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新卒入社したデザイナーのポートフォリオを公開!制作時の思いとアイスタで求められるスキルとは

初めまして、博報堂アイ・スタジオの諏訪です。入社5年目で、デザイナーとして働いています。プライベートでは、お笑いが好きで、ネタ番組やラジオを趣味で聴いたり、また、動きのあるデジタル表現が好きでSNSに小作品を公開したりしています。最近、3DCGも始めました。

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(プライベートで作っている小作品たち!)

この度、人事の採用担当者から「アイスタのクリエイティブ職に興味がある人に向けて、就職活動の経験や求められるスキルなどについて紹介してほしい」と依頼されました。そこで、自分なりにどういう形であれば伝わりやすいかを考え、就職活動の話については、デザイナー志望者にとって欠かせない「ポートフォリオ」を使うことにしました!私自身が就職活動のために用意したポートフォリオを紹介させていただきながら、学生時代に力を入れてきたこと、デザイナーを志した理由などについてお話したいと思います。
また、アイスタで働く上で求められるスキルや仕事の進め方についても、これまでの経験をもとにお話します。デザイナーを目指している人の参考になればうれしいです!

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▶アイスタが主催した展示会がキッカケで、デジタル表現の可能性に気づく

そもそも、自分がデザイナーになろうとしたキッカケについてですが、小さい頃から絵が好きで、漠然と美術大学に行きたいと考え、高校時代には予備校に通って美大を本気で目指したことでした。昔から人に頼まれて絵を描いたりデザインしたりすることが好きだったので、アート系よりデザイン系のほうが向いていると思い、進学時にはグラフィックデザインを学べる学科を選びました。学生時代は、いろいろな作品を作りながら「自分はデザイナーになるんだろうな」と最初から何となく思っていました。コレ!というキッカケがなくて申し訳ないのですが…。

大学3年の後半になって就職を具体的に考え始めたとき、デジタルクリエイティブの仕事をしたいと思いました。学生時代はアナログ作品を中心に制作していたのですが、それでもデジタル系に進みたいと思ったのは、アイスタが主催した展示会がキッカケでした。

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その展示会で、テクノロジーとデザインをかけ合わせることで、表現の可能性が大きく広がることを知りました。音や動きに反応したり、データベースを使って動きを作り出したり、いろいろなことがデジタルを使えば表現できそうだな、と興味を持ったんです。
特に、地下鉄の運行データをビジュアル化して、今どのように地下鉄の各路線の電車が走っているのかが視覚的に分かる「metrogram3D」
https://nulldesign.jp/metrogram3d/ )には、「こんなこともできるんだ!」と衝撃を受けました。「metrogram3D」を知ってから、博報堂アイ・スタジオという名前を明確に認識し、こんなワクワクする表現を作っている会社の人たちと一緒に働きたいと思うようになりました。

▶アドバイスを受け、自信のある作品で正々堂々と勝負するポートフォリオに

さて、ようやくポートフォリオの話です。ポートフォリオを作り始めたのは、大学3年の冬ぐらいです。就職活動を始めた当初は、自社サービスや自社メディアを展開している事業会社も視野に入れていたのですが、多くの事業会社はデザイナー採用のスタート時期が早く、そこに向けて準備を始めました。最初に作ったときは、デザイナー志望だからという単純な理由で、デザイン系の作品を多めに入れようとしていました。ですが、学生時代に力を入れて作っていたのは、アナログな抽象アート作品が多かったんです。

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これはボールペンで模様を描いた作品です。
デザイナー志望ではあったのですが、1年生の時にスイススタイルや抽象アートにはまり、こうしたアナログな抽象アート作品ばかり作りながら、シンプルな形で面白い表現ができないかを追求していました。
自分が納得いくまで追求してきたこともあって、これらのアナログ作品のクオリティには自信を持ってましたが、正直就活では実務に関係ないスキルは評価されないんじゃないかという不安があり、自分のやってきたことに自信を持てずにいました。
自分が制作したデザイン作品のクオリティは、正直言ってそこまで高くありませんでした。それでも、デザイナー志望で受けている以上、デザインができないと思われるのは嫌、と思ってしまって(笑)。ポートフォリオには無理やりデザイン作品を多めに入れていました。

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こうして自分なりに考えて作ったポートフォリオでしたが、実際に面接を受けたり、アドバイスを受けたりするうちに、考え方が変わってきました。
面接でポートフォリオを説明して感じたのは、自分の個性を出したほうが良いということ。得意な表現をもっと打ち出してアピールし、デザイン“も”やっていたことを付け足す必要はないと感じました。
また、ポートフォリオを当時の担当教員や同期などに見せてアドバイスをもらっていたのですが、企業のデザイナーの方にも見てもらったときに、力を入れてきたアナログ作品を「すごいね!」と褒めてくれたんです。その一方で、「デザインのクオリティはそれほど高くないね。」と自分でも思っていたことをズバッと言われて、そのアドバイスのおかげで「中途半端な作品は削る覚悟」を持つことができました。

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やはり実際に人にポートフォリオを見てもらうと、人が受ける印象は自分の狙いと違うんだな、とわかりました。最初は、アナログな抽象アート作品がデザイナー志望のポートフォリオとして役に立つのか?と自信がなかったのですが、得意分野で堂々と勝負しようと考え方が変わって、デザイン作品をかなり削りました。表紙や紙質など、ポートフォリオ自体の体裁にもこだわりたかったのですが、作品の精査に時間がかかってあまり手をかけることはできなくて。それでも、当時としては精いっぱい頑張って作りましたね。もちろん、デザインが拙い部分はたくさんあるのですが、やれるだけのことはやれたと思います。

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▶“デジタルクリエイティブの会社”に合わせたポートフォリオにする必要はない

スタートが早かった事業会社の面接を受けながらポートフォリオをアップデートし、いよいよ本命のアイスタの面接に臨みました。大学4年の春、4月か5月だったと思いますけど、そのときはアナログな抽象アート作品中心のポートフォリオになっていました。

アイスタと言えばデジタルクリエイティブの会社、というイメージだと思いますが、それでもアナログな抽象アート作品を面接でアピールして、無事に内定をもらうことができました。学生の皆さんは、アイスタを受けるならデジタル作品やデザイン作品がないとダメなのでは?と考えると思いますが、そこに合わせる必要はありません。自分のやってきたことを、しっかり説明できるようにすることに力を入れたほうが良いと思います。アイスタの面接でも「自信のある作品を説明してください」と言われた記憶はありますが、デジタルやデザインについての突っ込んだ質問をされて困るようなことはありませんでした。
むしろポートフォリオを通して、私がどのように作品にアプローチしているのか、仕事についてどのように考えているのか、というようなことを深く聞かれたような気がします。アイスタは、スキルは大切な要素のひとつですが、「マインド」も同様に重視している会社です。自信を持って学生時代にやってきたことをアピールしたことが、内定につながったのだと思います。

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▶アイスタに入社して、大きく変わった視点

もともとテクノロジーとデザインをかけ合わせた表現に魅力を感じ、アイスタに入社しましたが、実際に仕事をしてみると、デジタルクリエイティブはさまざまな分野の技術が複合的に重なり合って成立していることがわかりました。例えば、動きのある表現は映像、ページのビジュアルはグラフィックデザイン、情報整理はエディトリアルデザイン、さらにSEOやUI/UXの要素も必要になることもあり、勉強しなければいけないことは本当に多いです。それでも、たくさんの経験を積めたので幅広いスキルが身につきやりがいを感じています。

入社4年目を迎える頃には、アートディレクション業務を任されることが増え、コーポレートサイトのフルリニューアルや、新製品のブランドサイト提案などをアートディレクターとして担当しました。実務を通して、デザイナーはデザインスキルを追求するだけではダメ、ということがわかりました。仕事を始めたばかりの頃は、「こんな表現やりたい!」と自分のやりたい軸でしか考えることができませんでしたが、スケジュールや予算、使える素材など、デザインをする上でさまざまなことを考慮する必要があるんだと実務の中で実感しました。そして、先輩デザイナーとの仕事を通して、クライアント企業とコミュニケーションを取りながらデザインのために必要な要素を洗い出し、最適なアウトプットに作り上げていくことを学ぶことができました。

また、自分たちのクリエイティブアイデアを実現するためには提案力が必須です。時には映像ツールを使って動きを実際に見せるプレゼンをするなど、クライアント企業に提案を通しやすくするため、プロジェクトをスムーズに進める技術やコミュニケーション力を試行錯誤しながらも習得中です。

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もしも今、自分のポートフォリオを作るとしたら、自分が目指している方向がわかるように作りたいですね。映像・実装スキルを生かしてデジタルならではのリッチな表現を提案できるアートディレクターを目指しているので、動きのある表現をつけたポートフォリオサイトを作ると思います。
学生のときから大きく変わった視点でいうと、なぜその表現にしたのか、その背景と課題解決までのストーリーこそが大切だと仕事をしている中で実感したので、クライアント企業との交渉の流れなども含めて見せたいですね。クライアント企業の課題を、デジタルというツールを使ったデザインで解決できることを示したいです。

▶人事担当者より

いかがでしたでしょうか?
記事にあったように私たちは、ポートフォリオの表現を通じ、どんな思考を持ち、どんな姿勢で仕事をしてくれる方なのかという視点を持って面接でお話を伺ったり、選考したりしています。
デザイナーを志す学生の皆さんにとって、ポートフォリオ制作や就職活動の参考になれば嬉しいです!

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