見出し画像

【大人のひとり暮らし】子宮筋腫、子宮内膜症で子宮全摘出を決めるまで。②

来てくださって、ありがとうございます。
牧ハナコです。

40歳の誕生日を前に、痛みの多い日々を過ごしていた。
いくつかの選択肢があって、
最善の方法は、子宮全摘出。

当時、お付き合いしていたパートナーがいた。
彼もバツイチで、子どもがふたりいて、
離婚した妻のほうが育てている状況。
彼はよく、「いつかまた結婚はしたい。その時子どもはいても、いなくてもどちらでもいい」と口にしていた。
彼は離婚に伴って、離職しなければならない状態だったため、職を変えて奮闘している最中であり、”自分が食べていくため、養育費を払うために仕事をがんばって収入を増やさねばならない”が第一義の人だったので、子どもを持つうんぬんは二の次、というか、考えることができない人、というのが正しいと思う。

私の気持ちは、その当時、40代前半はまだ産める、その可能性は充分ある、と思っていた。
その一方で、「私はまた結婚して、その人と家庭を持ちたいか?その人の子どもを産みたいか?誰かと一緒に生活することを望んでいるだろうか?」ということを、ずっと考えていて。

彼といっしょに暮らすことは、想像できた。
でも、はやく結婚したい!いっしょに生活したい!と思うことは、あまりなかった気がする。今思えば。
ひとりの時間を深く愛していて、ひとり暮らしをとても気に入っていたし、彼がいっしょに住みたいと思っていることを感じつつも、私から話を前に進めることはしなかった。

子ども以前に、彼と住みたい、彼といっしょに生活することに対して、前向きな気持ちになれなかったこと、がとても大きかった。そうは言っても、『でもいつかは同棲して、いつかは籍を入れて、白髪になるまでいっしょにいるんだろうな、いれたらいいな』とは思っていたけど。

◎彼と住むことに対して前向きになれない、先延ばししたい
◎私自身、子ども、どうしてもほしい!と思っていない
◎彼は子どもを持つことより、稼ぐことが今は第一(なのが明らか)

だからどう考えても、子宮は取ってしまえばいい、楽になるし。
合理主義な私は、そう結論を出していた。
(さらに合理的な話をすると、この先閉経までに買う生理用品と痛み止めの総額と、子宮全摘出をした手術代を計算したら、圧倒的に後者が安い。プラス、生理の煩わしさや痛みからの解放、というメリットもついてきて、どう考えてもおつりがくる)


とはいえ。
とはいえ、なのだ。

不思議なことに、子宮全摘出しかこの痛みからの解放はないとわかってきたと同時に、なんとも不思議な気持ちに包まれた。
医師から具体的な手術の話を聞いたあと、仕事へ行き、デスクに座って仕事をしながら、なんだかぐっとこみあげるものがあって、急いでトイレに行って、涙を流した。

本当に、不思議な感覚だった。
子ども、ほしいとも持ちたいともいつかほしいとも思ってないし想像もしにくいのに、”産めない”身体になるのだと思うと、なんとも複雑で悲しい気持ちになった。

そうなのだ、”産めない”ことと”産まない”ことは、こんなにも大きく違うのだ

ということを、トイレの外にのびる初夏の川と、のんびり泳ぐカモをぼんやり見ながら知った。



手術の前の服薬&準備期間と、
術後については、いずれまた。


読んでくださって、ありがとうございました。

もしよかったら、サポートをお願いします。 サポートいただいたお金は、noteの他のクリエーターさんのサポートに使わせていただきます!