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論文(英文校正)にChatGPT利用してみた。

(1)ChatGPTは文章の校正が得意

英語で論文や症例報告を執筆するのは、英語が第2言語である日本人の多くの方にとって苦痛に感じるかもしれません。ChatGPTは文章の校正や書き換えに向いており、とくに英語での質は高く、英文校正や文章のブラッシュアップに活用することができます。自分の書いた英語に自信がない時や、他の人に見せる前に間違いを修正しておきたい場合などに、ChatGPTに英文校正を依頼することができます。

(2)ChatGPTを論文の英文校正に使用して良いか?

ChatGPTをはじめとした生成系AIを学術論文などの執筆目的で使用して良いかは議論の的となっており、文章が盗用にあたる懸念があるといった理由で、使用を禁止している学術雑誌もある。使用に関する方針は学会や雑誌ごとに異なり、たとえば、2023年に開催される機械学習に関する国際学会では、ChatGPTなどの大規模言語モデルを用いて文章を1から作成することは禁止しているが、自分自身が作成した文章推敲に使用することは許容されるとしている。論文に使用する場合には投稿先の雑誌の投稿規定を確認し、使用した場合にはAcknowledgement(謝辞)にその旨を記載するという対応が妥当かと思われる。

(3)英文校正プロンプトの具体例

#役割
あなたはプロの英文校正者です

#命令書
入力文の英文校正を行ってください

#制約条件
出力は英語で行ってください
②文法ミスやスペルミスを修正してください
③アカデミックな単語を使用しつつ、わかりやすい表現にしてください
④修正した部分は修正前、修正後、修正した理由をまとめて表にしてください

#入力文
○○○(ここに校正したい文章を入力する)

出力は当然英語で行いたいが、制約条件の部分に「出力は英語で行ってください」という箇条書きを追加すれば、指示は日本語で行うことができる。また、「修正した理由を表でまとめてください」といった指示を追加すると、理由を説明してくれるため、英語学習にも役立つ。

修正前の文章に含まれていた単数形や複数形、副詞と形容詞の違いなど、間違いがあった部分を修正してくれる。また、修正した文章の後に修正箇所と修正した理由を指示どおり表示してくれる。ただし、修正後の文章が正確であるという保証はなく、修正後の文章のダブルチェックが必要。とくに、医学用語や固有名詞を他の単語に置き換えてしまい、本来の意図と異なった文章になる場合があるため注意する必要がある。


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