰れない/帰らない人、都心のキラキラした生活のド真ん中にいたい人など、価値観は様々だと思いますし、無論その考えを否定するつもりも、押し付けるつもりも毛頭ありません。

その上で私たちが伝えたいのは、バランスよく生活をし、地縁や血縁を大切にしながら豊かに人生を歩む「マイルドヤンキー2.0」が、いまの時代において最高の生き方だと思うということです。

長くなってしまいましたが、マイルドヤンキー2.0はまだ未完成の概念です。我々もまだまだ気づいていない要素やメリット・デメリットがたくさんあると思います。

これからもマイルドヤンキー2.0について情報をお届けしていきますので、引き続きよろしくお願いします。

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最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

ではまた!


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