見出し画像

プラントベースフード開発の軌跡#2:ユーザーを知る、先駆者と話す

前回の記事に書いたような流れでプラントベースフードで少しでも世界をよくする事業を立ち上げることを決心した僕は、いよいよ頭の中のアイデアを行動に移し始めました。(僕の心の中はまさにこのような状態。知人が教えてくれた文言です。)

"The world will not be destroyed by those who do evil, but by those who watch them without doing anything"
(悪い行いをする者が世界を滅ぼすのではない。
それを見ていながら何もしない者たちが滅ぼすのだ。)

スクリーンショット 2021-02-07 22.58.22

ユーザーの気持ちになってみる

当時まだ普通の食事をしていた僕は、2020年10月を境にプラントベースフード(英語ではPlant-based dietなんて表記されていますが、日本ではわかりづらいのでこのように書いています)を中心とした食事を始めてみました。すると色々なペインを知ることが出来ました。例えば「1.食べられるものの選択肢が少ない」「2.自分で調理をする必要があって手間がかかる」「3.あんまり美味しくないものが多い」あたりは本気で悩んだポイントでした。

僕はあまり料理が得意ではなく、またそこまで好きと言えるわけでもないので1と2で特に悩みました。僕の家庭は共働き世帯なので、妻も遅くまで働いています。また、子供の迎えは僕がするケースが多く、帰りにコンビニやスーパーで食べるものを買うということがありますが、出来合いのものはほとんど動物性食品が使われています。つまり「平日の夜、仕事が終わって子供と家に疲れて帰ってきて手を抜くことがしづらい環境」でした。日本では共働き世帯が48.8%程度と言われ、約半数の世帯で僕に近い課題を持った人たちがいることが想定されます。その中でも特にプラントベースフードを食べたいと言う方々が抱えている悩みは容易に想像できます。

また、前回の記事に書いたような理由で、例えば環境保護の観点でプラントベースフードを食べたいと考えている方などはどうにかして応援したいと思うようになりました。地球や社会のために何かしたいけど、それがしづらいといった環境は出来る限り良くしていきたいと考えています。

先駆者と話してみる

ベジタリアン初心者(実際はペスカタリアンとフレキシタリアンに近いです)の僕にとってこの領域は全て新しいことだらけでした。知っていることも少なければ、当然取り組んだこともなく、暗中模索状態で色々試していました。知識がなければ何も出来ないと言うことで、本を読んだり、ウェブで調べたり色々してみましたが、文章を読むだけではいてもたってもいられず、色々な商品を試したりレストランを試したり、知見のある方からお話を聞くようにしてみました。

そこで出会ったのが、ミートフリーマンデージャパンを運営している内閣府事務官の小城さんと緒方さん。サラダ事業をしていた際にお声がけ頂いていたことがご縁でベジタリアンについてお話しを伺い始め、内閣府の食堂にお招き頂いたり、ソイむすという大豆ミートを使ったおむすびをホームレスの方々にお配りする活動に参加させて頂いたり、ベジタリアンの方々の食生活や活動について勉強をさせて頂きました。この時に頂いたソイむすと麻婆ラーメンが絶品で、ベジタリアンレシピでもかなり美味しいものが作れるなと勇気をもらうことが出来ました!

世界で一位と言われる自由が丘のヴィーガンレストランや渋谷の有名店なども食べ歩き、もはやヴィーガンや菜食といったカテゴリの食事は我慢して食べるというものではないと確信を持つ様になりました。

note ノート 記事見出し画像 アイキャッチ (9)

食材業者のアリサンと料理研究家

食品開発のプロではない僕は、早速知見を持っているであろう方々に相談を始めました。相談したのは食材の業者、料理研究家、OEM可能な工場といった方々。上記先駆者の方々との取り組みや体験を通して使用されている食材についての知見を得た僕はそういった食材を扱っている業者さんに、たまたま友人を通じてお会いさせて頂くことが出来ました。その業者さんはアリサンというブランドで、名前は台湾の阿里山から取ったという創業30年以上経つとっても魅力的な会社です。この会社の成長を担うヨーコとジェイという二人の若者と出会い僕が考えている事業について熱く説明させてもらったところ、紹介したい料理研究家がいるとのことで、その方にもお繋ぎ頂けることに。

後日、アリサンの二人、料理研究家の方と僕のチームでお話をさせて頂き、まずは仲間内で試食会を開くことに。アリサンの二人がしきりにお勧めしてくれていたオムニポークに興味を持っていたので、試食会のメインはオムニポークを使ったものに。これが美味しかった…

画像3

画像4

もう全ての料理がプラントベースでも良いなと思えてしまい、さらには動物性食材を使わず美味しいものが出来上がるという確信を得た僕は次に工場とお話をすることに。これまでお世話になってきた千葉のOEM委託先の工場のシェフに会いにいきました。

事業の肝要OEM工場

お会いするまでに僕がなぜこのような事業を立ち上げようとしているのか、食事と環境の関係性、次の世代のために今出来ること等々事前にお話しさせて頂いていたこともあり、シェフから「社長にお話しをしたところ、しっかり支援するようにという言質を頂いた」とのことで、工場の設備や必要な取り組みなど色々と丁寧にご案内頂きました。
プラントベースフードというものが何か、ベジタリアンの方々がどういった食生活をしていて何を食べているのか、一般的な食生活との違いなどを説明差し上げてご協力頂くことに。なかなかの無理難題をご相談したのですが、「新しいことに挑戦するのは好きです。是非取り組ませてください。」と、これ以上ないくらい嬉しい前向きな姿勢でご対応下さいました。僕って本当に人に恵まれていると改めて感じた瞬間です…

note ノート 記事見出し画像 アイキャッチ (5)

ということで次回は遂に試食会です!これまで試したことがないとおっしゃっていたシェフが作って下さった初めての試作品はどういったクオリティに仕上がったのか?またnoteにまとめていきます!

代表細井の日々のつぶやきはこちら👋


サポートありがとうございます。新しいレシピ探しに出てきます。