減量体験記10 トライ&エラー2

続・軽作業のアルバイト以前に挑戦し、失敗したダイエットをご紹介します。

 ■アクアビクスダイエット

「自重で地上を歩けないなら、重力から解放される世界を歩けばいいじゃない」と、女王が言ったかどうかは知りませんが、ふと「プールの中を歩こう」と閃きました。スポーツの習慣と技術はほとんど身についていませんが、小学生の頃に通っていたスクールの記憶と経験で、水泳は好きです。東京にいた頃も、夏の休日は徒歩3分の区民プールへ、時々泳ぎに行っていました。

冬は移動するだけでも大変になるし、雪のない季節の内に市民プールに行こう。泳げそうなら泳ぐとしよう。でも、まずはプールの中を歩くだけでもいいじゃないか。
家から市民プールまでは、自転車で約20分。その行き帰りも運動になる。これはウォーキングの失敗例を活かした妙案だ。

そんなことを思いつつ、いざプールへ。
15分~20分ごとに休憩のサイレンが鳴り、必ず一度プールから上がって休憩しなければなりません。それを3回繰り返し、約1時間の水中散歩。その間、気が向いたら25mをクロールしたり、平泳ぎしたり。

経験のある方は御存知だと思いますが、水泳というのは猛烈な全身運動です。泳いでいる間は息が上がる程度ですが、水から上がった途端、浮力で解放されてた負荷が一気に全身を襲います。初日はどうにか帰宅した後、泥のように眠りました。けれど、久しぶりの運動による疲労感と深い眠りには、心地良さを感じた憶えがあります。

これはいけるかも?

そして通うこと、二度、三度。

自転車での移動がダルイことが判明。

重い精神と身体に鞭打って自転車を20分こぎ、ヘトヘトになるのが分かっていてプールで歩き、その疲れに耐えてまた自転車を20分こいで帰宅する。そんなこと、誰が続けられるだろうか(続けられはしない。反語)

「もう少しプールが近ければなぁ……」と思いつつ、2007年・冬がやって来ました。

 ■お腹の周りで振動する機器ダイエット

静養で落ちた──特に腹筋・背筋・大臀筋・大腿筋など、体の中でも大きな──筋肉を鍛えることで「基礎代謝」を向上させることがダイエットに繋がると知りました。 ※基礎代謝=運動などを加味せず、ただ生きているだけで一日に消費するエネルギー

筋肉は人体の中でも巨大化させやすく、また、放置するとすぐに縮んでしまう組織。これを大きくすることは、車に例えると 「燃費を悪くする(=ガソリンを沢山喰う仕様にする)」ということ。蓄えてしまった脂肪を、どんどん消費する身体をつくろう、という目論見でした。

振動するベルトとは、深夜のテレビショッピングで遭遇。
自分は寝ながらでも腹筋をしたのと同じ効果があるのか。ふむふむ。これならネットをしながら、本を読みながら、テレビを見ながら……気づいたら、この巨大な腹の肉が、いつの間にか無くなっているかも?

ネットでユーザーの感想を確認し、早速注文。

数日後、説明書を読むのもそこそこに、ワクワクしながら到着した振動ベルトをお腹に巻きました。


そこで衝撃の事実発覚!


ベルトが届かない(苦笑)

僕の腹は、伸縮性のあるベルトの許容範囲すら超えるサイズに膨らんでいたのです。押入れの奥に片付けられたベルトが再び日の目を見るのは、それからおよそ1年後のことでした。

***

プールを歩くのはいいアイディアだと思い、実際にやってみたところ、地上のウォーキングよりも楽でした。けれど、通うのが億劫になりました。「うつ」というのは「何かをしようとする気力」を削ぐ病。

振動ベルトに関しては、もう笑うだけでした。この話を伝えた友達も笑ってました。自分で自分のことが客観的に見られなかった時期の笑い話。(記 2019/02/23)

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