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砂漠の中の黄色のオアシス「バクダットカフェ」デジタルリマスターズ版。/ネパール逗留生活を思い出す。

#映画感想文
これで、2~3回目になる。歳とともに解釈の仕方が違ってくるというか、深くなるというか・・

まあ、何度みてもいい映画だと思う。

映画の内容と、多少前後交錯するが。ネタバレもなにもなく、あるがままで。

最後のシーンで、今まで、気がつかなかったが、カフェの常連客というか、あのハリウッドの元、舞台美術の画家が、最後に、ジャスミンに求婚するシーン。

「これからも、ずっといてくれるか?でも、また同じような問題がおきるかも(イミグレの問題)。で、米国市民と結婚するか、グリーンカードを取得するかだ。それで、私と結婚してくれないか?」

ジャスミンは、「Yes, でも、女主人と相談してから決めるわ・・」

うん、ここは、なるほどと、うなってしまった。

カフェの女主人は黒人で、画家は白人。ジャスミンはドイツ人。白人のうちにはいるだろうから、「カフェの女主人」に相談してからと、いうのもすごくよくわかった。

冒頭のドイツ人の旦那とけんかして、別れた?? それから、独り砂漠に残され、旅行カバンをひきずって、カフェにたどり着くシーン。

トラベラーズチェックで、宿泊代を支払い、女主人が買い出しに出かけている最中、ジャスミンは、彼女のやりかけの掃除をして、更に、カフェのちらかったオフィス、建物の掃除を黙々とこなす。

カフェの女主人は、最初は、ガミガミ、髪もボサボサ、怒りちらし、あたりちらし・・

ジャスミンが来て、掃除してから、段々女主人は、変わっていった。


ここで、思い出すのは、私事ながら、ネパール逗留生活のことだ。逗留宿は、Mハウス。私の身勝手な掃除活動、忙しい時には、自然とお手伝いしていた。でも、でも、たえず、気にしていたのは、「女主人」の枠を越えてはならないって、ことなのだ。自分は旅人だし、客だし・・何もわかってない人種。風習とか、とにかく異国の地なのだから。

タダ働きというと、聞こえは悪いが、そうすることで、人あたりがよくなり、「自分の居場所」づくりの一環なのだった。そんなことに、気が付いた。

また、映画とちがい、私は、絵のモデルだけにはなりたくなかった。美大生も、出入りしていて、頼まれても、絶対にお断りする。それは、奥をみられたくないから。自分も絵を描いたり、やめたりしているので、なんとなくわかる。


「マジック!マジック!」のコールは、すごいなあと。
まるで、砂漠の中のオアシスのようなカフェに変身したのだ。

でもね、長い人生を考えると、「女主人」の子供が大きくなって、「女主人」も年老いて。するとね、外国人は居づらくなる。
それぞれのお家事情が起こるしね。


そうそう、女主人の息子がピアノ練習してたな。
バッハの「プレリュード」を弾いていた、その傍らで、ジャスミンは、恍惚と聴いていた・・

あのシーンもよかったなあ・・。





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