眠れる森
一日中腫らした目。
今まで、いっぱい泣いても一日中浮腫む事はなかった。
今日はずっと眠れた。
私を受け入れて迎えにきてくれる王子もいなきゃ、心配する家族もいない。
みんな自分が大事だから。
そう、みんな必死でこの陳腐な世界にしがみついてる。
今まで頑張ってきた事が、間違えてなかった。
それが幸せへの道だと信じる為に。
話の主人公は自分だけじゃない。
でも、みんな好き勝手にやるなら、我慢しなくていいんじゃない?
助けなんて呼んでも誰が助けてくれる?
助けを何年もずっと求めていて、救い出して欲しくて、助けなかった相手に助けを求めて、助けてくれる?
もう昔から、私の心は糸車の糸でぐるぐる巻きなされて、毒針が刺さって眠ったままなんだよ。
あなたに目覚めさせられる事もない。
もう、とっくの昔から分かってる。
何も望まない。
そう決めたんだ。
私は永遠に眠れる森にいる。
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