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2022/08/27企画展ギャラリートーク【羽黒山と庄内藩】

 8月27日(土)に企画展『羽黒山と庄内藩ー天宥別当事蹟・芭蕉門弟と庄内俳壇ー』のギャラリートーク(展示解説)がいでは文化記念館の学芸員によって行われました。ご清聴ありがとうございました。

ごあいさつ
「今年は酒井家が庄内入部400年、そして松尾芭蕉の羽黒山来山333年です」

 学芸員の話は史実の面白い部分や知られていない部分を聞くことができる機会です。該当の展示は、先行研究等をもとに調査研究した成果のため、皆さんが知っていたと思っていた人物の新たな一面を見ることができたり、なぜだろうと思っていた部分のルーツや原因を知ることができたりするかもしれません。

『湯殿月山羽黒三山一枚絵図』(タペストリー)についての解説
「湯殿山が描かれていない理由は…」

 展示資料のストーリーをたどりながら、展示のキャプションでは書いていない裏話を聞くことができます。ギャラリートーク後は学芸員に質問できるチャンス!全問正解者に抽選で賞品が当たるクイズラリーも同時実施していますので奮ってご参加ください。

『羽州荘内黒印記録』(複製)についての解説
「複製である理由は…」

 また、今回の企画展は55点の展示品のうち8つが鶴岡市指定文化財です。ほかにも、展示期間が9月25日(日)で終了してしまう史料がありますので、展示品一覧にある史料をすべて見るならば今がチャンスです。
 今回は美術や民俗的テーマではなく、羽黒山の政治についてや俳諧関係の書物を取り扱うため、展示品としては書状などの小さな紙ものが多くなっています。そのため、立体感のある史料をどのように展示に取り入れていくか、壁面の展示はどうするか、絵図は何枚展示するかが難しいため、学芸員同士で話し合いました。

白岩百姓一揆についての解説
「羽黒山第50代別当の宥誉は、日月寺で百姓たちを…」

 ギャラリートークでは知らなかったことを知る機会でもありますが、学芸員としては、ギャラリートークなどのきっかけで、その先にある「面白い(interesting)」を皆さんに感じてほしいと思っています。学芸員は博物館・美術館所属の職員であるのと同時に、皆さんと研究者の間の立場でもあり、学芸員それぞれにある”ここが面白い”というポイントを皆さんに伝えて、興味を持っていただければ本望です。

 次回の『羽黒山と庄内藩ー天宥別当事蹟・芭蕉門弟と庄内俳壇ー』ギャラリートークは9月25日(日)です。事前予約は不要ですので、ご興味のある方はぜひご来館ください。