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「妖怪」とは何か? 現代社会の問題とは何か?・・・それらが何度も語られていくドキュメンタリー映画。


映画「妖怪の孫」が連日満員の大ヒットらしい。

私も近所のシネコンで観てきたが、ほぼ満員状態だった。
おそらくその日、そのシネコンで一番入っていたのではないだろうか。

この映画で、最も印象的なのは、ラストだ。
編集作業中の監督が自らの声で、
「自分の身に危険が迫るかもしれないが」と語り始める。


冒頭、テレビや出版などのメディアは、既に無力だと語った。「広報」と化してしまっている構造に問題がある、と言っていた、その大前提に対し、テレビ番組の制作会社が、いかに向き合い戦っていくのか、そこに監督の覚悟が伝わって来る。

同時期、「シン・仮面ライダー」の撮影ドキュメンタリーを見た。
庵野秀明監督は予定調和ではない、現場で生まれる「生っぽさ」を求めている。映画を「フィクションの皮を被ったドキュメンタリー」にしようとしていた。
「この作品は面白い」と過去に感じた真実を、制作現場の環境・雰囲気まで含めて、リアルな肌触りとして作品に落とし込もうとしているのだ。
その為、現場では何度もスタッフとぶつかるが、最後は監督の覚悟と作りたいという「切実さ」が人を動かしていく。


製作者の覚悟と情熱がある場合、
映像はドキュメンタリーに、より近づいていくのかもしれない、
と、この2本を観て思った。

「妖怪の孫」の劇場で多く見かけたのは、普段映画館に訪れることが少ないような壮年以上の方々だった。
余りに変わってしまった映画館のチケットの買い方に戸惑いつつも、諦めずに映画を観ようとする姿が素直に感動的だった。
「そんな風に時代の波にも立ち向かっていったんですね」と言いたくなった。
そして、この映画は若い人にこそ観て貰いたい、とも思った。

それこそ、上映が出来るうちに。




あきらめずに生きてくれ。あきらめずに。







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