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幸の薄そうな顔した私が宗教勧誘された話(ノンフィクション) 前編


はしがき

お初にお目にかかります。
ハノレーと申します。
ただの変な学生をしております。
今回は、上記タイトルの通り、どこに需要があるかはわかりませんし(多分ない)、承認欲求の塊とみなされても何も言えねぇですが、noteで何か書いてみたいと思ったので、宗教勧誘された実体験をお話しできたらと思います。
その宗教というのは、家庭連合(旧統一教会)になります。
安倍元首相の暗殺を機に、その名が世間一般に知れ渡ったのではと思います(実際私も知らなかったし)。

以下の体験記は、実際の体験を私の視点で語ったもので、私の主観たっぷりの小説風に書き下ろしてあります。
全体として見ても比較的短文ですが、区切りのいいところで前編と後編に分けました。
今回は前編をお届けします。(noteは初めてなので至らない点も多々あるかもですが許してください!)

本編

前編 「カツアゲ」

これは3年前の夏の日のこと。
その日は大学の期末試験の最終日だった。
8月初旬、夏の日差しの照りつける、雲ひとつない青空の下を、駅に向かって私は歩いていた。
当時はコロナ禍で、夏でもマスクをつけていた。暑苦しくって嫌になるが、テストを早々に解き終え、単位の取得を確信していたので、颯爽と退室した私のマスクの下はニヤついていた。
その日は塾のバイトもあり、夏期講習でいろいろと忙しいのだが、テストからの解放感の前では気にならなかった。
駅までは高架沿いの一本道。
ニヤニヤしながら歩いていた私の前に2人の男性が現れた。

2人とも20代半ばくらいの若い男性で、いかにも草食系男子って感じだった。
「お兄さんちょっといいですか。」
2人に声をかけられた。
「ちょっとこっちでお話ししませんか。」
明らかに怪しかったが、悲しいことに私は人と話す機会に恵まれていなかったため(要するに「ぼっち」)、興味本位でホイホイついていってしまった。

その場所は高架下だった。
ここで私はあることに気がついた。
男2人組、高架下、「ちょっとこっち来て」


これはカツアゲだ。


見たこともされたこともないが妙に確信があった。
そっちがその気ならこっちだって!と拳を固く握る。(自分からホイホイついていったのは棚に上げつつ)
幸い、2人ともドウェイン・ジョンソンみたいなゴリラのような人ではなく、ヒョロっとしてたから、いくばくか勝算はある気がした。
アドレナリンドバドバで煮えたぎった私は、もはや2人が「お兄さん今いくら持ってんの?」とか、「ちょっとジャンプしてみ?」とか言うことを期待していた。

しかし、2人の口から出たのは意外な言葉だった。
「今、幸せですか?」

後編につづく

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