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新成人へ向けてのメッセージ

2011年1月10日公開:MBAデザイナーnakayanさんのアメブロ

今日は成人の日ということもあり、新成人へ向けて、人生の少し先輩としてのメッセージを書かせて頂こうと思います。恐らく成人になったからといって、あなたに対する周囲の対応は今までと何も変らないでしょう。周りに変化を求めたところで変わるものは何もなく、変わるべきはあなた自身であり、あなた自身が変わらなければなりません。自らが変わる起点、それが「成人の日」です。自由を得るということは、それ相応の”自己責任”を伴うということになります。今までは、自分に責任があることでさえも誰かのせいにしてしまっていたかもしれません。それは、自分で責任をとっていなかったということです。そのままではいけません。今日からは、誰かに何かを「してもらう」という意識から、誰かに何かを「してあげる」という意識へと変えなければなりません。

成人の日を迎えた今日からは、堂々とお酒が飲めるようになるでしょう。堂々とタバコが吸えるようになるでしょう。


先ず、タバコに関して。タバコは堂々と吸えるようになってからは、吸っているという行為に殆どの意味や価値が無くなります。大人の目を盗んでコソコソとタバコを吸っていたり、大人に対して「注意したいならしてこいっ!」「注意してみろっ!」と威勢を張って吸っている時が一番タバコを吸っている価値がある時です。成人になったならば、タバコを吸うのは止めた方が良いでしょう。「百害あって一利なし」です。今後は、何の徳にもなりません。ただ吸えば吸うほどお金が減っていくだけです。中にはタバコを吸う事でストレスを発散しているような錯覚をしている人もいるかも知れません。実際には、タバコというものは吸えば吸うほどストレスを蓄積しているにすぎません。つまりは、わざわざお金を支払って、ストレスと不健康を買っているということです。

更に、ストレスというものは、タバコを吸っているいないに関わらず、これから年齢を重ねれば重ねるほど必然的に増加していきます。例えば、あなたのお父さんをよく観察してみてください。職場では「自分の担当する仕事のストレス」、「威圧的な上司から受けるストレス」、「仕事のできない部下から受けるストレス」、「取引先やお客様との人付き合いから生じるストレス」、家庭では「家のローンをかかえるストレス」、「口うるさい奥さんから受けるストレス」、「老後の生活に対する不安から生じるストレス」、「なぜか家にいるだけで忌み嫌われるストレス」、「子供たちの将来に対する不安から生じるストレス」などなど。細かく挙げていったらキリがないほどのストレスを抱えることになります。

20歳である今のあなたには、社会に対するストレスや大人たちへ反発心から生じるストレスなどはあるかも知れません。しかし、こらからのあなたの人生をよく考えてみてください。そして、あなたがあなたのお父さんの年齢になった姿を創造してみてください。その姿と、今のあなたの姿を比較してみてください。ストレスで満たされていると思っていたあなたの姿は、思っていたほどストレスを抱えていない状態であると気付くことでしょう。つまりは、ストレスが少ない今こそが、タバコを止めるには適しているということです。今タバコを止めずに、「そのうちに止める。そのうちに止める。」と後回しにしてしまいますと、一生タバコを止められなくなります。私はそんな大人たち姿を実際にこの目で沢山見てきました。

加えて、これからあなたが生きることになるビジネスの世界では、タバコのひとつも止められない人間は、セルフマネジメント能力が低い人間として評価されてしまうことになります。自分自身もコントロール出来ないような人間に仕事を任せられない、或いは、自分自身もコントロール出来ないような人間に他人をコントロールやマネジメント出来るはずがないという一般認識が背景にあるということです。改めて、「20歳になったらタバコを吸わないのが今後の可能性を広げることになる」という意識を持った方が良いでしょう。


次に、お酒に関して。お酒は現実逃避のために飲んではいけません。簡単にいうならば、「目の前にある嫌なことを忘れるためにお酒を飲んではいけない」という事です。仮に、あなたが心の虚無感を埋めるためにお酒を飲んだとしても、心が満たされることは決してありません。お酒を飲んでいる時は、一時的に心が満たされているような錯覚に陥ることがあるかもしれません。しかし、酔いが覚めた途端に、それまで抱えていた虚無感が数倍に膨らんで襲ってくることになるでしょう。あなたの心にある虚無感を生んでいる問題の原因や構成要素をよく考えてみて下さい。虚無感を消すためには問題を生み出している構成要素や原因を分析した上で、変える必要があります。お酒を飲んだからといって、飲む前に抱えていた問題が解決することにはなりません。ただ単に、目の前にある問題と向き合う時間を先延ばししているに過ぎません。これらの理由からストレスを発散する目的でお酒を飲んでもストレス発散にはなりません。お酒を飲むために必要となるお金と時間を無駄にするだけです。

仮に、ストレスを発散したいのであれば、お酒を飲む前に運動をしてストレスを発散し、気分がすっきりとした後に、渇き切った喉をお酒で潤す方がどれだけ効果があるかは申し上げるまでもありません。私の友人の中にもいますが、「お酒を飲むということが、ベロベロに酔っぱらい自分を忘れることである」と勘違いしているヤツがいます。そんなヤツを見てあなたは、「お酒を飲むという行動を本当に楽しんでいる」ように見えるかもしれません。

しかし、それは単なるあなたの錯覚に過ぎません。実際のところは、お酒を合法麻薬の変わりにしているだけです。それは、「お酒を飲んでいるではなく、お酒に飲まれている」だけに過ぎません。お酒には飲まれてはいけません。

では、具体的にお酒に飲まれないためにはどうすれば良いのでしょうか。様々な方法があることでしょう。一例として私のケースを挙げるならば、私が誰かとお酒を飲む時は、「相手との会話を弾ませる目的」としてお酒を飲んでいます。つまりは、「酔うことを目的としていない」ということです。酔うことを目的としない飲み方を私は祖父から教わりました。とても簡単な飲み方です。

「お酒を飲む際は、必ずチェイサーと合わせて飲む。」

チェイサーとは、お酒とお酒の間で飲む水のことです。これは私の家系に合った飲み方というよりも、欧米人に比べて肝臓でのアルコール分解機能が弱い日本人に適した飲み方であるとも言えます。現段階ではこれが最も正しい酒の飲み方ではないかと考えています。

私はビールは殆ど飲まず、いつも泡盛ばかりを飲んでいます。ロックの泡盛をちょびちょびと口にしては、横においた大量の水で味覚と意識を元に戻す。泡盛「2」に対しチェイサー(水)は「8」くらい割合で飲んでいます。自宅では、多くの水を自分で用意できますが、居酒屋などではチェイサーを普通に頼んだとしても、大抵は少量の水しか持ってきてくれません。そこで、居酒屋などでは、注文したお酒と一緒に「ジョッキに水を入れたチェイサーを下さい。」と伝えています。大抵の店員さんは、最初は不思議そうな顔をしながらも、大して手間はかかりませんので簡単に応じてくれます。ですので、私がベロベロに酔うことは殆どありません。これからあなたはお酒を飲む機会が増えることでしょうから、お酒を飲む際には、私のような飲み方もあることを思い出して頂ければ幸いです。最後に、「お酒を飲むという行為の主役はお酒ではなく、人であり、つまみは会話」であるということを覚えておいてください。


今日はいつもと異なり、成人としての実践的な行動のあり方について軽く触れさせて頂きました。私は成人になられた皆さんが、正しい考え方を持ち、正しい方向へ進まれることを願います。素直な心であろうとすることは、一見すると簡単に思えるかもしれませんが、実際のところ最も難しいことです。並大抵の意識では、素直な心であることを維持することはできません。自分の中に中心軸となるものがなければ、素直な心であり続けることが難しい世の中です。

若者たちよ!中心軸をつくるために多くの本を読め!
若者たちよ!これからの時代を一緒に作っていこう!



中山兮智是(なかやま・ともゆき) / nakayanさん
JDMRI日本経営デザイン研究所CEO兼MBAデザイナー
1978年東京都生まれ。建築設計事務所にてデザインの基礎を学んだ後、05年からフリーランスデザイナーとして活動。大学には行かず16年大学院にてMBA取得。これまでに100社以上での実務経験を持つ。
お問合せ先 : nakayama@jdmri.jp

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