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ルマン24時間レース観戦と現地のお祭り感について

こんにちは、山下です。
今週末はルマン24時間レースが開催されています。
僕が本記事を書き始めたスタート4時間経過時点ではトヨタがトップです!現在、フィンランドは夜中であり、また明日に続きを書くので記事を書き終えている頃に24時間レースのゴールだと思います。今年のレースを観戦と、過去に現地観戦した体験談を交えて書いてみようと思います。(画像:トヨタ)

(1) 2021年のルマン24時間レース

僕は出来るだけ毎年ルマン24時間レースを観戦しています。近年ではトヨタが参戦しており、2018年-2020年で3連覇を達成しています。

今年、僕はトヨタ・ガズーレーシング(Toyota Gazoo Racing Europe)の一員となりました。ルマン24時間レースを含むWECプロジェクトとは業務上は繋がりはないのですが、自分のチームが参加していると勝手に応援したくなります。

直接的なライバル不在と言われ、勝利が絶対条件と思われていますが、今年はハイパーカー規定の新車両GR010 HYBRIDが投入されています。またレースファンの多くはご存知だと思いますが、2016年には23時間57分経過後にトヨタの車両が止まり、ポルシェに首位を譲る悲劇的なトラブルもありました。

新開発した車両で、24時間レースをトラブルなく走り切ることは技術的にとてもチャレンジングなのは間違いありません。

少しだけレースの流れを書くと、トヨタ7号車が殆どの時間で首位をキープしています。スタートでは2番手スタートだったセバスチャン・ブエミが運転するトヨタ8号車が、4番手スタートの708号車グリッケンハウスに接触されてスピンするなどありましたが、その後の挽回で先頭争いに戻りました。

それでも17時間が経過した頃に8号車にはまた問題が発生しました。中嶋一貴がドライブ中に、エンジンとミッションのデータを確認するように無線で指示が飛び、結果的にはラップタイムは正常だが燃料が完全に使えない状況だったようです。フルスティントが不可能になり4週、3週という短いスティントでピットインを繰り返す状況が発生しました。その後17時間44分頃にミュルサンヌの先でスロー走行となり一度コース脇に停止して1分20秒ほどタイムロスしましたが、走行は再開して、その際にドライバーのブエミが無線の指示でプログラムの設定変更を行い問題を解決したとのこと。

個人的に、これはすごいと思いました。単純なマップ切替えなどで解決できるなら走行中にトライしていたはずです。プログラムの設定変更が何を示しているのかは分かりませんが、どうやって問題を解決したのか仕組みが気になります。

スタートから18時間経過時点では、トヨタ7号車が首位で、3分4秒遅れで8号車が2位なっています。

(2) ルマン24時間の現地観戦

社会人2年目の頃、僕はドイツ本社に研修も兼ねて1ヶ月ほどドイツに出張に行きました。その際に同僚と共にルマン24時間レースを現地に見にいったことがあります。本当は研修の予定が残っていましたが、僕のメンター(指導係)がモータースポーツ部門のメンバーはルマン24時間レース観戦の方が研修になるという、私情を思い切り交えたロジックを上司に申し立てて特例でOKをもらいました。

僕らはドイツから同僚の車でフランスまで移動しました。サルササーキット周りの一部では数十人 or 数百人の若者が集まり騒いでおり、発煙筒の煙が充満していてかなり怪しい雰囲気でした。実際に僕らの車両がその近くを通過しようとした際に、集団に囲まれて、ボンネットに人が乗ったり、トランクを開けられてしまうなど現地の洗礼を受けました。そんな体験は初めてだったので、素直に怖かったです。。 (最近は分かりませんが、現地観戦の人は少し気をつけたほうが良いです)

観戦エリアに入ると、そんな危険な雰囲気はなくて多くの人はサーキットの周りで自由にのんびり過ごしていた印象です。僕らも事前に購入したテントをはって、BBQをするなどして24時間レースに備えました。

手持ちの写真がなくて残念なのですが、サーキットの周りでは、有名な歌手が大規模コンサートをしていたり、移動遊園地があったりして観客はずっとレースを見ている訳ではありません。ニュル24時間レースでもそうですが、観客の殆どはBBQに熱心で、レースはバックグランド的な感じ位の印象を受けます 笑

欧州における耐久レースの特徴だと思いますが、ルマン24時間レースは全体的に祝祭感がとても高いイベントだと思いました (鈴鹿8耐にも少し近しいものも感じます)。

僕は舞い上がって2万円くらいするAudiチームのレプリカジャケットを購入しました。その後、殆ど使わないのに。。。苦笑
あとは少し汚い話ですがトイレが少なく、非常に多くの男性人が用を壁に向かって行っていました。これまた初めてみる光景でした 笑

世界的に旅行が気軽に行けるようになればルマン観戦は楽しいのでオススメです。

(3) まとめ

先週は週末が仕事だったので、今週は堕落した週末を過ごす予定でした。フィンランドは天気も悪く、根本的に引きこもり体質の僕は外に出たくありません。

そういう意味で、ルマン24時間レースは最高のタイミングでやってきました 笑

ストリーミングを観ながら書いていたら残り1時間で首位は7号車で、8号車とワンツー体制です!
最終ドライバーは小林可夢偉になりそうです。7号車は昨年、トップを快走しながら過給圧が上がらなくなるターボのトラブルで首位を8号車に譲った無念もあります。もし出来ればこのまま7号車が首位でフィニッシュ出来れば最高です。

がんばれ!トヨタ!!


追記:
7号車が優勝しました!8号車とランデブー走行してフィニッシュしました。下記のLeMansの公式Yotubeチャンネルでハイライトが観れます。


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