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生死とか生き方とか甘えんじゃねーよ。

20年以上、地を這いつくばって哀しみと痛みに耐えてきた。

死にたい、消えて失くなりたい。といつも思っていた。

思い止まったのは、子どもへの気持ちだった。

私が死んだら子どもはどうなる?私の死因を知ったら子どもはどう思う?それだけだった。

子ども達は成人して、私も自分の余生を考えられる時間ができた。

でも未だに雨の合間を縫って洗濯物を干したり、栄養バランスを考えた食事を作ることから解放されない。

これは私が日本の女だからだ。

私が男性だったら親や妻、娘が雑用を引き受けてくれたと思う。

仕事だけに集中していれば「病弱なのに頑張ってる」と称賛されただろう。

しかし女は自分の家族のことはやって当然と丸投げされる。

自分のわがままで離婚したんだから貧乏なのも家族の世話もやるべき。

大変なら実家で両親に助けてもらえ。再婚しろ。でも子どもより男を大事にするな。母親は女になるな。

いくら実家が裕福でもそれでは自立したことにはならない。

夫の支配から親の支配に、再婚夫の家からの支配に変わるだけだ。

子どもにも申し訳ない。せっかく安全な家庭を作るために離婚したのに。

同じ状況で男性なら様々な福祉サービスが受けられるらしい。

子どもの同級生で父子家庭の子が祖父母と暮らしていた。

父親は子どもの運動会も保護者参観も一切顔を出さない。

祖父母は「息子は大企業勤めで仕事が忙しくてなかなか来られない」と言っていた。周囲の保護者も先生もそれが当然だと思っているようだった。

PTA役員も免除。

お店をやってるとか一人親方でなく、大企業勤めだからこそ土日の運動会や保護者参観は出られるのではないか?と思った。

毎日祖父の運転する高級車に乗って登校し祖母が甲斐甲斐しく世話をしていた。

上品な祖父母で一等地にマンション住まいをしていたが、息子がひとり親になったことで取るものもとりあえず孫子のいる今の家に住んでいるそうだ。

私は一人で働きながら手の掛かる子を含め二人を育てているのに、PTA役員もお弁当作りも免除されない。

「子どものお弁当作って」「役員会行って」「保護者会代理で参加して」等と近所に住む親に頼んだら怒鳴りつけられるだろう。

祖父と子育てについて話すと「毎日一緒にご飯を食べて風呂に入って、孫は可愛いし楽しいですよ」と目を細めて言っていた。

「いい祖父母の愛情をたっぷり受けて幸せなお子さんね」と思う人が大半だと思う。

私は偏食、食べムラ、食事を投げつける、お漏らし、奇声を上げる、暴れる子の食事を作り掃除し片付ける。トイレで下の世話をした後一番ご機嫌な状態でお風呂場に連れて来る祖母の心労を思うと暗澹たる気持ちになった。

祖父母とも年金生活で悠々自適なはずなのに、父親だって365日24時間仕事している訳では無いはずなのに、なぜ祖母だけこんなに苦労を一身に背負わなければならないのだろう。

祖母自身それが当然だと思っているようだった。

そのうち段々と祖母が体調を崩して登下校には付き添うものの車の中で休んでいることが多くなった。夜中発作を起こし血圧が240に跳ね上がり救急車で運ばれることも数回あったと祖母自身から聞いた。

そんな容態なのに衣食住全てを今まで通りやらせて、登下校にまで付き添わせる祖父と父親に怒りを感じた。

なぜ男なら許されて女には許されないのか?

私は入院、手術をしたことがある。

その時だけ子どもを預かってもらえた。

ここは天国か?と思った。

三食上げ膳据え膳で自分のことだけ考えていればいい。

手術の麻酔や痛みや術後の安静期にトイレもままならなかったが、そんなことは些末な事だった。

血圧も安定していつもは下痢嘔吐してしまう食事も完食した。

同室の患者は「不味い!」と言ってほとんど残していたが「幸せなんだな」と思った。私は誰かが作ってくれた物を座って食べる機会がほぼなかったからだ。

コロナのニュースが海外から入って来た時、天啓だと思った。

感染したら一家死亡、飼い猫まで死亡するという。

これなら「コロナだから仕方なかった」と誰の負い目もなく死ねると思った。

しかし、その後のニュースを見ると罹ったら即死亡ではないようだと知って落胆した。

私だけ死んでも手の掛かる子が生き残ったら、もう一人の子どもの足枷になってしまう。

それから情報収集に勤しんだ。

幸い日本にワクチンが入ってくる前に海外の治験から有力な情報を得た。

ワクチンは効果がなく、より重大な副作用を引き起こすことを。

それで、私と家族はワクチンを打たないで元気に過ごしている。

ワクチンを何度も打った人から感染が発覚しても動じない。

ただ自分が納得した事を実践しているだけだ。

日本で女が一人で生き延びる為には、大量の知識と情報が必要だ。

だって誰も助けてくれないし、謂れなき侮辱を受けるのだから。




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