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でこぼこガールズトーク第四回「パニックについて」

白木咲夏(以下「白」)
水辺はるか(以下「水」)

白「はい、じゃあ四回目やっていきましょう」

水「はい」

白「さて今回はパニックについてです」

水「はい」

白「えーっとね、まずパニックは男女で表れ方が違うらしいんですね」

水「あー、症状的にも違うらしいね」

白「そうそう、よく知ってるね。
症状の差については、講談社の『女性のアスペルガー症候群』って本に書いてあったことなんだけど」

水「どんなふうに違うんだろう」

白「じゃあ本から引用しますよ」

感情がダウンしたとき、女性の多くは泣き出したり、呆然としたりします。(中略)男性の場合、心の容量が限界に達すると暴力をふるったり、その場から逃げたりしがちです。”

水「ふーん、そうなんだ。
僕は確かに感情がダウンした時泣き出したりするけど、パニックらしいパニックと言われると男性の方だよね」

白「そうね。世間一般でいうところのパニックはそうだと思う。
私は呆然とするタイプかなぁ」

白「みっくんに画像にしてもらいました。
こうして見るとだいぶ違うね」

水「そうですね」

白「泣くとか共通点もあるけど、でも結構対照的なのが多いね」

水「そうだね」

白「とりあえずひとつひとつ解説していこうか。
まずフラッシュバックについてなんだけど、先に用語解説したほうがいいかな」

水「ああー、そうね」


白「めちゃくちゃざっくり言うとこんな感じ」

水「厄介なのが感情ごと思い出しちゃうってことだよね」

白「そう!」

水「記憶だけだったら『あー、やだなー』でいいけど、感情だとよけい苦しいよね」

白「そうなんすよ、私の場合頭の中に嫌だった記憶の映像がバーって巡って、それと一緒に言われてつらかった言葉もすごいスピードで再生されて、怖いって気持ちでもういっぱいいっぱいになる感じ」

水「なんだろう、頭の中に出来事がいっぱいいっぱいになるってのはつらいと思う。
それがいい記憶じゃなくて嫌な記憶ならなおさら……。
僕は体験したことないから、なんとなくつらいだろうなって思う」

白「あ、やっぱみっくんないんだ」

水「フラッシュバックねぇ……たぶん起きてるんだろうけど、見た感じで『あっ、ここまでなるんだ』っていう……僕はそこまで重度ではない」

白「そっかぁ……へぇ、世の中色々だねぇ」

水「そうねぇ。
あとアレだ、フラッシュバックはまだ分かるんだけど、フリーズするってのが、なったことないからまだ分かんないんだよな……」

白「あー、えっとねー、金縛りに近い?」

水「あぁ、じゃあ分かんないわ」

白「うん、あのね、身体が重いの。
腕動かすのもしんどいぐらい」

水「キツいなぁそれ」

白「だからね、一回俯いたまま固まっちゃったことがあるんだけど、俯いてるから『首痛いなぁ』って思いながらフラッシュバック止まるのを待ってた」

水「なるほどなぁ。
で、ハナちゃんのはこれで全部かな?」

白「そうね。次はみっくんか。
次はねぇ……号泣はまぁ分かるけど、物に当たるってのは具体的にどういう?」

水「えっとねぇ、一回やったのが、思いっきり手当たり次第ものを投げる、大小なんでも蹴ったり投げたり殴ったりする感じ」

白「蹴ったり?投げたり?殴ったり?ラジバンダリ(笑)」

二人「(大笑い)」

白「ごめんそろそろふざけないと我慢ができなくなって」

水「真面目にやりすぎたからか」

白「そうそう」

水「あとそう、笑ってくれていいんだけど、ミニ扇風機掴んで投げてたのはさすがにやべぇなと思った」

白「馬鹿力(ボソッ)」

水「ふっ(笑)
まぁあと過呼吸は文字通りとして、あとは『体を傷つける』か」

白「そうね」

水「リスカまではいかないけど、昔からよくやってたのが、手の甲にシャーペンとか先の尖ったもの突っ立てる。
ひどい時はめっちゃ痕ついてる。
で、よくやるのが、持ってるデザインナイフで(身体を)切ろうと思って、画材でなんてことしようとしてるんだって正気に戻ってやめるっていうのもある。
あ〜、絵描きに生まれてよかった!(無駄にいい声で)」

白「ふっ(笑) 自傷行為なぁ……。
その目的みたいなのはどういう感じなの?」

水「ほんと単純な目的でしかやらない。感情に任せて、イライラしてムシャクシャしてやったって感じ」

白「あぁーなるほどね。
私もパニックと自傷行為に関連性はある人間だけど、みっくんがそうなら私はちょっと違うな」

水「目的があるってこと?どういうこと?」

白「えーっとねぇ、2つあるな。
まずはアレだ、自罰目的。」

水「あぁー。自罰……確かに、それはなんとなく分かるわ。
よく聞く話だわ」

白「分かってくれるか。
私の場合手先が不器用だから、手を使ってうまく作業できなかったりすると、手を懲らしめる意味で噛んだりしてた」

水「あぁ!これたぶんね、僕が物に当たる原理と同じな気がする!
例えばさ、タンスの角に頭ぶつけるとするやん?」

白「うん」

水「タンスの角に頭ぶつけた時、自分にダメージを与えたのはタンスだから、イラついて(タンスを)叩いたりするっていうのは小さい頃よくやってた」

白「なるほどな。
で、2つ目がね……これめちゃくちゃ説明が厄介だと思うんだけど、不快な感覚があるからっていうの 。

水「あ〜、それはなかなか複雑だね……感覚っていうのはその人にしか分からないものだから」

白「そうなんだよね〜」

水「難しいな」

白「なにが難しいってね……いやこれほんと言語化するの難しいな(苦笑)」

〜考え中〜

白「えーっとね、これも2つに分けられるな。
まずパニックによって、身体の一部がうずうず・ソワソワするっていう感覚が生まれる……例えば歯がうずうずソワソワして気持ち悪いから、腕を噛んだりはしてた」

水「あ〜」

白「これはまだ分かりやすい……分かってもらいやすいと思う」

水「そうね。
いや〜物書きの言語化能力ダテじゃないっす」

白「ありがとうございます(笑)
いやしかしここからなんだよな……(苦笑)」

〜考え中〜

白「えーっと、じゃあ2つ目。
なんだろう……(記憶に)出ていってほしいって感覚?1つ目とも絡んでるんだろうけど……」

水「あぁー、はいはいはいはい。
忘れようとするってわけか?」

白「いや、どうなんだろう、たぶん違って……いやもちろん忘れたいんだけど、えっとね……」

〜考え中〜

白「わかった!嫌な記憶から気をそらすためだ!
嫌な記憶が頭から離れなくて苦しいから、痛みでどうにか気をそらそうとして壁に頭打ちつけてたことはあった」

水「あぁ〜、なるほどね。
これも分かりやすいと思う」

白「分かりやすい?よかった!」

白「さて、じゃあそんなパニックで困った時の対処法!といきたいところなんですが……」

水「はい」

白「正直人によって違うと思うんですね。
ここ難点」

水「そうねぇ……まぁでも、我に返るのが一番大事な気がする。
あと、気をそらすっていうのも。
あくまでも僕の場合だけど」

白「なるほどね。
うん、やっぱり対処法は人によって違うみたいだから、また図にしよう。
お願いします」

水「おっけおっけ」


白「はい、ありがとうございます。
みっくんは自分の対処法について何か補足とかあるならどうぞ?」

水「そうすねぇ……とにかく自分の好きなことをするのがどれにも通ずることなんじゃないかな」

白「なるほどね。
私の補足としては、まず1つ目。
これね、固まってる時は言葉を返せないから『大丈夫?』とか『どうしたの?』とか言われると『あー心配させてる!でも今話せない!』ってよけい焦っちゃう

水「なるほどなるほど」

白「で、2つ目が……まぁ描いてもらった通りなんだけど、布団かぶって横になるっていうのが一番理想的なクールダウンかな。
光と音を遮断して、あと布団の重さでもちょっと落ち着く」

水「確かに布団かぶるのが一番のクールダウンよな」

白「これね、この間気づいたんだけど布団の重さってわりとありがたい。
パニックの後ってちょっとなんとなく身体がふわふわしてて……」

水「ちょうどいい重さで押さえつけてくれる感じ?」

白「そうそうそう!」

白「さて、まとめといきましょうか」

水「はい」

白「今回の話で覚えていただきたいことはこれだけです!ではまた次回!」

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