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精神疾患・発達障害からなんとしてでも救われたい人に贈る本当に必要な『現実』(序)

お久しぶりです。
時期的なものもあるのかメンヘラ堕ちしている人をたくさん見かけます。
救いを求めている人間がたくさんいます。

そういう人を助けたいと考えて色々やっていた時期もありましたが、
求められているのは"無条件の救済"であって"努力の仕方"じゃないというのをすごく痛感させられてしばらく口を閉ざしていました。

精神疾患・発達障害というのはものすごいハンデでみなすでに頑張って生きている。
私が持っている知識はそういう人間に対して更なる努力を勧めるようなものばかりで、それをアドバイスするという酷さに自分が耐えられなくなってしまったのです。


これはそれでも諦めない人に贈る努力の方向性の示唆です。
負けてもしょうがないと思います。
それでも諦めたくない人のための。

赤と青、お見舞い、カード

現実1.投薬治療が癒やすのは"現在の病状"だけである。


"病気・障害のせいにするな"は言われて傷つく言葉ランキングの上位に入る言葉だと思いますが、あえて問わなければいけないでしょう。


あなたの苦しみ本当に病気・障害が原因ですか?


自分も含め病気・障害に苦しんでいる人間を見ていると、

人生や日々の苦難はすべて病気・障害に原因があり、
これを根治させることによって本当の私に戻れる

と考えている人が多くいるように感じられます。

病気・障害がボトルネックでこれさえ治療されれば本当の自分を発揮できる。
本当にそうですか?

いや、違います。これはよくある人格の不備等を指摘する意味ではなく、

-あなたのその苦しみの原因は本当に"病気・障害"にありますか?
-それらの裏に隠れたトラウマとか完璧主義、負い目等が主な原因ではないですか?

という意味です。

私自身もずっと勘違いしていました。
私の日々の希死念慮や苦しみの原因は

・失敗した人生を送っていることへの負い目
・今まで交流のあった人間が自分より成長していることへの焦燥感
・虐待されたことで生まれた完璧な人間への憧れ
・現状なにもそれを満たしていないことへの自信のなさ
・病気前に比較して衰えた能力
・病気に振り回される自分への怒りや不安

これらの複合体で、冷静に考えると病気・障害に対する治療で改善が期待できるのは一番最後の

・病気に振り回される自分への怒りや不安

のみなのです。

その他の不備は改善されない。

投薬治療は人生を好転させない
投薬治療は焦りを消せない
投薬治療は完璧主義を治さない
投薬治療は自信を向上させない
投薬治療は衰えた能力を戻さない

それらのきっかけになっても直接作用するわけではない。
(自信と焦りは投薬で改善されるケースもありますが)

完璧主義には完璧主義の。
自尊心の無さには自尊心の無さの。
能力向上には能力向上の。

それらのための治療法があって、
投薬治療はそれらを解消する"万能の薬"ではないことをまず覚悟しなければなりません。


病気・障害が良くなっても"次"の努力が必要かもしれない。


これが現実その1。

薬に過去は治せない。
薬は未来を好転させない。


投薬治療が癒やすのは"現在の病状"だけである。





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現実2."一発逆転"はない。


-あぁこれだけ苦しんだからその分報われるはず。
-『病気・障害があっても成功!』───自分もそのルートいける

ないです。

病気・障害のある人間は大多数がなにかしら人生にキズがついていて、
それへの負い目を輝かしい成功をもって返上したいということを少なからず考えているはず。
一般より比較的に困難の多い人生を送っていて、その分報われてもいいはず、とも。

そんなことまあないです。

でも一発逆転狙っちゃうんですよね。

あと半年くらいで社員登用の条件を満たせて会社側も前向きだったのに司法試験受けると言ってそれを蹴って辞めていったTさん。
株で儲けて遊んで暮らすから就活をしたことがないと豪語する30代のバイトリーダー。

そういう人いっぱいいて、誰も音沙汰がない。

自分自身も東京藝術大学目指すとかいって数年を棒に振りました。
一番病状が酷い時期でそんなことしてる場合ではなかったのにです。

見下してきた人間を見下し返したい。
この苦しみにサクセスストーリーが欲しい。
面子、お金、異性…

色々な要因が人を一発逆転の夢へ動かします。
非現実的な夢へ。

だってそうなんです。現実的な未来を考えると

一般的より低い給料
一般的に下に見られる生活

が待っている。
特に悲観的な我々はもっと苦しい未来を想像してしまうでしょう。

夢に、逃げたい。
"夢を追う人"属性を自分に付けないと現状を受け入れられない。

気持ちはとてもわかる。

でも生きていくなら覚悟をするしかない。

他人にはわからないような小さな進歩を積み重ねるしかない。

まず現実に飛び込んでいって、そこから改善していくしかない。

少し哀れな現実から前進していくしかない。

そこから始めていくしかない。


これが現実その2。

"一発逆転"はない。






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