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『 土用の丑の日 』って何の日?

『 土用の丑の日 』という言葉。誰しも一度は耳にしたことがありますよね。
でも本来の意味をご存じでしょうか?
土用の丑と、切っても切り離せないのが鰻(うなぎ)。
なぜ、土用の丑の日に鰻を食べるようになったのか?今回は『 土用の丑の日 』について記事にしました。

土用の丑の日っていつのこと?

土用とは
二十四節気のうちの四立と言われる
「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前18日間(または19日間)のこと
をさす。

土用の意味

土用の丑の日と聞いて「土曜」とイメージされる方もいると思いますが、土用は「土(つち)」という意味が込められています。

これは古代中国の陰陽五行説は、宇宙のものはすべて「木・火・土・金・水」でできていると考えられていました。
木=春、火=夏、金=秋、水=冬と季節をイメージして当てはめ、
余る土は「季節の変わり目」を象徴するとされています。

このことから、土用とは四季の季節の変わり目の期間を意味するといえるでしょう

2022年の春夏秋冬の『土用の丑の日』

・春の土用の丑の日 4月18日(月) と 4月30日(日)
・夏の土用の丑の日 7月23日(土) と 8月4日(木)
・秋の土用の丑の日 10月27日(木)
・冬の土用の丑の日 1月24日(月)

二十四節気は太陽の運行を元に定められている。
四立「立春・立夏・立秋・立冬」の日にちは毎年異なります。
つまり、土用の丑の日や回数も毎年異なるということが考えらるのです。

丑の日」は十二支の「丑」

丑の日の「丑」は十二支の丑のことです。十二支は年単位で繰り返されていますが、1日単位でも12日毎に繰り返されています。
つまり、土用の期間内の丑の日が「土用の丑の日」ということ。

日めくりカレンダーやスケジュール帳にも干支が記載されていることもあるので、お手持ちのものをチェックしてみてください。

土用の丑の日は年に1回ではない!

土用はそれぞれの四立前18日間です。期間内に土用の丑の日が2度発生することも考えられるということ。

このとき、
1回目を「一の丑」、2回目を「二の丑」といい、夏の土用の丑の日が2度発生する場合は、一の丑のときに食べる風習が根付いているようです。

土用の丑の日に鰻を食べるのはなぜ?

土用の丑の日と鰻を食べるのはなぜか?関係性は?
1年に4回ある土用のうち、鰻が食べられるのは「夏の土用の丑の日」だけです。なぜなのか?

諸説ありますが、一番有名なのは平賀源内が広めたという説です。

江戸時代、夏場に鰻が売れなくて困っていた鰻屋の主人が、学者である平賀源内に相談したところ “ 本日、土用丑の日 ”と書いた貼り紙を店に貼り出すことをすすめました。
すると、その鰻屋は大繁盛。
それを聞いた他の鰻屋もまねるようになり、次第に土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着したといわれています。

諸説あり

また、丑の日にちなんで、頭に「う」のつく食べ物を食べると夏負けしない、という風習がもともとあったことも鰻(うなぎ)がよりヒットした理由なのだというう説もあります。

『う』がつく昔から食べられていた物

鰻以外に、うどん、梅干し、瓜(うり)、牛肉(うし)、馬肉(うま)など頭に「う」のつく食べ物を食する習慣もあったと言われていますが、現代では一部の地域で残っている習わしのようです。

他にも、土用の時期に食べるとよいとされる食材があります。
土用しじみ、土用餅、土用卵』はそれにあたります。

『土用しじみ』

しじみは夏と冬の2回、旬があるといわれています。
夏のしじみは、産卵期を迎えて栄養価も高いため、夏バテ防止に適した食材。そのため、夏に『土用しじみ』として食べられるようになったそうです。

ちなみに、冬に食べるしじみは「寒しじみ」と呼ばれ、こちらも寒さに耐えられるようエネルギーを蓄えているため栄養豊富といわれています。

『土用餅』

土用に食べるあんころ餅のことを『土用餅』といい、関西や北陸地方で今も残っている風習のひとつ。
その昔、宮中でガガイモの葉を煮出した汁で餅米の粉を練り、丸めた餅を味噌汁に入れたものを土用の入りに食べるという風習がありました。
それが、江戸時代になると餅を小豆餡で包んだあんころ餅に変わったのが土用餅の始まりです。
餅は「力持ち(力餅)」に通じ、小豆は厄除けになると信じられてきたため、土用餅を食べると暑さに負けず無病息災で過ごせるといわれています。

『土用卵』

『土用卵』とは土用の間に産み落とされた卵のこと。卵は昔から滋養食として重宝されていたため、うなぎと同様に精がつく食べ物として土用に食べられるようになりました。

いずれの食べ物も、食が細くなりがちな暑い夏の時期を乗り切るために、先人が考えた風習と考えられます。

土用にしていいことと、良くないこと

夏の土用の時期に、カビや虫の害から守るため、衣類や書物を陰干しすることを「土用の虫干し」といいます。
また、土用には湯船に薬草をいれた「丑湯(うしゆ)」に入るのもおすすめ。
江戸時代には、桃の葉を入れたお風呂を「丑湯」と呼んでいたそうです。
毎日お風呂に入る風習がない時代に、丑の日に薬湯に入ることは格別だったに違いありません。
ほか、梅干しの天日干しなども土用の時期に行うのが良いとされています。

土用の時期にやると良くないと言われているのが、土をいじること。
土をつかさどる「土公神(どくしん・どくじん)」という神が土を支配するため、この時期は土を動かしてはいけないとされてきました。

なので、家を建築するための基礎工事や農作業などは、この期間を外すことが多いようです。土用は季節の変わり目にあたるため、農作業などで体調を崩さないようにしようという戒めも込められていると考えられます。
ほか、旅行や結婚なども土用の間はあまり好ましくないといわれています。


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