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一ヶ月で10Kg痩せた人体実験

2012年11月、今から12年ほど前の出来事である。
IT企業の営業部長として転職し、多くの方からお祝いや、会社でも何かあるたび飲み会が有り、60kg台だった体重が2ヶ月足らずで80Kg台にまで増えてしまった。

食べてなくとも内臓脂肪が多いのか、常に満腹感がある。その上腹が出てきたのが自身でもよく分かる、そんな状態にまでなってしまった。

2013年1月、主催していた交流会に参加、無償で交流会をサポートしてくれる方々も早々と来ており、最近太ったと話をすると、そんなことないですよと言われ、少し安心した。

しかし、準備をしようと横を向いた時、サポートしていた方々がクスクスと笑っているのが分かった。
前からはそれほどでもなかったが、横から見たらお腹がポッコリ出ていたのだろう。

ダイエットしなければ、そう誓った瞬間だった。
さて、どうするか、食事制限をするか、運動をするかの2択を迫られたとき、私はふと自身の体で人体実験をしたくなった。

用意したのは、妻が使用していたコルセットである。
下着は履いてその上から、腹回りを中心に妻のコルセットでぎゅうぎゅうに締め付ける。
そして、更に外れないようにベルトでも締め付ける。これを風呂に入るとき以外し続けたらどうなるかという人体実験を試みた。

初期の段階

コルセット+ベルトをした上から、スーツを着る。ズボンのベルトも締める。かなり苦しいが、何とかなりそうだと電車に乗ったが、座ると腹がとにかく痛い、ベルトが腹に食い込むように痛くなる。

乗り換えが少ない分、この痛みはずっと続いて、最後は吐きそうになるくらいの状態だった。

出社し、仕事を始めるが、ここで脱ぐわけにもいかないが、ずっと腹が痛い状態は続く。
昼休み、胃を圧迫されているからか、全く食欲が無い、それでも何か食べないとと思い、おにぎり一個を食べるとそれだけで満腹になる。

一週間目

見た目はそれほど変わっていないが、少しベルトの締め付けが痛いと思わなくなってきた。
どうやら内臓脂肪から無くなってきたようだ。

内臓脂肪が少なくなったから、更に締め付けを強くしていたので、食欲は殆ど無いし、間食などしたいとも思わない。
これなら続けられそうだと判断した。

二週間目

先週に引き続き、見た目はそれほど変わって無いが、締め付けも苦しくなくなり、普通に生活出来るまでに至った。

特に内臓脂肪が殆ど無くなったのが実感できる。ベルトの穴も一つ、二つと少なくなってきた。

顔もなんとなくスッキリした感じになって来た。
相変わらず食欲は無いので、腹八分目どころか腹二分目くらいしか取りようがない。

三週間目

ウエスト回りが急激に減り始める。
ベルトの穴が二つへり、これ以上はベルトを変えるしかない。
しかし、ズボン自体が合わなくなってきたので、放置するしかなかった。

ダイエットした場合に、内臓脂肪は最後に無くなると言われていたが、この方法だと先に内臓脂肪から無くなるのかと理解した。

四週間目

体全体が引き締まった、体重は10Kgどころかそれ以上減った。
ただ、急激に太り、急激に痩せたせいで、お腹の皮にたるみが出来た。
おしりの肉も垂れているのに気が付いた。

顔も確かにスッキリしたが、しわが多くなったと感じたので、マッサージをして何とかごまかした。

一ヶ月半後

元の体重に戻ったので、これ以上は止めようとコルセットを外した。
食欲を我慢してなかったので、リバウンドはすまい、そう思っていた。

しかし、世の中そんなに甘くは無かった。
乾ききった砂が水を吸い込むように、食べた栄養を究極まで吸い尽くすような勢いでリバウンドし始めた。

最後に

自身で人体実験したので、誰からも文句は言われまいと思いはしたが、元々の体重に+10Kgという所で落ち着いた。
失敗とまでは行かないが、成功とも言えない微妙なところである。

単純に食欲を無くすのと、食事制限するのとはそれほど変わりはない。
それよりも、運動をし筋肉をつけ基礎代謝を強めた方が効果的だと理解した。

それと、ゴム製のコルセットだったので、冬場はともかく夏場はかぶれるので止めた方が良い。


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