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日本最大級の東京国立博物館の見どころ【1月23日現在】

東京国立博物館(トーハク)は、収蔵品数が約12万件、そのうち国宝が89件で重要文化財が649件(2023年4月現在)という、日本最大級の博物館です。そんなトーハクは、毎週、平常展の展示替えがあり、いつ行っても新鮮な気持ちで見て回れる……逆に言うと「トーハクには、これが展示されているから見に行く」というのが難しいです。

ということで、ここでは「トーハクへ行ったら、今日はこれが見られる」という、過去noteで記した見どころを、(できるだけ毎週)更新していきたいと思います。

なお「自分が行く日に何が展示されているのかを、正確に知りたい……という方には、トーハクの公式サイトを確認することを、おすすめします。下記の公式サイトでは、ページ内のカレンダーでトーハクへ行く日を指定すると、開催中の特別展や特集をはじめ、平常展=総合文化展での展示品が確認できます。


■長谷川等伯の『松林図屏風』や三日月宗近が展示中

年始(1月2日)には、人気の「三日月宗近」や「松林図屏風」が、さっそく展示されています。

■今後の特別展

【平成館】 2024年1月16日~3月10日の会期で、特別展『本阿弥光悦の大宇宙』が開催されます。
【本館 特別5室】2024年1月23日~ 2024年4月14日の会期で、特別展「中尊寺金色堂」が開催されます。
【平成館】2024年4月16日~ 2024年6月9日の会期で、特別展「法然と極楽浄土」が開催されます。

■1月16日現在展示されている国宝

東京国立博物館は、89件の国宝を収蔵しています。そのうえ様々な神社や寺から寄託されています。そこで現在、いくつの国宝が見られるのかを、ざっくりとリストアップしてみたところ、24件の国宝が展示されていることが分かりました(漏れがある可能性は大いにあります)。

本館 1室 2024年1月2日(火) ~ 2024年2月4日(日)
《大般若経 巻第二百九(和銅五年十一月十五日長屋王願経)》奈良時代・和銅5年(712)・太平寺蔵※撮影禁止
興福寺鎮壇具 延金・金塊・砂金・瑞花双鳳八花鏡など》奈良市興福寺中金堂須弥壇下出土

●本館1階 14室 〜2月25日(日)
《金銅能作生塔》鎌倉時代・13世紀・奈良 長福寺所蔵

本館 2室 2024年1月2日(火) ~ 2024年1月28日(日)
長谷川等伯《松林図屏風》
※当初1月14日までの展示予定でしたが、令和6年能登半島地震被害への募金実施に関連して、展示期間が延長されました。

本館 3室 2024年1月2日(火) ~ 2024年2月18日(日)
《十六羅漢像(第四尊者)》平安時代・11世紀
《十六羅漢像(第十一尊者)》
《線刻蔵王権現像》※撮影禁止 奈良県吉野郡天川村金峯山出土・平安時代・長保3年(1001)・東京・西新井大師総持寺蔵

本館 5室・6室 2024年1月2日(火) ~ 2024年2月4日(日)
《銀銅蛭巻太刀》平安時代・12世紀・和歌山・丹生都比売(にうつひめ)神社蔵

本館 12室 2024年1月2日(火) ~ 2024年3月10日(日)
《月輪牡丹蒔絵経箱》西大寺蔵 ※撮影禁止
《橘蒔絵手箱及び内容品》和歌山・熊野速玉大社蔵※撮影禁止

●本館 13室 2024年1月2日(火) ~ 2024年3月3日(日)
太刀(名物 三日月宗近)三条宗近》平安時代・10~12世紀・渡邊誠一郎氏寄贈

●本館14室 2024年1月16日(火) ~ 2024年2月25日(日)
《春日宮曼荼羅彩絵舎利厨子》室町時代・文明11年(1479)
※専用のパンフレットが用意されています PDFをひらく

●平成館 考古展示室 2023年9月20日(水) ~ 2024年3月10日(日)

《扁平紐式銅鐸》伝香川県出土 弥生時代(中期)・前2~前1世紀
《人物画像鏡》和歌山県橋本市 隅田八幡神社・古墳時代・5~6世紀〔癸未年(443もしくは503)在銘〕・和歌山・隅田八幡神社蔵
銀象嵌銘大刀》熊本県和水町 江田船山古墳出土・古墳時代・5~6世紀
江田船山古墳出土品の約60点》熊本県和水町 江田船山古墳出土 古墳時代・5~6世紀
開基勝宝》31枚・奈良市伏見出土・奈良時代・8世紀
瑠璃骨壺》奈良県宇陀市榛原八滝 文祢麻呂墓出土 飛鳥時代・慶雲4年(707)
《銅箱》《金銅壺》奈良県宇陀市榛原八滝 文祢麻呂墓出土時代・年代世紀飛鳥時代・慶雲4年(707)
《秋草文壺》渥美窯 神奈川県川崎市幸区南加瀬出土・平安時代・12世紀・東京・慶應義塾蔵

●法隆寺宝物館 第1室
《灌頂幡(部分)》 飛鳥時代・7世紀

法隆寺宝物館 第5室
竜首水瓶》飛鳥時代・7世紀
鵲尾形柄香炉》朝鮮・三国時代または飛鳥時代・6~7世紀
墨台・水滴・匙》中国・唐時代または奈良時代・8~9世紀
海磯鏡(2面)》奈良時代・8世紀

■【平成館】特別展『本阿弥光悦の大宇宙』

2024年1月16日~3月10日の会期で開催されます。

■【本館1階】運慶の孫…康円が彫った文殊菩薩騎獅像ほか

正月2日からは、島根・赤穴八幡宮蔵の束帯姿の八幡神などに展示替えされています。

■【本館1階】国宝もあります……特集『塔と厨子』

2月25日までの特集です。

■【本館2階】特別展『中尊寺金色堂』の関連展示

 2024年2月18日(日)まで展示されています。特に「関連展示」と記されているわけではありませんが、中尊寺落成の時に奉納された五千以上の一切経の1つ。

■【本館2階】金太郎も活躍している《酒吞童子図扇面》

2月18日(日)までの展示です。

■【本館2階】伊藤若冲や池大雅など、江戸期の名作が目白押しです

■国宝の他にもお宝の多い刀剣コーナー

■【本館2階】高円宮の根付コレクション

■【本館1階】明治期以降の絵画・彫刻の最高傑作を展示

■【東洋館】での展示内容

東洋館には以下のような仏像や土偶なども多数展示されていますが、記事で紹介している展示品が、現在も展示されているのかは、公式サイトでご確認ください。

呉昌碩ごしょうせきの展示は2024年1月2日(火) ~ 2024年3月17日(日)です(前期は2月12日まで)。

定期的に展示替えがありますが、東洋館の地下1階には、インド細密画の優品がいつも展示されています。2024年1月28日まで展示されている細密画をnoteで紹介しました。

■【平成館・考古室】踊る埴輪と同時発掘された埴輪や、日本で最も有名な遮光器土偶

※考古室は、12月8日に大幅な展示替えがされたので、以下の展示品も変わっているかもしれません。

《埴輪 踊る人々》や《遮光器土偶》など、太平洋戦争以前に発掘された多くの埴輪や土偶が見られます。

現在は、《埴輪 踊る人々》と同じ場所で発掘された、同じように口を“あ”と開いている埴輪《笠を被る男子頭部》(11月26日まで)や、片足の欠損している教科書でおなじみの《遮光器土偶》が展示されています(2024年3月3日まで)。

■【法隆寺宝物館】法隆寺の金堂壁画が再現されています

■番外編……トーハク以外の美術展や展覧会

東京国立博物館(トーハク)以外の展覧会へ行った時の様子も、開催中のものをまとめておきます。他サイトへのリンクも混在しているので、ご注意ください。

●東京ステーションギャラリー『みちのく いとしい仏たち』

2023年12月2日(土)~2024年2月12日(月・振)

●皇居三の丸尚蔵館『皇室のみやび-受け継ぐ美-』

2023年11月3日(金)〜2024年6月23日(日)(第1期は12月4日まで)
※期間中は大幅な展示替えが何度かあるため、ご注意ください。

●上野の森美術館『モネ 連作の情景』

2023年10月20日(金)~2024年1月28日(日)

●国立西洋美術館『キュビスム展−美の革命』

2023年10月3日~2024年1月28日

●アーティゾン美術館『マリー・ローランサン』展

2023年12月9日(土)〜2024年3月3日(日)

●SOMPO美術館『ゴッホと静物画ー伝統から革新へ』

2023年10月17日(火)~2024年1月21日(日)

●インターメディアテク(IMT)……常設展


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