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《京都アニ放火事件》青葉真司の悲惨な生い立ち

こんなにたくさんの人が亡くなるとは思わなかった

2019年7月18日
 
事件は起きた。

京都アニメーションの第一スタジオに白昼堂々男がガソリンをばら撒いた。

男の名は青葉真司。
犯行の動機は「自分の応募した小説を京都アニメーションにパクられたから」というものだった。

1978年に茨木の西地区で青葉は生まれた。
2歳上の兄と1つ下の妹がいた。3人兄妹の次男、真ん中の子である。
両親は青葉が小学校3年生の時に離婚しており、父方に引き取られたそうだ。

父は元々バスの運転手をしていたようだが、幼稚園で勤務していた保育士と結婚し、6人もの子供をもうける。
そしてなんとその子供を預けていた幼稚園教諭と不倫し、保育士の妻と6人もの子供を捨てて家を出る。不倫する時点で倫理観のおかしい父親だが、そのうえ妻も子供も捨てて家を出るのは相当頭がおかしい。こんな話はドラマとかでも聞かない。

この不倫相手が青葉真司を産む冒頭の母親だ。
しかしこの母親とも離婚し、青葉含む兄妹は父方に引き取られた。
同級生の母親によると、小学校時代の青葉はとても元気で明るい少年だったという。

当時のクラスメイトの話だと、青葉は中学時代、不登校だったらしい。

その後、定時制の高校に入る。在学中から文書集配のアルバイトをしていたようだが、当時の上司曰く「真面目だった」との評価をされている。高校卒業後はコンビニでアルバイトをしていた。

青葉が21歳の時に父親が自殺する。父親はそれまでタクシー運転手をしていたのだが、青葉が13歳の時に人身事故を起こしてタクシー会社を解雇されてしまっていた。
そこから元々余裕がなかった生活はさらにどん底になったのだ。

小学校時代では明るかった青葉少年が、中学になってから不登校になったのはこれらのことが関係していると思われ
る。

青葉を襲う悲劇はこれだけではない。実の妹まで自殺してしまうのだ。

青葉の妹は父親とアパートで同居しながら近所のお弁当屋で働いていたようだが、父親が自殺をしてから家賃を滞納し始めていた。
そして父親の死から5年後の2004年、妹も自殺してしまうという筆舌に尽くし難い難い結末を迎えた。

自殺する直前から行動は既におかしかったようで、常総市にある寺へ行き「死んだら除霊を頼む」という主張をしていたらしい。しかしその他は奇っ怪な内容の言動が目立っており、「GACKTの霊がいる!」などと支離滅裂な発言をしていたという住職の証言がある。

両親の離婚、父親の解雇と虐待。挙句に身内の度重なる自殺…青葉が暗くなるのも無理はないだろう。

ちなみに父方の祖父も自殺で人生を終えているとの情報だ。身内の中に3人も自殺者がいるというのは、やはり人格に影響が出てもおかしくないと思う。

近い家族で自殺者が何人も出る経験をしたら、僕ならば冗談抜きに呪術の類を疑ってしまう。そのくらい不幸だからだ。


父親が自殺したあたりから青葉の行動は反社会的にものになっていく。

2006年 下着を窃盗し逮捕され、2012年にはコンビニに押し入り、強盗を働く。この時、懲役3年の実刑判決を受ける。

刑務所でも素行が悪く、暴れていたと青葉を見ていた元受刑者は語っている。
ただ唯一熱心に取り組んでいたのは小説であったとも元受刑者は話している。

16年に出所し、埼玉のマンションに、生活保護を受けながら過ごしていたが、攻撃的な振る舞いは変わっておらず、近隣住民に対して脅迫するような暴言を頻繁に吐いていたそうだ。胸ぐらを掴むといった暴力行為まで働いていた。
その攻撃性は増し、19年の事件に繋がるのだが、過去の言動を解析した警察側が出した結論は、《統合失調症》という事だった。
「小説をパクられた!」という無理がある主張もその影響だと思われる。 
京都アニメーション側の認識において、青葉という人物からの小説投稿は確認できなかった。

参考サイト


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