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【詩】坂の向こう


並ぶビルに囲まれた
小さな通りの下り坂

見慣れた景色を見なくなって
見慣れた自分を見なくなって

過ぎる時間を過ごさずに
見ていたのは明日ばかり

坂の向こうの小さな空は
今日の終わりの見事さを
映して沈む夕陽色

毎日続く今日の日を
重ねることが生きること

あかね色に
染まる心に沁みてくる





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