見出し画像

秋の熱と思えば春の熱、夏の熱

「夏」はよく、人生の最高潮の表現にも使われる

うん、確かにすんごいエネルギーだよね、夏。
ギラギラして、むしむしして、暑くって
いろんなものが蒸し焼きにされて匂い立って、そして最後には干からびて

でも、何だかこの頃の僕から見たら
「過量放出による浪費」みたいにしか見えないんだよね、夏。
暑すぎて誰も外に出てこないし、みんながみんな、わかりやすくちょっと倦んでる

暑すぎる太陽の元で、それに負けずにガンガン行けるのって
おそらく
ものすごく稀有な才能のひとつなんじゃないかな。

画像2

あちーよ。
勝てんよこんなの。


なつナツなつナツここーナツ♪

ふと、一息つくなんていう「休息」がこんなにも必要になったのはいつからだっけ
階段を一息に駆け上がれなくなったのは?
一冊の本を一気に読み終えてしまえなくなったのは?

あの、暑さと熱狂は、どこに消えたのだろう。

なんてことをぼやいたらきっと「それっぽく」なるんだろうけど
残念ながら私の中ではそうは簡単にことは進んでくれない。

だって、その頃から比べたらこんなに、お肌の色だって考え方だって違うんだもん
「熱狂」なんていう生鮮品が全くおんなじ姿をしてるなんて方がおかしいでしょ

うん、最近気づいたんだよね。
あの、周り全てを灼き尽くすような熱狂は確かに私からは発生しなくなったけれど
それは、確認するまでもない明確な事実だけれども


それよりももっと深くて、強くて、しぶとくて、厄介で、めんどくさい熱狂があるってことに。この、体の中に。

そりゃそうだよね、しぶといよ。
こんな年月、消えずにジリジリ燃えていたんだもん。
大きな炎なら、あっという間に燃え尽きてしまったでしょうにさ

結局、皮膚炎だって大きなものがドン!ときたら直すのが意外と簡単だったりするのに、小さくて地味に地味に存在し続けてその火種が尽きないものがいちばんめんどくさいわけでね。

画像4

いるんだよね、記憶の節々に、想いの基盤のひとつに
気づかれないほどではないけれど、気になる程はうるさくならず
ジリジリじわじわ、その勢力を当たり前に伸ばして、いつの間にか大きなものになている、そんな熱狂が、ずっと。


子供の頃、何が好きだったかって、最近考えるんです。
ムスチがもうすぐ4歳。ムスニが2歳になって
あの子達が欲しがるもの、あの子達が伸びるためのものを与えてあげたくて
何が嬉しかったんだっけ? なにがほしかったんだっけ? って

あの頃、ずっとずっと、欲しいなって夢に描いて、そして結局手に入らなかったものたちって意外と覚えてるし、そんなに数があるわけでもなくて。


あの頃から、ずっとあるもの

ずっとずっと、チラシを眺めて欲しがっていたけれども買ってもらえなかったものって意外と、その後にちゃんと手に入れてしまったりしているのですけれど

例えば、綺麗なレースのついたブラジャーとか
ふわふわひらひらするスカートとか
ちっちゃな虹色の石がついた指輪とか
甘ロリなスーツ一式とか


あの頃「特別」だと心に刻んだものって、やっぱりなんかの拍子に手にいれてます

でも、そうできていないものもいくつもあるんですよ

ウェディングドレス着るとか
海外旅行に行くとか
素敵なお店での記念日ディナーとか

そういう相手やお金によるものもありますけど
そういうものはちょっと無理しないと手に入らなかったりしてしまうのですが


もっと簡単に、ちょっと手を伸ばしたら手に入っちゃうものに最近出会っちゃったんですわ。つい。やっちまった系の何かで。

いや、必然?

必然でしょうな…


ムスメが二人もいたら逃げられません。


シルバニアファミリーからは…

ショコラうさぎちゃんかわいいじゃねぇか……

画像1

この幸せそうなかわいさ!
何なんですかね、この存在の煌めきは!!!

そうだよ、あの頃本当に本当にドールハウスが欲しくて
お人形のミニチュアが欲しくて欲しくて絵にまで描いて
家がゴミ屋敷だったからこそ、夢のお家を夢想して暮らしていましたよ

優しそうなお父さんお母さんがいてふわふわ暮らす素敵なお家。

私の暮らした団地の最寄りの町のいちばん大きい玩具屋さんには
シルバニア用ではないのですけれど、舶来のミニチュア家具も置いていて
行くたびにそれに釘付けになったり、アピールしまくっても
結局買ってもらえなかったんです。
片付けられないでしょ、とか何とか言われて

いや、経済的に無理なのは今考えたらわかるんですけど
あの頃、私は「夢のような素敵なおうちに暮らす」という夢想がどうしても必要だったんですわ……

ムスメたちにはそんな生活を味わわせたくはないのですが。


と、いうわけで
(どういういいわけ?)


買っちゃったよ自分の分もシルバニア!!

画像3

後悔はしてないよ!!
こいつのおかげで変な心の扉が開いちゃって危険だけどね!!


これとかもうたまらんですよ!!

ミニチュア、お人形、ドラゴン、ユニコーン……
私が好きなものってめっちゃたくさんあったぽよ……

そして、私
収集癖あったんやった……


歳を重ねるといろんなこと忘れてますなー、あっはっは


これ、きっと子育ての醍醐味のひとつなんでしょうね
子供を通して自分を再発見していく
そして取り漏らしたものを拾い上げていくんですよ。
→言い方を変えると行手には多数の沼が手招きしてくること確定という話でもある


そんなこんなで
えらい激務だった7月はほとんどシルバニアのことばかり考えて過ごしましたよ!
ええ! 幸せでしたとも!!

昔ほど、熱くもなく少し余裕があって密度の低い感じがある欲と熱狂に思えていますけれど、これって「適切に楽しむ余裕」とも言い換えられるんですよね。

秋のようかといえば、それよりも、春の穏やかさとエネルギーに溢れているように思えます。きっとこれ、自分が調節できるようになっただけなんですよ多分。お財布以外は。


……家計に影響しない程度に楽しもうと思います……
ムスメズにも赤い屋根の大きなおうちとか色々買ってあげちゃったけどね…
プライムデーまじありがたかったけどね……飛ぶ飛ぶ紙幣が


取りこぼしたものの中の、どれをガッチリ掴んでいくのか
これからどんな取りこぼしに気づいていくのか
楽しみが増えたように、思えていますのことよ!!


はー

買いすぎないようにしよ…


サポートいただけたらムスメズに美味しいもの食べさせるか、わたしがドトります。 小躍りしながら。