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#4 「アメとムチ」が上手くいかない理由

内発的動機づけは創造性につながり、
統制された外発的な動機付けは創造性を奪う

「モチベーション3.0」 ダニエル・ピンク著

アメとムチとは?

「アメ」 … 「〇〇できたら/達成したら、▲▲をあげるよ」

  例)目標達成したら、特別賞与出すよ

「ムチ」 … 「〇〇できなかったら/達成しなかったら、◆◆するよ」

  例)目標達成しなかったら、減給するよ


これって、家庭や職場でも、ちょいちょいやっていませんか?
実は私、息子にもよくやっていました💦

「モチベーション3.0」の書籍を読んだ後は、時すでに遅し…でしたが、現在は、書籍で学んだことを、自社や研修に活かせているので、よしとします(笑)


では、なぜ「アメとムチ」が上手くいかないのでしょうか?



「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」

「モチベーション3.0」では、モチベーションのことを「内発的動機づけ」「外発的動機づけ」の二種類あるといいます。

読んで字のごとくなのですが、「内発的動機づけ」は、自分の中から湧き起こってくる「やる」あるいは「やりたい」という動機です。

まぁ「やる気」と言えば分かりやすいですよね。

一方の「外発的動機づけ」が、この「アメとムチ」なわけです。

アメだからいいとか悪いとか、ムチだからいいとか悪いとかと言うことではなく、そもそも「外発的動機づけ」で人を動かそうとすることに、弊害がたくさんあるということです。


「外発的動機づけ」の弊害とは?

「モチベーション3.0」には、このような記載があります。

◆アメとムチが(たいてい)うまく行かない理由=アメトムチの欠陥
①内発的動機づけを失わせる
②かえって成果が上がらなくなる
③創造性を蝕む
④好ましい言動への意欲を失わせる
⑤ごまかしや近道、倫理に反する行為を助長する
⑥依存性がある
⑦短絡的思考を助長する

「モチベーション3.0」 ダニエル・ピンク著

こちらの書籍には、実験の方法と結果が色々記載されているので、詳しくは書籍を読んでいただくことを強くお勧めしますが、私はかなり目から鱗でした。

少しピックアップしてみますね。

「報酬には本来、焦点を狭める性質が備わっている」
「「条件付き」の動機付けは、発想が問われる課題には、まったく向いていない」
「他人から課された目標設定は、倫理に反する行動を助長する」

いやぁ~~~、びっくりです!

「目の前に人参をぶら下げてやる気にさせる!」

なんて、常套手段だと思っていましたが、逆効果になっちゃうんですね~~~(怖)!

さらに「他人から課せられら目標設定は、倫理に反する行動を助長する」とか…

知らずにやっていた方々、もう、本当にいますぐにでもやめましょう!!!


歩合をつけると競争、足の引っ張り合いが起こる

営業マンさんとかで、個人に対する歩合がある場合も、ちょっと考え直してみたほうがいいかもしれませんね。

でもそんなこと言うと

「いやいや…歩合があるからやる気が出るんじゃない?」

と思っていると思いますが、「モチベーション3.0」を読むと、それがいかに恐ろしい施策なのかが理解できます。


美容室で当たり前の歩合ですが…

実は私は美容室を経営していますが、当社のお店では「個人のインセンティブ(歩合)」はありません

ちなみに、「個人目標」というものもありません(この辺りは、またいつの日か…)。

多くの美容室で当たり前の歩合ですが、これをやると、店内あるいは社内で競争が起こります。

適切な競争であればいい部分もあると思いますが、競争を助長すると「足の引っ張り合い」が起こります。

そして、「みんなで共創し、一人では成しえなかった、すっんばらしい成果をだす!」なんてこともできなくなってしまいます。



「どうやって社員のモチベーションを上げるのか?」

なんて、使い古されすぎている言葉ですよね。

でも、これって、上司が部下をモチベートする(他の人を動機付ける、つまり、「誰かがこのような気持ちになるように仕向ける」ということ)ことが大前提となっています。

ようするに「外発的動機づけ」が前提なんですよね。


モチベーションを上げる目的

なぜ、社員のモチベーションを上げたいのか?モチベーションを上げる目的って何なんでしょうか?

「社員が取り組む仕事が【自分事】になって、やる気で働き、成果を出す」

ことではないでしょうか?

しかし、放っておいても【自分事】になってくれないし、【やる気】も起こしてくれません。

だから、

「じゃあ、どのように、社員のモチベーションを上げようか?…アメ?ムチ?どっち?」

のような問いになってしまうわけです。


アメとムチ意外でモチベーションを上げる方法

では、アメもムチも使わずに、どうしたら「内発的動機づけ」により、社員は自ら、動いてくれるのでしょうか?

色々と方法があるのですが、とても簡単な方法を一つお伝えします。

それは…

『自分(たち)で目標を決めさせる』

です。


目標とご褒美は、自分(たち)で決める

人から与えられる目標なので、自分事にならいのです。

考えてみたら当たり前ですよね。

しかし、自分で決めた目標なら自分事になるわけです。

そして、『達成した場合のご褒美』「自分(たち)で、決めさせる」のです。

大きな社内評価制度を今すぐ変えることはできない…場合でも、ちょっとしたプロジェクトの目標やご褒美(原資は、〇〇円などと、決めてもいいですね)を自分たちで決めさせるだけで、がぜんやる気が変わります。

プロジェクトが難しければ、今週とか今日レベルで決めてもいいと思います。

小さなことからでいいので

「目標とご褒美は自分たちで決める」

をやってみてください。

きっと、今回の記事の意味が分かりますよ♪



まとめ

モチベーションには「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」があるけど、一般的に使われている「外発的動機づけ」は、弊害が大きすぎるということです。

今まで、多くの会社が取り入れてきた「歩合、インセンティブ、個別の報酬」は、競争を助長させ足の引っ張り合いが起こり、会社全体として考えた時に、マイナスの方が大きいのです。

そのためには、「内発的動機づけ」で動く風土を会社全体でつくっていくことが大事です。

「内発的動機づけ」の方法は色々ありますが、簡単なのは「目標とご褒美は自分たちで決める」ことです。



さて、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
また、次回も、お楽しみくださいね♪
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