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拍手の箇所が平時の倍ある、鴛鴦(おしどり)歌合戦感想

かなりリズミカルに読めるタイトルにしてみましたがどうでしょうか、花組公演鴛鴦歌合戦を観た感想です。鴛鴦。おしどり。
大団円で観ていて気持ちの良い演目でした、まあ〜〜もう、
あんだけ大団円だとスカッとしますねとにかく。
夏のカンッカン照りのアッチい日にバリッバリに乾いたバスタオル取り込むときくらいカラッとしてますわ。
もう干した時の形がついちゃうやつよタオルに、∩の字になってるからタオルが。

あと全然関係ない上に唐突ですがトップハットとですね、
リストフェレンツの感想記事が下書きに残ってたんで併せてちょっとだけ載せてもいいすかね、
いやすみませんね突然、永久に下書きにあるのもアレなもんでね。


巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜の感想抜粋

夜、気怠げにソファに寝そべり過ごす愛人に
「今何時?」と聞かれたらこう答えたいですね。

「もう夜よ・・・」

で、「もう夜よ・・・」に対して自分が受ける側の場合は

「また夜か・・・」

って答えたい。高い段差はできるだけ飛び降りたい。
そんなキザり散らかした心をくすぐられるのが
花組公演「巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜」なわけですわな。
もう名言が出まくりですわ。
「これはあなたの物語でしょう!?」とか
「自分で来たのにどこだかわからないの!?」とか
「ここがきっと”そういう場所”だから・・・」とかね。
たまらないぜ!!日常生活に取り入れたいぜ!!!
と思って、今何時?と聞かれるのを今か今かと待ってますが、
誰も聞いてこないです。治安悪い土地から引っ越しちゃったからっすかね。

この一億総スマホ時代をアンタらは腹時計で生きてんのか?と思うくらい聞かれてたんすけどね、数年前は。
いやもう何ってリストがすごいんすよ。
音楽サロンでブイブイ言わしてる時はもうなんつうか
ピアノが7色に光るゲーミングピアノですし、
お立ち台みてえなところで演奏して飛び降りるし、
前髪を何度もセクシーにかきあげるし(これがまったかっこいいんすわ)
右の髪をかきあげたら左の髪もかきあげなさいみたいな斬新なイエスみたいな。
サロンでミラーボールも回転しちゃう。いつもより多めに回ってるよ絶対。

花組大劇場公演リストの感想下書き抜粋

TOPHATの感想抜粋

まあこう。書いてなくても観てましたよねTOPHATとか。
うわすんげえ脚長ぇ踊りすげぇもう空飛んでるよ踊ってる瞬間ずっと見てぇ目から摂れる栄養素、寝てる人間の上で砂撒いて踊り狂っても許されるの世界にアンタしかいねえぜ!

とかしか言うことなくてですね。
気合で馬を止めたり、眼球の上にステーキを乗せたり、自分の顔をデカく印刷したパジャマを着た男が半狂乱で上階の住人に苦情言いにいったりする愉快な演目でした。ハッピーミュージカルっていい。B21もそう思うよな。
よく考えたら一人だけ不幸になってるんすけどね。
何ティーニ様、アンタが優勝だよ。

花組公演TOPHATの感想下書き抜粋

というわけで鴛鴦歌合戦の話に入っていきましょうかね。

野菜の切り方で言ったら乱切りぐらい荒いあらすじ 

長屋に住む貧乏浪人の浅井礼三郎(柚香光ゆずかれいさん)は親同士の口約束により遠山満右衛門の娘、藤尾と結婚させられそうになっていた。
望まぬ結婚に難色を示す礼三郎と、
いったれ!!抱きつけ!!やっちまえ!!のノリで娘をけしかける遠山満右衛門綺城あやきひか理さん)。
一方その騒動に聞き耳を立てているのは隣家に住む志村狂斎和海かずみしょうさん)。
傘を作り生計を立て一人娘のお春(星風まどかさん)を育てているが、
骨董品集めに執心しており、どれだけ働けど生活はカツカツ、なんとも憎めない男。
もうすぐ開催される鴛鴦歌合戦に向けて町をゆく者はどこか浮き足立っていてウキウキである。そこかしこ歌いまくりである。拍手する箇所が普通の演目の2倍ぐらいある。
そんな中恋敵となるおとみやめちゃめちゃゴキゲンでアホな殿様の峰沢丹波守が現れて、
さらには殿様がアホすぎるため城内の様々な思惑も交差しお春や礼三郎を巻き込み事態はどんどんハチャメチャな方向へ発展していく。
果たしてお春と礼三郎の恋はどうなってしまうのか!?
まあトップスターと娘役だから絶対くっつくが、
どうなってしまうのか!!?!!?!?

いやもう永久輝とわきせあさん演じる峰沢丹波守様&聖乃せいのあすかさん演じる秀千代様ご兄弟が
揃って丸出しオブ・ザ・アホ
でたまらないですね。
最近の演目のご兄弟ってこう、みんな賢かったじゃないすか。
雪組の鉄道作るために生まれたのかと思うほど必要十分兄弟だったドロイゼン家の皆さんや、星組のディミトリとギオルギ王、
あっでも宙組のゲオルギー大公さん家の脳内花畑みたいなご兄弟居ましたね。

あまりにも殿様がアホだから、
まともに政務に就いてもらえるようにしたいとね、なるわけです家臣サイドは。
見かねた殿の嫁が、30年くらい前から紛失してた死ぬほど大事な香合(それがあることで将軍に仕えてるぜという証になるレベルのもの)をニセで作らせ、
殿様に見せつけた上で、
これを持ってないアンタに殿様の資格はねえ!!とし、
ちゃんとしないなら弟(※しかし弟もアホである)に家を継がせます!!としようと画策するんすよ。

ま〜あ
しかし何が最高って、作らせた偽物の鴛鴦の香合

色からド派手に違いすぎる

最高でしたね、舞台演出上わかりやすいようにとあの色になってるのは承知の上なんすけど、にしても違うだろ。おかげで殿様の審美眼が節穴なことへの説得力がマシマシだぜ。
多分もう馬とポニーの見分けも微妙なレベルですよあの殿様。

あと面白かったのはガヤの人々の漏れ聞こえる会話。
星空美咲さんの演じるおとみちゃんに付き纏う男衆の会話ですね。
おとみちゃんはお金持ちで超絶チヤホヤされており、取り巻きに常時囲まれたお嬢さんなんすけど、

おとみちゃんのガヤの人々がお春さんに対して「意地悪〜い」とか言ってるの聞こえたり「なんか難しいこと言ってる」つってたり、とにかく良いんすよ。ガヤがちょうどいい。
最後の方で殿の母親が下手の花道から出てくるんですけど
一番面白かったのはそこで聞こえた「なんか偉い人きた!!」ですね。

おとみちゃん以外のことに興味なさすぎるだろ。

いつか偉い人に斬られるぞ、そんな生き方してたら。

しかしまあ最終的に超大団円、
これぞハッピー喜劇!!!という感じでさっぱりしてて最高でした。夏にぴったりの演目ですわな。

いや〜星風まどかさん演じるお春さんのいじらしさがたまらん。
宝塚ナイズドされたセリフ回しじゃなく、自然で普通の会話くらいの速度のセリフ回しがまた新鮮でですね。
それに対する礼三郎の応対がこれまた大人の余裕シャクシャクな感じで、いや〜〜いいっすね。
自分のこと大好きなのちゃんとわかってる反応、わっりい〜〜これだからモテてる奴は。
ちゃんと宝塚してるんすわこの辺で。

礼三郎「妬いてるね」
お春「何が?」
礼三郎「お春さん」

ヒュ〜〜〜〜〜〜ウ!イヤッホォオオウ!!!

と、イケてる猫見かけたトムとジェリーのトムくらいの反応しそうになります。周囲のお客様のご迷惑になるためやりませんが。

恋に歌に、大立ち回りに、兎角終始大騒ぎでパアッと明るく楽しい花組公演鴛鴦歌合戦、味が気になる麦こがし!!無慈悲に叩き割られる壺!!終始ハイテンションで楽しい演目でした!

で…肝心の歌合戦っていつやるんすか!?


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