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初夏のオレンジケーキ

 久しぶりにカフェの記事。
 私は純喫茶が好きだが、純喫茶以外の喫茶店やカフェも好きだ。今日は純喫茶ではないお気に入りのカフェの紹介です。

 ひろぎんホールディングス本社ビルの1階にあるアンデルセンカフェ。広島で有名なパン屋さん「アンデルセン」が運営するカフェだ。
 アンデルセンはその屋号のとおり、デンマークの童話作家アンデルセンが由来だ。そのためこのカフェも北欧のシンプルモダンなインテリアで統一されていて、洗練されたなかにも居心地の良さを感じる。
 カフェはひろぎんホールディングス本社ビルの中にあるが、一般にも開放されている。このビル自体が2年前くらいに建て替えられており、カフェも新しい。隣には広島や瀬戸内の伝統的な手仕事やクリエイター作品を扱ったライフスタイル雑貨のお店もあり、そのお店とあわせて雰囲気がとても好きなのだ。雑貨のお店は「BANCART」という名前。ちょっと洒落た広島のおみやげを探すならおススメのお店だ。

 先日アンデルセンカフェに立ち寄った際、ケーキの入ったガラスケースの中に気になるケーキを見つけた。
 まるでオレンジまるごと1個をそのままケーキにしたようなインパクトのある見た目だ。和菓子の練り切りなどで果物を模したものは見たことはあるが、ケーキでは珍しい。そのケーキの名前は「マンダリンオランジュ」。あまりに気になったのでオーダーした。

マンダリンオランジュ

 こんなにワクワクする見た目のケーキはめったにない。見れば見るほど本物のオレンジそっくりだ。一体中はどうなっているんだろう。好奇心が止まらない。いざ、フォーク入刀。

断面図

 フォークを入れるとほとんど力を入れずにスッと入った。オレンジの「皮」の部分はどうやらムースのようだ。
 口に入れるとやはりオレンジのムースだった。オレンジ風味のくちどけの良いムースだ。中心の白い部分はこれもくちどけの良い生クリームで、下の部分はしっとりしたスポンジケーキだ。
 ムースがオレンジの味なのは言うまでもないが、下のスポンジ部分までオレンジの味がしっかりと主張している。オレンジピールが入っている上に、生地のしっとり感から考えてマーマレードジャムかコアントローでさらにオレンジ感を増しているような気がする。私はこのスポンジの部分が特においしいと思った。
 見た目を裏切らず、味もオレンジそのものだった。初夏らしい爽やかさでとてもおいしい。見た目がかわいらしいので、手土産にしてもきっと喜ばれるだろう。クラシックなケーキも良いがこういった目新しいケーキも楽しいものだ。

 ちなみにこのアンデルセンカフェは自由に閲覧できる本が置いてある。ミニ図書館のような雰囲気も私がこの場所を気に入っている理由のひとつだ。銀行の本社ビルなので金融や経済の本もあるが、衣食住などライフスタイルに関する本や地元広島に関する本も充実している。
 アンデルセンのコンセプトは「ヒュッゲ」だそうだ。ヒュッゲとは「人と人とのふれあいから生まれる、温かな居心地のよい雰囲気」を意味するデンマーク語に由来する。
 このアンデルセンカフェは「ヒュッゲ」を体現した空間だと思う。

◇ ◆ ◇

アンデルセンカフェ(ひろぎんホールディングス本社ビル内)

アンデルセン


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