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MBA留学を、ざっくり振り返って見る② 〜シンガポール国立大学ビジネススクール〜

今回は、シンガポール国立大学ビジネススクールでのMBA留学を通じて何を得て、キャリアプランがどのように変わったか、についてお伝えします。

以下は前回記事です。

MBAで得たもの

それは、①自信と②視野が広がって生きやすくなったこと、の2点です。私の周りには同じ回答をする卒業生は実はとても多いです。(マーケティングだとかファイナンスだとかは、個人的には日本語の書籍等を通じて同じこと学べるな、と留学してみて思いました。ただ、私の英語力のショボさのせいで授業で十分吸収できていないだけという説もあります。)

私が留学したのは28歳の時。それまでは、日本生まれ・日本育ちのいわゆる、純ドメ(純粋なDomesticな人)というやつでした。

MBAのために受験勉強を1年ほど行いましたが、当初は読むことは時間かければできるけど、書けない、喋れない、ネイティブの会話となると全然聞き取れない、という典型的な日本人。

大学は薬学部で似た者同士が常に一緒に授業を受けて、新卒で入った製薬企業もほとんど同期は薬学部出身でした。みんな良い友達ばかり、でも同じような価値観を持った居心地の良いコミュニティの中にいたような気がします。

それはそれで幸せな時間だったのですが、文化・キャリア・価値観・国籍が異なる方達がいるコミュニティにどっぷり浸かったのは1年半に及ぶ留学生活が初めてでした。

MBAの受験資格に就労経験が3年以上と掲げている学校が多いと思いますが、シンガポール国立大学MBAもそうでした。学生の平均年齢は約30歳。私の代は確か国籍は、日本含めて、中国、インド、韓国、台湾、シンガポール、ASEAN各国、北米、中南米、欧州、中東諸国から、30〜40カ国に及んでいたと思います。MBA入学前のキャリアも、製造業、金融、コンサル、官公庁、などなどダイバーシティ溢れる同級生に囲まれておりました。

タイトル通り今回は「ざっくり振り返る」だけなので詳細はまた今度にしますが、そもそも初めは、受験をパスした英語力を持っているはずなのに英語が全く聞けない・通じない苦痛(途中開き直りました)、そんな英語力でクラスに何かの形で貢献しないといけないという見えない圧力(勝手に強く感じていただけかも)、グループワークやクラスでの発言の出来が成績に大きく反映されるための卒業できるかどうかの不安(成績は正直悪かったのですが大丈夫でした)、に押し潰されそうでした。学資ローン借りてまで留学しているのに、もうここで終わりか。。。と初めの学期(1st semester)は何度となく思いました。

でも実際、卒業して見ると楽しかった思い出に変わるし、初海外留学&生活だけどなんとかなった。これが①自信に繋がりました。やばいやばい思ってても、何とかなるさ♪、というのを肌で感じることができたこと。これは何かチャレンジしたいけど怖いな、どうしよう、という時にエイヤーで飛び込んでみる勇気に繋がっているように感じます。

そして、②視野が広がって生きやすくなったこと。日本の常識は海外の非常識という場面を毎日見せられるうちに、正解なんてないのか、見方によっては全て正義だな、なんでもありだな、と思うに至りました。毎日自分というものは何か学ぶために変わっているはずだし、こうじゃなきゃダメ、これしちゃダメ、という考えもあるけれど、原則、人様に迷惑かからないなら大体OKなのだろうと、という考えになりました。

これまで神経質な部分があった自分ですが、今はなんだか以前より楽に生きている気がしています。


こんな純ドメな私だからこそ、知識というハードよりも自信だとかのソフト面で学びが大きかった!と言えてる気がしています。

キャリアプランの変化

さて、MBAの体験を得て、自身のキャリアプランはどう変わったか。

MBAを通じて、自信のキャリアプランがとても明確になったことも大きな収穫の一つです。

入学前は、MBAでいろんな方との交流を経てキャリアに対する考えが変わるなら、それはそれで考えが変化していく自分自身を楽しみたいなとも思っていました。

しかし、結果的には、高校生から考えている通り、自分はやはり医療に携わっていきたいと改めて思いました。

もちろん、他の業界や仕事の話を授業、友人、そしてキャリアセミナーを通じて学ぶことができ、以前よりも他業界に対して強い興味・面白さを実感しました。が、むしろそのお陰で、なぜ自分は医療にこだわるべきなのだろうか、他の仕事にチャレンジしてもいいんじゃないのか、と少し客観的に考えることができたのです。そして、論理的じゃないですが私にとってワクワクする仕事は何かと考えたときに、医療業界を中心に据えた仕事にモチベーションが湧くな、と振り返ってみて感じました。自分自身は何が好きなのか、見つめ直すことができたのは、いい意味でこれまでの人生で触れてこなかった異質なものに触れに触れることができたからだと思います。


最後になりますが、私はNUS MBAに来て本当に良かったと思っています。

これまで海外で生活したことがない私にとって、バックグランドが異なる優秀でかっこいい仲間達から多くのことを学び、多くの事に気づかされました。
経営学の知識を学ぶ必要性を感じて私は留学したわけですが、振り返るとハードスキルと言われるそれらの知識は、繰り返しになりますが正直日本でも書籍等を通して十分学ぶことができるように思います。

しかし、自分のキャリアや人生観を見つめ直すことができ、知らなかったものを知りそしてそれに対する興味を抱く機会に恵まれ、そして友達という本当の意味でのネットワーク・繋がりを得ることができたこの1年半はかけがえのない時間になりました。


また留学行きたいな、でもまずは借金返さないとな。

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